臨床検査技師のやりがいは？働く魅力と向いている人の特徴

実験・分析や研究が好きなみなさんのなかには、「臨床検査技師の仕事に興味がある」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。医療従事者の一員として活躍する臨床検査技師は、「患者さまの健康や命を預かる」という点において責任重大ですが、その一方で大きなやりがいを感じられる仕事です。

今回は、臨床検査技師のやりがいや魅力、どのような方が臨床検査技師に向いているかについてご紹介します。臨床検査技師を目指すにあたって、「自分は臨床検査技師に向いているのか」や「臨床検査技師として活躍できるのか」を知りたい方は、ぜひご一読ください。

臨床検査技師の仕事で得られるやりがい

仕事で得られるやりがいは、毎日の充実度やモチベーションに大きく影響する要素です。臨床検査技師を目指している方は、「臨床検査技師という仕事が、どのような点でやりがいを感じられるのか？」を事前に知っておくと良いでしょう。

ここからは、臨床検査技師の仕事で得られる、4つのやりがいについて解説します。将来のキャリアプランを考えたり、目標を設定したりする際にお役立てください。

人の命を救う仕事ができる

臨床検査技師が分析した検査データは、病気の予防や早期発見、適切な治療に大きく貢献します。検査データのクオリティが治療の結果を左右すると言えるくらい、1つひとつの検査や分析には非常に大きな責任が伴うため、臨床検査技師の仕事は決して簡単ではありません。

その一方で、臨床検査技師が正確な検査データを提出できれば、患者さまの重症化リスクが下がり、治療の質も向上します。つまり、臨床検査技師の仕事は、間接的に人命を救うことにつながっているわけです。そのため、日々の検査データが患者さまの健康や、病気の回復に貢献していると実感できた時には、大きなやりがいや達成感を得られるでしょう。

チーム医療の一員として力を発揮できる

近年、医療の現場では、各分野のエキスパートがチームを編成して治療に取り組む「チーム医療」が一般的になってきました。チーム医療では、専門家たちがそれぞれに専門性を発揮し、連携し合うことで、高いパフォーマンスを発揮します。

臨床検査技師はチーム医療において、治療の指針となる検査結果を提供する役割を担います。正確で精度の高い検査は、「検査のプロ」である臨床検査技師でなければ行うことができないため、チームの一員として周囲に頼られた時には、仕事のやりがいを実感できるでしょう。

検査を通して多くの人と関われる

臨床検査技師は、検査業務を通じて医師をはじめとする他職種と連携します。各分野の専門家としっかりとコミュニケーションを取りながら仕事ができるのは、臨床検査技師ならではの醍醐味と言えるでしょう。

また、生理検査や採血検査などの検査業務では、直接的に患者さまと関わることもあります。このように、検査を通してさまざまな人たちと関わり、医療への貢献を実感することも、医療従事者としての大きなやりがいにつながっていくでしょう。

幅広い検査経験を積むことで成長できる

臨床検査技師が、さまざまな検査を正確に素早く行うのは大変です。しかし、多くの検査経験を重ねていけばスキルが向上し、わずかな変化にもすぐに気付けるようになるでしょう。

また、検査の内容は多種多様であり、検査室も検査の内容によってさまざまな部門に分かれるので、担当する部門に合わせて専門的な知識・技術を覚える必要があります。配置換えや兼任する業務が増えるたびに、学ぶことが増えていくのは大変ですが、見方を変えれば「臨床検査技師は、常に成長し続けられる職業」とも言えます。そうやって幅広い業務に携わり、日々積み重ねた知識やスキルが現場で生かせた時にも、大きなやりがいを感じられるでしょう。

臨床検査技師として働く2つの魅力

臨床検査技師は、業務を通して大きなやりがいを得られるだけでなく、待遇面においても魅力があります。臨床検査技師として働く魅力は、下記の2点です。

臨床検査技師に向いている方の特徴は？

臨床検査技師を目指す理由は、人によってさまざまです。なかには、待遇面の魅力に惹かれて臨床検査技師を目指している方もいるでしょう。そして、臨床検査技師を志す明確な理由があれば、就職・転職した時に多少の困難があっても、それを乗り越えるためのモチベーションになるはずです。

最後に、いま臨床検査技師として活躍されている方たちが、「臨床検査技師を目指した理由」の代表例を紹介しながら、臨床検査技師に向いている方の特徴について考えていきましょう。

理由①「人の命を助ける仕事に携わりたい」

医療現場では、臨床検査技師による検査結果がないと、素早く正確な治療を行うことができません。つまり、臨床検査技師は、患者さまに適切な医療行為を提供するための各種検査を日々行うことで、医療を陰から支える重要な役割を担っているわけです。

事実、臨床検査技師の検査結果によって重症化リスクを回避できたり、命が助かったりする患者さまは少なくありません。それを踏まえれば、臨床検査技師は目立たなくても医療への貢献度が高い職業と言えるでしょう。

また、医師や看護師のように、直接医療行為に携わることはありませんが、臨床検査技師は検査結果を通じて患者さまの回復の経過や治療の結果を知ることができます。そして、検査が患者さまの治療の役に立った時にやりがいや充実感を得る臨床検査技師も多くいます。

そのため、検査や分析といった緻密な仕事を通じて人の命を助けたいと考える方は、臨床検査技師に向いているでしょう。

理由②「どうしても医療現場で働きたい」

医療現場では、医師、看護師をはじめとする多くの医療従事者が働いており、臨床検査技師も医療現場を陰から支える重要な職種です。ただし、重要な職種だからこそ、ミスが許されない責任やプレッシャーが大きく、精神的につらい場面も多くあります。

そうした背景をわかった上で、「それでも医療現場で働きたい」と強く思っている方は、臨床検査技師として、日々努力していけるでしょう。

特に、「過去に臨床検査技師の検査で、病気が見つかった経験がある」「定期的な検査の時に臨床検査技師にお世話になっていた」といった直接的なきっかけがある方は、その時の思いが臨床検査技師として活躍するための原動力になるはずです。

理由③「安定した職業でスキルを磨きたい」

臨床検査技師は、医療現場における重要な検査に携わる職業なので、国家資格を取得した後は幅広い活躍が期待できます。また、「検査のプロ」としての知識や技術、分析力は、患者さまに適切な医療を提供する際に不可欠なため、幅広い医療機関でニーズがあるのも臨床検査技師の特徴です。そのため、資格を生かして安定した仕事がしたい方も、臨床検査技師に向いていると言えます。

臨床検査技師は、臨床検査の経験を積み重ねることで、「認定輸血検査技師」や「超音波検査士」をはじめとする上級資格にチャレンジすることもできます。長期的に検査業務に従事したい方や、検査業務を通じてキャリアアップを目指したい方も、臨床検査技師に向いているでしょう。

まとめ

臨床検査技師が携わる検査業務や分析業務は、患者さまに適切な医療を提供するためになくてはならない重要な仕事です。また、臨床検査技師は直接的な治療行為こそ行いませんが、医療従事者の一人として人々の健康や命を預かる、やりがいと責任の大きな職業です。

臨床検査技師として働く場合、知識や経験が待遇に反映されやすい傾向にあるため、長く働くことで仕事の面白さや自己成長が実感できるという魅力もあります。

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監修者プロフィール

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