鍼灸師の仕事はしんどい?給料/年収はは高くない?大変な理由と鍼灸師の適性について解説

更新日 2023年10月27日 公開日 2023年06月02日

#情報収集 #転職検討/準備

鍼灸師のなかには、「給料が低い」「なかなかプライベートの時間が取れない」「職場の人と性格が合わない」などの理由で、仕事にしんどさを感じている方もいらっしゃいます。

もしかすると、鍼灸師に興味を持っている方や、目指している方のなかにも「鍼灸師の仕事はしんどい」という話を聞いている方がいらっしゃるかもしれません。しかし、鍼灸師は患者さまの病気の治療・予防や、健康回復のために欠かせない職種です。自分の特性に合った職場を選べば、きっとやりがいを持って働けるでしょう。

当記事では、鍼灸師の仕事にしんどさを感じてしまう理由や、鍼灸師に向いている方の特徴について詳しく解説します。鍼灸師を目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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鍼灸師の仕事はしんどい?大変な理由と鍼灸師の適性について解説

鍼灸師の仕事がしんどい理由は?

鍼灸師とは、東洋医学にもとづいて体のツボ(経穴)を刺激し、人間本来の自然治癒力を高めることで、病気の治療や予防につとめる医療専門職です。ツボを刺激する方法には、はりときゅうがあり、細長いはりを使って施術を行うほうをはり師、もぐさでツボを温める施術を行うほうをきゅう師と呼びます。

鍼灸師の職場は、鍼灸院、鍼灸接骨院などがメインですが、介護業界や美容業界、スポーツ業界など、他の分野でも活躍できます。

(出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「はり師・きゅう師」/https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/175

「鍼灸師という資格がある」と誤解されるケースもありますが、鍼灸師というのは、はり師ときゅう師の総称です。そして、はり師やきゅう師として活動するには、医療系国家資格であるはり師資格・きゅう師資格を取得しなければなりません。

ただし、はり師ときゅう師には共通点も多いことから、両方の資格を取得し、鍼灸師として活躍する人も多く見られます。

鍼灸師は、患者さまの健康の回復や、病気の治療・予防をサポートするやりがいのある仕事である一方、「しんどい」と感じることもある仕事です。ここでは、鍼灸師の仕事をしんどいと感じてしまう理由を解説します。

思ったよりも給与が高くないから

鍼灸師としての給与が思ったよりも低かったために、仕事を続けることにしんどさを感じてしまう人もいます。

厚生労働省の給与の統計データによると、鍼灸師を含む「その他の保険医療従事者」の平均年収は、約423万円となっています(鍼灸師のみの統計はなく、鍼灸師は「その他の保険医療従事者」の区分となります)。

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

また、マイナビコメディカルで実際の鍼灸師求人を調べてみたところ、鍼灸師のモデル年収はおよそ300万~350万円が目安となっていました。

一方、東洋療法学校協会のデータによると、国家資格を取得して5年以内の鍼灸師の平均月収は19万2千円、年収に換算すると約230万円(ただし、賞与を含まず)となります。こうした数値を、厚生労働省の統計による「その他の保険医療従事者」の平均年収と比較してみると、鍼灸師の給与は決して高いとは言えません。

(出典:公益社団法人 東洋療法学校協会「あん摩マッサージ指圧師・はり師及びきゅう師免許取得者の進路状況アンケート調査報告書」/https://www.toyoryoho.or.jp/files/files/fl00000016.pdf

なかには、給与体系が歩合制になっている鍼灸院もあり、そうした場合の給与は診療数や指名数によって変動します。一般的には、鍼灸師としての経験やスキルを高めることで、診療数・指名数も上がっていきますが、初めのうちは思うようにいかず、しんどいと感じてしまうケースがあるようです。

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人間関係を築くのが大変だから

鍼灸院ごとに職場の雰囲気はさまざまです。そして、雰囲気の良し悪しによっては人間関係に悩みを抱えてしまう場合もあります。

たとえば、鍼灸師には過去にスポーツの経験がある方も多くいらっしゃるため、「先輩・後輩の関係が厳しい」「声出しがルール化されている」といった特徴を持つ鍼灸院も見られます。体育会系の雰囲気に慣れている方であれば問題ありませんが、アットホームな環境で働きたい方は、なじむまでに時間がかかったり、ストレスを感じたりすることもあるでしょう。

また、鍼灸師は適切な施術を行うために、患者さまとの間に信頼関係を築く必要があります。そのため、患者さまとのコミュニケーションがうまく取れないことで、人間関係に負担を感じてしまうケースも少なくありません。

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集中力と体力が必要な仕事だから

患者さまの状態を注意深く診察し、適切なツボにはりやきゅうを施すことが求められるため、鍼灸師には高い集中力が必要です。また、はりやきゅうの施術中は正しい姿勢を保つ必要があるため、体力勝負の側面もあります。

さらに、診療・予約の状況や鍼灸院のスタイルによっては、時間通りに休憩を取るのが難しい日もあります。午前中の診療に時間がかかって昼休みが短くなったり、指名指名が立てこんだりして、十分な休憩が取れないケースもあるでしょう。

そうすると、結果的に疲れがたまりやすくなり、仕事に対してしんどいというイメージを抱いてしまいます。

プライベートの時間が取りにくいから

鍼灸師はシフト制で働くことが多かったり、昼の休憩が長めに取られていたりするために、1日の拘束時間が長くなる傾向にあります。

また、鍼灸師には常に知識やスキルの向上が求められるため、なかには業務時間外に研修などを行う鍼灸院もあります。そうした職場の場合、プライベートの時間を確保するのがさらに困難になり、「プライベートの時間をしっかり確保したい」という方はしんどく感じてしまうようです。

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鍼灸師に向いている人の特徴は?

鍼灸師についてよく知らないまま仕事に就くと、鍼灸師の仕事をしんどいと感じてしまう確率が高まります。しかし、鍼灸師は患者さまへの治療を通じて、大きなやりがいを感じる仕事でもあります。

ここからは、鍼灸師の仕事に向いている方の特徴を紹介しますので、自分の適性を踏まえた上で、鍼灸師の仕事を検討してみてはいかがでしょうか。

コミュニケーション能力がある人

患者さまとの信頼関係は、鍼灸師の仕事において非常に大事なポイントとなります。患者さまが「どのような不調を感じているか」や「発症の原因は何か」「経過はどうか」などを正確に把握することが、適切な施術につながるからです。

また、はり・きゅうによる施術は、患者さまの自然治癒能力を高めることを目的とするため、施術の効果を実感してもらうには、お客様がリラックスできる状況を作る必要があります。

これらの点から、コミュニケーション能力がある方は、鍼灸師の仕事に向いていると言えるでしょう。

観察力がある人

当然のことながら、必要な施術は患者さまごとに異なります。そのため、どのような施術が必要かを見極めるには、はり・きゅうの知識だけでなく、利用者さまの状態を正しく把握する観察力が求められます。

東洋医学においては、体内をめぐる生命エネルギー(「気」と呼ばれます)の乱れを確認するための脈診、表情や肌の色つや、体の動作、舌の状態などを確認する望診など、さまざまな診断を行い、適切なツボを選択します。また、患者さまの言葉の中に、不調の原因や施術のヒントが隠されていることもあります。

患者さまの様子をしっかり観察し、正しい見立てができる方は、良い鍼灸師になれるでしょう。

思いやりのある人

鍼灸院での仕事は、不調や悩み、不安を抱えて来院した方に向き合うことです。患者さまに思いやりを持って寄り添える方は、鍼灸師に向いていると言えるでしょう。

悩みや不安だけでなく、症状が改善する喜びまで分かち合えると、鍼灸師として患者さまからの信頼が得やすくなり、やりがいも大きくなるはずです。

向上心がある人

鍼灸師として活躍するには、はり師・きゅう師という2種類の国家資格を取得しなければなりません。また、患者さまの状態を正確に把握し、適切な施術を行うためには、常に知識・技術を磨く必要があります。

そのため、向上心があって、勉強することが苦にならない方は鍼灸師に向いています。

鍼灸師は、経験の長さや技術の高さによって収入が左右される傾向にあるため、知識や技術が向上することで、給与面の不満の解消につながる可能性もあるでしょう。

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まとめ

高い集中力や体力が求められる上に、忙しい職場も多いため、鍼灸師のなかには「仕事がしんどい」と感じてしまう方もいらっしゃいます。また、鍼灸師は給与が経験やスキルによって変動することが多いため、働き始めたばかりの時期は思うような収入が得られず、しんどいと感じる場面もあるでしょう。

一方で、鍼灸師は患者さまとの関係を深めながら、1人ひとりに合った治療・予防に取り組める、非常にやりがいのある仕事です。

しんどいと感じている理由が、現在の職場環境や給与にある場合は、転職することで悩みが解消するかもしれません。マイナビコメディカルでは専門のキャリアアドバイザーが1人ひとりに合ったサポートを行い、鍼灸師のみなさんの転職を応援いたします。ぜひ一度、マイナビコメディカルにご相談ください。

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※当記事は2023年2月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

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履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
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