治験コーディネーターの転職動向|医療機関・SMO別の平均給与も

最終更新日:2021年12月27日
 公開日:2021年2月15日

治験コーディネーター(CRC)の仕事に興味がある場合、治験コーディネーターにおける転職市場の動向・平均給与などが気になる人も多いのではないでしょうか。
特に、前職で治験を経験している場合は、治験コーディネーターへの転職が成功しやすい傾向にあります。

当記事では、治験コーディネーターの転職動向から、平均給与・治験コーディネーターに転職しやすい医療関連の職業まで解説します。
治験コーディネーターへの転職を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

治験コーディネーターの転職に関する動向と特徴

治験コーディネーターは、新薬や治療法開発の協力者である患者に対して、治験の目的や薬の内容・効果などの説明を行う仕事です。
治験施設支援機関(SMO)をはじめ、治験コーディネーターは様々な業界から必要とされています。

以下では、治験コーディネーターの転職に関する動向と特徴を紹介します。

治験コーディネーターは不足状況にある

厚生労働省の発表する資料によれば、臨床研究・治験を実施する医師や研究支援人材は、「数と質の両方で、いまだ十分でない」と示されています。

(出典:厚生労働省「臨床研究・治験の推進に関する今後の方向性について 2019年版とりまとめ」/
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/000572442.pdf

また、SMO業界で働く従事者は減少傾向です。
2013年の4,552人をピークとして、2019年時点では3,241人と、2013年から2019年までの6年間で約1,300人減少しています。

(出典:日本SMO協会「JASMOデータ2020(2019年度版)」/
http://jasmo.org/assets/pdf/about/data2020.pdf

そのため、治験コーディネーターの需要は非常に高く、基本的に売り手市場が続くと言えるでしょう。

がん領域に知見がある人は重宝される傾向にある

がん領域に知見がある人は、治験コーディネーターへの転職の際に有利となる傾向にあります。

日本SMO協会のデータによれば、治験の際に提出されるプロトコール数のうち、抗悪性腫瘍薬を対象としたプロトコールは増加傾向です。
抗悪性腫瘍薬のプロトコール数は、2012年度の303件から、2019年度には989件と3倍以上に増加しています。

また、抗悪性腫瘍薬に関する治験は、最もプロトコール数が多い分野です。

(出典:日本SMO協会「JASMOデータ2020(2019年度版)」/
http://jasmo.org/assets/pdf/about/data2020.pdf

そのためがん領域に詳しい人は、治験コーディネーターとしての需要がより高く、即戦力で活躍しやすいと言えます。

SMO求人が大半を占める

SMOとは「治験施設支援機関」の略であり、製薬会社・医療機関などが実施する治験の支援を行う組織です。
近年では、多くの医療機関が治験を自社で行わず、SMOに外注する傾向にあります。

そのため、大半の治験コーディネーター求人は、SMOの募集となっています。

多くの職場で医療関連資格が求められる

治験コーディネーターとして働く場合、多くの職場で、臨床検査技師免許・看護師資格・薬剤師資格などの医療関連資格を求められることが特徴です。

日本SMO協会のデータによれば、治験コーディネーターが保有する資格の中で、最も多い資格が臨床検査技師であり、全体の約29.4%が保有しています。
次いで、看護師資格を保有している人が約28.5%・管理栄養士が約6.9%・薬剤師が約4.7%となっています。

一方で、医療関連資格を保有していない治験コーディネーターは全体の約26%と、一定数存在するため、医療関連資格がない人も挑戦が可能です。

(出典:日本SMO協会「JASMOデータ2020(2019年度版)」/
http://jasmo.org/assets/pdf/about/data2020.pdf

治験コーディネーターの平均給与

治験コーディネーターとして働くうえで、治験コーディネーターの平均給与は、多くの人が気になる点でしょう。
以下は、治験コーディネーターの平均年収です。

治験コーディネーターの平均年収
約370万~430万円

(出典:マイナビコメディカル/
https://co-medical.mynavi.jp/

また、求人サイトをもとに算出したデータによれば、SMO勤務の治験コーディネーターの平均年収は約320万~420万円、医療機関・クリニックでは約350万円~480万円となっています。

医療機関・クリニックにおける治験コーディネーターは求人数が少ない反面、SMOよりも平均年収がやや高い傾向です。

治験コーディネーターへの転職に成功しやすい職業

日本SMO協会のWebサイトによれば「治験コーディネーターとして働く場合、医療関連資格や医療機関での臨床経験を有する人は、活躍しやすい」と示されています。

(出典:日本SMO協会「CRCとして働くには」」/
http://jasmo.org/recruit/working/index.html

医療関連資格を取得する際に身に付けた知識や、医療従事者としての業務経験は治験コーディネーターの業務に役立てることが可能です。
ここでは、治験コーディネーターへの転職に成功しやすい職業を紹介します。

臨床検査技師

臨床検査技師は、医師の指示に従って脳波検査・心電図検査などの各種臨床検査を行います。
臨床検査技師は、検査に関連したデータ変動や異常値に関する知識を持っています。
そのため、治験者に何らかの異常が発生した場合、速やかに察知して医師へ報告できる点が強みです。

臨床工学技士

臨床工学技士は、医療機関で使用する機器の操作や点検などを行う、医療機器のスペシャリストです。
臨床工学技士で得た、透析の知識・カルテ判読の経験などは、治験コーディネーターの業務にも活かすことができます。

診療放射線技師

診療放射線技師は、放射線を使用した検査・治療を専門に扱う技術者です。
治験コーディネーターを募集する製薬会社などの中には、医用画像を利用した医薬品開発を行う職場があります。
診療放射線技師は画像解析の経験が豊富であるため、 新薬開発の画像診断が求められる職場では特に重宝される傾向です。

薬剤師

薬剤師は、主に「調剤・服薬指導・薬の販売」の3つの業務を行います。
薬剤師は医薬品に関する知識を持っているため、治験で扱われる新薬や研究開発の意図について理解しやすい職業です。
また、服薬指導で培った「薬の効能・用法を分かりやすく患者に説明するスキル」は、治験コーディネーターの仕事にも活かすことができます。

看護師

看護師は、医師の補助業務や、患者のサポートを行う仕事です。
看護師は、医師や患者との円滑なコミュニケーションが求められるため、看護業務で培ったスキルを治験コーディネーターの仕事に役立てられます。

また、症状に関する知識・被験者の容体を確認するスキルがあるため、看護師から治験コーディネーターへの転職は、比較的成功しやすい傾向にあります。

治験コーディネーターが転職する際に押さえるべきポイント2つ

医療資格取得者や治験経験者は、治験コーディネーターへの転職に有利であるため、治験コーディネーターに興味がある場合は積極的に挑戦してみましょう。

治験コーディネーターへの転職を行う際は、以下のポイントを押さえることが大切です。

〇都心部の求人を探す都心部は、がん領域などの先端医療に関する治験が増加傾向です。
そのため、治験コーディネーター求人の多くは都心部に集まっています。
〇治験コーディネーターの転職に強い求人サイトを利用する治験コーディネーターは、看護師などの医療関連職と比較した場合、求人数がやや少ない傾向です。
治験コーディネーターの転職に強い求人サイトを利用することで、転職の成功確率を上げることができます。

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まとめ

治験コーディネーターは、人材の確保が急務となっている職種です。
また、治験コーディネーター求人の多くは、SMOの募集となっています。

一方で、病院・クリニックなどで働く治験コーディネーターは、求人数は少ないものの、平均給与はSMOよりも高給傾向です。

また、医療関連資格が必須の臨床検査技師・臨床工学技士・看護師などは、治験コーディネーターへの転職に成功しやすい職業と言えます。いままでの経験や資格を活かした転職をお考えの方はぜひご検討してみてください。

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