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訪問リハビリ前に身に付けておきたい、フィジカルアセスメントとは?

公開日:2018.07.23 更新日:2018.08.24

地域包括ケアの一環として、ますます需要が高まる訪問リハビリ。作業療法においても、今後ますます自宅や地域への出張が期待されています。病院とは異なり、訪問時に注意したいのが、患者さんの状態でしょう。的確に相手の状況を見極めるためにも身につけておきたいのが、フィジカルアセスメントです。訪問リハビリを行う作業療法士だからこそ知っておきたいスキルについてお伝えします。

訪問リハビリに欠かせない「フィジカルアセスメント」

病院や施設から離れ、患者さんの自宅や地域のスペースを利用した訪問リハビリの導入が進んでいます。患者さんにとって利用価値の高いサービスではありますが、環境の整った施設や病院でのリハビリとは異なり、転倒や骨折、症状の悪化などのリスクが高まるおそれも。作業療法士が安全にリハビリを行うためにも、従来よりもリスクマネジメントへの意識を強め、対策を取る必要があります。

そこで求められるのが、患者さんの状態を適切に見極める力です。リハビリ前のメディカルチェックとして、セラピスト自身が患者さんの状態を判断する必要があります。その際に役立つのが「フィジカルアセスメント」のスキルです。

フィジカルアセスメントとは、問診・打診・視診・触診などにより、患者さんの身体に触れながら、症状の把握や異常の早期発見を行うこと。「身体診察技法」ともいわれ、看護師や医師にとっては通常業務に含まれるようなスキルです。通常のバイタルサインに加えて、より細やかに状態をチェックできるので、安全なリハビリの実現に役立ちます。

「フィジカルアセスメント」を身に付けるには

正しい知識と技術を身につけるには、研修等に参加するのが一番です。また、病院で実際に看護師が行っている様子を見ながら、実践するのもよいでしょう。

知識だけで埋めることができないため、経験を積むことが大切です。各地で開催される勉強会等に参加し、実践を重ねましょう。看護師向けや理学療法士向けなどが多いですが、職種は違えども、現場で使えるスキルを学べるはず。触診技術については、専門書籍も多数出版されているため、資料として参考にするのもおすすめです。

病院勤務なら看護師や医師に相談を

また、病院勤務の場合には、他職種のスタッフとともに勉強を行うのもよいでしょう。リハビリを担当する患者さんに向けて実践を繰り返しながら、気になるところは、スキルのある看護師に相談したり、医師に確認したりしてみましょう。

例えば、触診の場合は手の部位によって感受性が異なるため、チェックしたい内容ごとに使うべき部分が異なります。皮膚の温度をみるなら手背、脈拍や組織の性状など細かな識別をするなら指腹といったように、正しい部位が使えているかどうかを確認してもらうのもよいでしょう。

多職種との連携にも役立つ「フィジカルアセスメント」

触診や打診等によって患者さんの状態がわかれば、リハビリのプランを見直すきっかけにもなります。患者さんの状態を具体的に理解できるようになることで、予後についても検討しやすいのが大きなメリットだといえるでしょう。

また、フィジカルアセスメントのスキルを身につけることによって、医師や看護師への報告もより詳しくなり、チームとしての連携も取りやすくなるのではないでしょうか。訪問リハビリによるリスク回避だけでなく、自身のスキルアップとしても経験を積んでおきましょう。

リハビリの質を高めて、理想的なケアへ

リハビリ前に患者さんの状態をチェックすることで、リスク回避に役立つフィジカルアセスメント。しかし、ただリハビリができるかどうかをチェックするだけでは、もったいないものです。アセスメントを行うことで気になった症状は、病院での診察を促したり、連携する多職種に伝えておいたりして、その後のケアにつなげたいですね。理想的なケアを実現するためにも、新たな技術を身に付けてみてはいかがでしょうか?

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