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セラピストの本音をお届け!現役理学療法士コラム 理学療法士の吉倉孝則さんが仕事中に考えたこと、日々感じていることをお届けするコラム。現役セラピストの考えや本音が詰まった連載です。セラピストの本音をお届け!現役理学療法士コラム 理学療法士の吉倉孝則さんが仕事中に考えたこと、日々感じていることをお届けするコラム。現役セラピストの考えや本音が詰まった連載です。

第42回リハビリ療法士としてキャリアアップを考える~社会人基礎力とコミュニケーション力

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リハビリセラピストの皆さんも将来に向けて自分自身のキャリアを考えることもあると思います。どうしたらキャリアアップするのか?今回は私がキャリアアップのために必要だと思うことを書いていきます。

 

やっぱり必要な社会人基礎力

私は、病院や介護施設で管理者など活躍をしているセラピスト、保険外で活躍するセラピスト、企業などに参画しているセラピストなど多方面のセラピストの友人がいます。そのようなキャリアアップしていると私が思う人たちと話していて共通して思うことは、社会人基礎力が高いということです。これは第36回第37回に詳細は書いてあるので、そちらも読んでほしいですが、キャリアアップには、前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力が必要です。その中でもコミュニケーション能力は特に必要だと思います。リハビリテーションの専門的な知識・技術を一般の人にも分かるように伝える力が、大事です。

どんなに自分自身が高い専門知識や技術をもっていても、社会に還元できなければ意味がありません。例えば、企業にセラピストとして商品開発などで携わるときには、エンジニアや営業の方になどにリハビリテーションの知識を共有する必要があり、専門的な知識を翻訳してわかりやすく伝える力は重要だと思います。新人教育以外にも、自分自身のキャリアアップの基礎として社会人基礎力が改めて大事です。
それ以外にキャリアアップに必要だと思うことを3つ挙げたいと思います。

 

社会情勢や療法士の求人ニーズを知るため正確な情報を集める

1つ目は、情報を集めることです。前回にも書きましたが、キャリアアップには社会が必要とする能力が必要なため、まずは社会(世の中)を知り、さらに今後どうなっていくのかを正確に捉えて、必要な能力を磨いたり行動を起こすことが大事であり、そのために情報を集めるということです。例えば、あなたが大きな船に乗って乗客として航海をしているとします。(映画タイタニックのようなイメージ)そんな航海中に、この船は沈むかもしれないという噂が流れたとします。あなたは、どうしますか。

その情報が正しいのか、原因は何かを探ることが必要です。噂は嘘かもしれませんし、沈むかもしれない原因が、修理可能なものか、不可能なのか確認することで、船にそのまま留まるべきか、早く船から脱出するべきか判断が変わり、行動も変わります。話を戻すと、リハビリセラピストは将来がないなどの噂を聞くかもしれませんが、それが本当なのか自分自身で情報を集めて、判断する必要があります。また、今後の社会がどうなるのか、知ることも大事です。具体的には、自分の住んでいる地域の高齢化など人口動態はどうなるのか、政治・政策はどうなるのか、ロボットやAIなどの最先端技術の発達はどうなっているのか、理学療法士・作業療法士協会がどんな動きがあるのかなど知っておくことで、自分自身の行動・判断が変わります。そのために、テレビのニュースを見たり、本を読んだり、厚生労働省など国のデータや資料を見たり、各協会のHPやこのセラピストプラスを見たりと正確な情報を自ら集めることが重要だと思います。

またSNSでそういった発信をしている人をフォローしたりすることもよいですが、その人の発言が正しいのかの見極めは必要です。インターネットも同様です。その情報が正しいのか見極めて、正しい情報を集めるように心がけましょう。そうすることで、社会で何が起きていて、何が求められていて、今後どうなるのか先を読む力となり、それに向けて行動することでキャリアアップの可能性は高まると思います。

 

人と会ってコミュニケーション力を磨く

2つ目は人と会うことです。これは1つ目の情報を集める手段にもなりますし、コミュニケーションを取る練習にもなります。皆さんは、この1カ月で家族や職場以外の人と何人と食事をしましたか?必ずしも食事を共にする必要はありませんが、私が言いたいのは、同職種以外とどれだけ関わったかということです。同じ理学療法士同士で話していても、話題は自分たちの領域のことが多くなってしまいます。職場のメンバーで、リハビリテーションについて熱く語り合うことも楽しい時間ですが、医療介護の他職種の方や、別の領域の人と多く会って、話す機会を作った方が良いと思います。例えば、医師や看護師、ケアマネージャーと話すことで、リハビリセラピストがどのようにみられていて、どのようなことが求められているのか知ることができたり、反対にリハビリのことを知ってもらう機会になります。

また、医療介護とは別の領域の人と話すことで「理学療法ってなんですか」と聞かれてわかりやすく説明する練習にもなるでしょう。企業等で働く際には、専門的な知識をわかりやく説明することが求められるので、そういった伝える力を育むのにもちょうどよいでしょう。こうしたリハビリセラピスト以外と会うことで、社会のことを知ることができ、「井の中の蛙大海を知らず」にならずに、コミュニケーション能力を高めることが可能となります。出来れば、同世代だけでなく年上の人にも会う機会・話す機会があると学ぶこともあるはずです。人と会うためには、リハビリセラピスト以外の研修会に参加したり、地域のイベントなどに参加するなどするとよいでしょう。また中学・高校時代の友人と久しぶりに会い、それぞれの業界のことを話すと意外と勉強になったりします。そうして、情報を集め、コミュニケーション能力を高め、社会を知ることはキャリアアップでは大事だと思います。

 

目の前の仕事で成果を出す

3つ目は目の前の仕事で成果を出すことです。前回、キャリアアップにはリハビリセラピストの専門的な知識・技術を高めるだけではダメということを述べ、今回も社会人基礎力や情報を集める、人と会うことが大事であると書きました。そうすると、リハビリセラピストとしての専門的な知識・技術は必要ないように感じてしまいますが、それは違います。
今働いている領域でしっかりと成果を出すことは、今後のキャリアアップに必要なことです。例えば、急性期病院に勤務している人であれば、リスク管理など医学的な知識を高め、それを武器として応用・転用が可能かもしれません。訪問リハビリで働いている人であれば、住宅改修や福祉用具の知識に自信があるといった武器があるなど、目の前の仕事でしっかりと知識・技術を高め、成果を出すことがキャリアアップには必要だと思います。転職する際にも、目の前の仕事をしっかりできない、今の仕事で評価されていない人は、転職先でも評価されないでしょう。

また元リクルートの藤原和博さんの著書「10年後、君に仕事はあるのか?」には、「3つのキャリアを5年から10年ずつ経験して、その掛け算で希少性を獲得し、100万人に1人の存在になる」と書かれています。100万人に1人とは、オリンピックのメダリスト級のレアさだそうです。そのために、まずある分野で集中して仕事をして100人に1人の希少性を確保し、次に違う分野の仕事で100人に1人の存在になる。この掛け合わせで100×100で1万人に1人の希少性となる。さらに3つ目の領域でも同様にすることで100万人に1人のレアキャラになれると述べられています。詳細は、書籍を読んでいただきたいですが、つまり目の前の仕事でしっかりと知識・技術・経験を高める必要があるということです。そして、そこまでレアでなくとも100人に1人ぐらいの武器を持って次のキャリアを選択するという方法もあると思います。まずは、今の仕事でしっかりと成果を出しましょう。

今回は2回にわたってキャリアアップについて書いてきました。自分自身もまだまだキャリアアップできていないので、偉そうなことは書けないですが、これまでの経験からまとめてみました。リハビリセラピストが増加して理学療法士の将来がない?給料が上がらない?という噂で不安になっているだけでなく、自ら行動を起こしキャリアアップを目指しましょう。ただし、キャリアアップ=お金ではないので、お金だけに目を向けていては幸せにはなれないと思います。是非、私の第31回の記事も読んでみてください。

皆さんも仕事も余暇も楽しく充実させ、人生を豊かにしてください。

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吉倉孝則

吉倉孝則 (よしくら たかのり)

理学療法士。保健学修士。認定理学療法士(運動器)。
星城大学リハビリテーション学部理学療法学専攻卒業。浜松医科大学附属病院リハビリテーション部入職。星城大学大学院健康支援学研究科修了。
大学病院への勤務時代は、整形外科疾患、がんのリハビリテーションを中心に幅広い疾患のリハビリテーションに従事。院内の緩和ケアチームにも携わり多職種連携を心がけている。
臨床業務以外にも研究活動や学生の指導など教育、地域包括リーダーとして地域包括ケアの構築にも力を入れている。


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