理学療法士のセカンドキャリアには、どんな働き方があるのか?
公開日:2024.07.03

文:伊東浩樹(理学療法士)
「セカンドキャリア」とは、「第2の職業」や「第2の人生」といった意味があります。
働き方が多様化する昨今において、理学療法士も新たなキャリアを形成しながら、年齢を問わず活躍できる機会が広がっています。
今回は、理学療法士のセカンドキャリアとしておすすめの働き方や、セカンドキャリアを構築するために取り組みたいことを年代別に解説します。
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理学療法士のセカンドキャリアでおすすめの働き方
セカンドキャリアを考える前に、まず、どのような選択肢があるのかを知っておくと、より具体的なプランを検討できます。
理学療法士がセカンドキャリアの選択肢として考えておきたい、おすすめの働き方をいくつか紹介します。
現職とは別の医療福祉機関で働く
理学療法士として、ある程度経験を積んだのち、今働いている職域とは異なる施設、異なる領域で働くことが、よりチャレンジしやすいセカンドキャリアといえます。
たとえば、医療機関で5年以上の勤務経験があれば、ケアマネージャーの受験資格を得られます。資格取得後は、福祉施設や介護事業所等で活躍できるでしょう。また、社会福祉士の資格を取得し、医療ソーシャルワーカーとして医療機関で勤務するという選択肢もあります。
教員として働く
理学療法士としての臨床経験を活かし、理学療法士養成校の教員として働くのもよいでしょう。
学会発表や論文の作成などの実績を増やすことで、研究職として大学の教員になれる可能性もあります。そのほか、特別支援学校の教員として採用されるケースもあります。
それぞれ狭き門ではありますが、早いうちからキャリアを積むことで実現が近づきます。
行政の職員として働く
理学療法士は行政職員として活躍することも可能です。
公務員として働くことになるため、一般の公務員試験を受けるか、理学療法士の募集となる特別枠で受験して、合格する必要があります。
また、契約職員として、自治体が主催する運動系のイベントや、運動施設の指導員として採用されるケースもあります。
いずれの場合も、試験に合格する必要がありますが、地域貢献にやりがいを感じる人は、チャレンジしてみるのも一案です。
ライターとして働く
理学療法士の経験を活かし、ライターとして活躍するのもよいでしょう。
医療や健康について専門的な情報を提供するケースが多く、それまでの学びが活かせます。
セカンドキャリアとしてライターを目指す場合には、普段から学会発表や論文などの機会を活用し、文字を書くことに慣れておきましょう。
起業をする
理学療法での開業はできませんが、整体やスポーツトレーナーとして開業するのもセカンドキャリアの1つです。
また、理学療法士の起業に多いのは、福祉分野で経験を積んだのちにケアマネージャーの資格を取得し、デイサービスなどの事業所を開所するケースです。
その他、それまでの趣味や学びを活かして起業できることがあるかもしれません。いずれにしても、起業前にしっかりと準備し、事業計画を立てることが大切です。
【年代別】理学療法士のセカンドキャリアの考え方

セカンドキャリアをスタートさせるのに、本来、年代は関係ありません。
とはいえ、理学療法士としてのある程度の経験があることを前提に、セカンドキャリアは構築されます。理想となるセカンドキャリアを構築するために、年代別に取り組みたいポイントを紹介します。
20代は、経験を積む時期
20代は、まずは経験を積んでいく時期です。養成校や大学を卒業後、理学療法士として働き始めたばかりであり、基礎を構築していく貴重な時間といえます。
同時に、セカンドキャリアに役立つ知識や情報を得られるチャンスも多くあります。
20代から自身の「将来像」を考え、早いうちから将来像にそったスキルアップや資格取得などに挑戦するとよいでしょう。すぐに将来像が決まらなくても、焦ることなく、じっくりセカンドキャリアを考えることが大切です。
30代は、これからの働き方を模索する時期
30代は、20代で積み上げてきた経験を活かして、新しい「技術と知識」を研鑽していく時期といえます。大規模な医療機関や福祉施設に勤務している場合、他部署に異動になったり、役職がついたりすることもあるでしょう。
そうした経験を経て、転職を考えたり、異なる分野に挑戦したりすることを考える時期です。プライベートでも変化が起こりやすいため、将来像も明確になりやすくなります。
セカンドキャリアに向けて、より具体的なプランを考えてみましょう。
40代は、経験やスキルを振り返り、セカンドキャリアを構築する時期
40代頃から、セカンドキャリアへの興味が強くなることでしょう。
年齢的にも経験的にも、今の職場のまま定年を迎えるのか、新しい職場を求めるのかで迷う人も多いのではないでしょうか。
役職がついたり、後進の育成などを任されたりする機会が増え、やりがいを感じる一方で、今のままで良いのかと迷いが出るかもしれません。
新たな働き方を考えるターニングポイントとして、理想とする「将来像」を振り返り、プライベートを考慮したセカンドキャリアを具体的にイメージできる時期です。
50代は、定年後のセカンドキャリアを明確にする時期
定年が近づいた50代には、自分自身の経験と技術、スキルを、定年後にどう活用すべきか、セカンドキャリアをより具体的にイメージすることが大切です。
定年後に再雇用を希望するか、他の場所で働くのか、それとも、プライベートを充実させるのかなど、人によって考え方が異なります。
もし、すでに起業して、「定年退職」がない働き方をしているのであれば、経営者として、更に60代、70代で取り組みたい目標を設定し、挑戦を続けることになるでしょう。
理想のセカンドキャリアを目指して

理学療法士がセカンドキャリアを豊かにするためには、いきなり今の仕事を退職して転職や起業をすればよいわけではありません。
理想のセカンドキャリアを目指して活躍するためには、段階を踏んだ「事前準備」が必要です。
お伝えしたとおり、セカンドキャリアの目的は、「第二の人生として携わる仕事」として充実することにあります。
勢いだけで決断をして失敗や後悔をしないように、今すべきことは何なのかを見極めて、「自由に自分のやりたいこと」を理想のセカンドキャリアとして考えてみてはいかがでしょうか。
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伊東 浩樹(理学療法士)
理学療法士として総合病院で経験を積んだ後、予防医療の知識等を広めていくためにNPO法人を設立。その後、社会福祉法人にて障がい部門の責任者や特別養護ホームの施設長として勤務。医療機関の設立や行政から依頼を受けての講演、大学、専門学校等での講師なども勤める。
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