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理学療法士が昇給するためには?年収の推移や給料アップの方法をご紹介

公開日:2024.11.22 更新日:2025.08.27

理学療法士が昇給するためには?年収の推移や給料アップの方法をご紹介

文:内藤 かいせい(理学療法士)

理学療法士として働くなかで、今後どのくらい昇給できるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

理学療法士は年齢とともに平均年収が高くなりますが、ほかの医療職と比べると昇給のペースは緩やかな傾向にあります。ただし、昇給する方法も多くあるため、それらを実践することが重要です。

この記事では、理学療法士の昇給額や平均年収の推移、給料アップの方法についてご紹介します。

理学療法士の給料事情を把握することで、年収を増やすためのきっかけとなるでしょう。

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理学療法士の平均年収と昇給額は?

理学療法士の年収や昇給額は、現状どの程度なのでしょうか。ここでは、公的機関の調査結果をもとに、理学療法士の給料事情について詳しく解説します。

理学療法士の平均年収は約444万円

令和6年度の調査によると、理学療法士の平均年収は「約444万円」とされています。この平均年収の内訳は、以下のとおりです。

● 月々の給料:約31万円
● ボーナスを含めた給与:約71万円

また、理学療法士の平均年齢は「35.5歳」で、勤続年数が「7.8年」とされています。このような情報をもとに、今働いている職場の給料と比較してみましょう。

出典:令和6年賃金構造基本統計調査

理学療法士の年齢に応じた昇給額

理学療法士の年齢に応じた平均年収と、新卒と比較した場合の昇給額について、以下の表にまとめました。

年齢 平均年収 20〜24歳の平均年収と比較した昇給額
20〜24歳 約345万円
25〜29歳 約398万円 +53万円
30〜34歳 約444万円 +99万円
35〜39歳 約461万円 +116万円
40〜44歳 約491万円 +146万円
45〜49歳 約530万円 +185万円
50〜54歳 約536万円 +191万円
55〜59歳 約610万円 +265万円
60〜64歳 約457万円 +112万円
65〜69歳 約461万円 +116万円

このように、新卒の年齢といえる20〜24歳の平均年収と比較すると、最大で265万円ほどの昇給が見込めます。これは月々の給料に換算すると、約22万円(ボーナス等の給与含む)の昇給となります。
出典:令和6年賃金構造基本統計調査

理学療法士が働く職場の規模に応じた平均年収

理学療法士として働いている職場の規模によっても、平均年収が変化する傾向にあります。職場規模に応じた平均年収の差について、以下の表にまとめました。

職場の規模 給料 平均年収
10〜99人 約32.3万円 約450万円
100〜999人 約30.2万円 約432万円
1,000人以上 約32.3万円 約469万円

このように、職場の規模が1,000人以上の場合は、給料が高い傾向にあります。現在勤めている職場の規模によっては、一般的な平均年収と比較して増減する可能性がある点に注意しましょう。転職を検討している方は、職場の規模についてもチェックしておくことをおすすめします。

出典:令和6年賃金構造基本統計調査

作業療法士や言語聴覚士とは昇給額は異なる?

理学療法士は、作業療法士と言語聴覚士と比較して、昇給額や平均年収が大きく変化するわけではありません。

実際に、政府の統計調査では3つのリハビリ職は同じ区分として扱われています。筆者が理学療法士として働いていた頃も、作業療法士と言語聴覚士は同じ給料でした。

ただし、職場によって配置しているリハビリ職の人数に偏りがあります。そのため、基本給は同じだとしても、昇給や昇進のしやすさは職場によって変わると考えられます。

理学療法士として昇給する基本の流れ

理学療法士の基本的な昇給の流れは、年齢と勤続年数に応じて年に1回行われるのが一般的です。昇給の仕組みは職場によって異なりますが、年功序列型のシステムを採用している場合が多いでしょう。

昇給額の目安も職場によって大きく変化し、なかには少しの給料しか上がらない職場もあります。

筆者が勤めていた病院では、年に1,000円の昇給だったので、新人の給料とほとんど変化がありませんでした。転職の際は、年にどの程度の昇給があるのかを聞いておくとよいでしょう。

理学療法士は昇給しにくい職種?

理学療法士が昇給するためには?年収の推移や給料アップの方法をご紹介

理学療法士は以下の表のとおり、ほかの医療職よりも給料が安く、昇給しにくい傾向にあります。

職種 平均給料 平均年収
医師 約102万円 約1,338万円
薬剤師 約43.1万円 約599万円
看護師 約36.4万円 約520万円
准看護師 約29.4万円 約417万円
放射線技師 約37.6万円 約550万円
臨床検査技師 約34.3万円 約504万円
理学療法士 約31.1万円 約444万円

ここでは、理学療法士がなぜ昇給しにくいのか、その理由について解説します。

出典:令和6年賃金構造基本統計調査

理学療法士の増加による課題

昇給が難しい理由の1つに、理学療法士の数が年々増加していることがあげられます。日本理学療法士協会によると、2023年度の段階で理学療法士の数は約21万人とされています。

2013年度では約11万人であることから、10年間で理学療法士の数は2倍になっているのです。

理学療法士の数が増えすぎると、競争が激化するだけでなく、供給が多いことで給料や昇給額が上がりにくくなる恐れがあります。高齢化が進んでおり、需要こそ増えているものの、理学療法士の数の増加は給料に影響があると考えられます。

出典:日本理学療法士協会|統計情報

制度による課題

理学療法士の昇給がしにくい理由として、診療報酬制度による制約も大きな要因だと考えられています。理学療法士は、リハビリを提供することで診療報酬を得ています。

1単位20分として、リハビリの提供時間に応じて点数が決められているのが特徴です。

しかし、理学療法士が提供できるリハビリには限界があり、1日24単位(8時間)、1週間108単位までとされています。

つまり、理学療法士のスキルや経験に関わらず、1日に提供できるリハビリの量には上限があるのです。この状況があるため、理学療法士はスキルアップによる昇給があまり望めない職種といえるでしょう。

出典:厚生労働省|第7部 リハビリテーション

理学療法士は今後昇給が期待できる?

理学療法士が昇給するためには?年収の推移や給料アップの方法をご紹介

これまで理学療法士は昇給しにくい職種だと説明しましたが、診療報酬の見直しによる一定の給料アップは十分に見込めます。

実際に2024年の診療報酬改訂にて、理学療法士を含む医療従事者の給与引き上げが行われました。

その結果、職場によって変動はあるものの、理学療法士は月額換算で5,000円前後の昇給が実施されています。

このように、理学療法士の昇給に向けた動きもみられているため、今後も給料アップがなされる可能性があります。

出典:厚生労働省|令和6年度診療報酬改定と賃上げについて

理学療法士で昇給するための5つの方法

理学療法士は制度の改正による昇給だけでなく、自分自身の努力によって収入を増やすことも十分に可能です。具体的な方法としては、以下の5つです。。

1. 資格を取得する
2. 管理職につく
3. 転職する副業で別の収入を得る
4.副業で別の収入を得る
5.開業する

ここでは、それぞれの方法について詳しくみていきましょう。

1.資格を取得する

1つ目は、資格を取得することです。職場によっては、特定の資格を取得した理学療法士に対して「資格手当」を受けられる場合があります。

そのような職場で働いている方は、手当のために資格を取得するのもよいでしょう。

資格取得のメリットは昇給だけではありません。専門的なスキルや知識が身につくことで、より質の高いリハビリの提供につながります。

さらに、転職時にも有利に働くため、長期的なキャリアアップにもなるでしょう。理学療法士に関連した資格は「認定理学療法士」や「専門理学療法士」など、数多くあります。

資格の取得は簡単ではありませんが、理学療法士として優位になるケースが多いので、ぜひ検討してみましょう。

理学療法士におすすめの資格について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

■関連記事
理学療法士におすすめの民間資格とは?取得のメリットやポイントもご紹介

2.管理職につく

2つ目は、管理職につくことです。管理職に昇進すれば役職手当が付与されるため、給料アップが期待できます。

理学療法士はほかの医療職よりも平均年齢が若い傾向にあるため、職場によっては早い段階から役職につくことも珍しくありません。

ただし、管理職につくためには臨床技術だけでなく、ほかのスタッフからの信頼構築や、組織をまとめるマネジメントスキルも求められます。

管理職を目指す場合は、日々の業務のなかで信頼関係を築きつつ、必要なスキルを磨くことが大切です。

3.転職する

3つ目は、転職することです。現在の職場よりも条件がよい場所に転職できれば、スムーズに昇給が可能です。資格の取得や管理職の昇進と比べると、転職は昇給の実現性が高い方法といえるでしょう。

転職の際は給与だけでなく、以下のようなポイントもよくチェックしておくことが重要です。

● やりがい
● 将来性
● ワークライフバランス

転職は大きな決断ですが、キャリアアップと給料アップの絶好の機会にもなります。今の職場で昇給が望めない場合は、転職も検討してみてください。

4.副業で別の収入を得る

4つ目は、副業で別の収入を得ることです。この方法は本業での昇給ではありませんが、副業によってトータルの収入アップにつながります。理学療法士ができる副業は、おもに以下のとおりです。

● リハビリのアルバイト
● ブログ運営
● 動画編集
● Webライター

このように、パソコン1つで収入を得られるような副業も多くあります。副業は収入アップだけでなく、新たなスキルや人脈を得る機会にもなります。

たとえば、パソコンを使用した副業であれば、文章力やマーケティングのスキルが身につけられるでしょう。これらの経験が、将来のキャリアアップにつながる可能性もあります。

実際に、筆者も以前は理学療法士として働いていましたが、副業をきっかけにWebライターとして独立し、一定の収入を得られています。在宅ワークに興味がある方は、ぜひ副業も検討してみてください。

理学療法士におすすめの副業や、副業のメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

■関連記事
リハビリ職が副業をするメリット・デメリットは?おすすめの副業5選を紹介
理学療法士におすすめ副業8選!副業をする際の注意点や働き方を紹介

5.開業する

5つ目は、開業することです。理学療法士として独立・開業することで、大幅な収入アップが期待できます。

理学療法士が開業する分野は幅広く、おもに以下があげられます。

● 自費リハビリ
● 整体やリラクゼーションサロン
● パーソナルトレーナー
● デイサービス

開業は多くの収入アップが見込める反面、経営が軌道に乗らないと赤字となる恐れもあるでしょう。

経営知識や集客力も必要となるので、開業前には十分な準備期間を設け、しっかりと事業計画を組み立てることが重要です。

理学療法士が昇給を目指す際の注意点

理学療法士が昇給を目指す際は、まず自分がどのくらい年収を上げたいのかを明確にすることが重要です。

ある程度の昇給を目指すのか、大幅な収入アップを望むのかによって、取るべき行動が大きく変わります。

数万円程の昇給でよいのであれば、勤続年数を重ねることや転職だけでも十分に達成可能です。

もっと年収を高めたい場合は、管理職への昇進や開業を視野に入れる必要があるでしょう。

また、昇給を目指すあまり本来の業務がおろそかになると、理学療法士としての評価が下がる原因となります。

患者さんへのリハビリの質が低下したり、職場での人間関係に支障をきたしたりすると、長期的なキャリア形成にマイナスとなります。

理学療法士として昇給を実現するためにも、目標額に適した方法を実行しつつ、今の仕事にも前向きに取り組みましょう。

理学療法士の昇給方法を実践してみよう

理学療法士はほかの医療職と比較して給料が安い傾向にあり、昇給しにくい職種といえます。しかし、診療報酬の改訂による昇給もあったため、今後も少しずつ給料アップが期待できる可能性があります。

理学療法士として昇給するためには、資格の取得や転職など、自発的に行動することも重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、理学療法士として昇給するための方法を実践してみましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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