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【現役STが解説】言語聴覚士に向いている人はどんな人?適性や向かない人の特徴

公開日:2024.11.05

【現役STが解説】言語聴覚士に向いている人はどんな人?適性や向かない人の特徴

文:tokoshi(言語聴覚士)

言語聴覚士を目指す前に「自分は向いているのか」と、慎重に考えている人もいるでしょう。

本記事では、これから言語聴覚士を目指す人に向けて「言語聴覚士に向いている人・向かない人」についてお伝えするとともに、現役の言語聴覚士が感じた「やりがい」についても紹介します。

言語聴覚士に向いている人の特徴・適性は?

【現役STが解説】言語聴覚士に向いている人はどんな人?適性や向かない人の特徴

言語聴覚士は「聞く・話す・食べる」のスペシャリストであり、これらに障害を抱えた患者さんをサポートする重要な役割を担っています。そんな「言語聴覚士」に向いている人の特徴や適性には共通点が見られます。まずは、言語聴覚士に向いている人の特徴や適性を見てみましょう。

1.コミュニケーション能力がある

言語聴覚士は、話すことや聞き取ることが苦手とする患者に対し、丁寧に会話を繰り返し、傾聴しながら、患者が求めるゴールへと導く必要があります。そのため、人とコミュニケーションをとるのが好きなことは重要な適性の1つです。

一般的に、コミュニケーション能力というと「話すことが得意」という面が強調されがちですが、言語聴覚士の業務では「相手が伝えたいことを理解しようとする」姿勢も重要です。

患者さんとの会話を通じて、適切な「評価」を行い、「その人が今求めていることや困っていること」を的確に読み取れる人は、言語聴覚士としての適性があると言えるでしょう。

2.観察力があり変化に気付きやすい

患者さんの状態は日々変化します。細かいことであっても、変化に気付きやすい人は言語聴覚士に向いています。

また、言語聴覚士が担当する患者さんのなかには「言葉の障害」を持つ方もいるため、ジェスチャーといった非言語的コミュニケーションが重要になる場合があります。

患者さんとのやりとりをしっかりと観察し、相手の伝えたいことを適切に理解できる力も、言語聴覚士に求められる大切な適性の1つです。

3.根気強く取り組める

リハビリを行ったからといって、すぐに患者さんの状態が良くなるわけではありません。患者さんが改善するための長期的なリハビリ計画を立て、患者さんのモチベーションが下がらないよう寄り添いながらリハビリを継続しなければいけません。そうしたときでも、根気強く取り組める人は、言語聴覚士に向いているでしょう。

特に、リハビリを集中的に行う「回復期病院」で勤務する場合、数ヶ月にわたってリハビリを実施することもあります。長期間にわたり、忍耐強く寄り添いながら、患者さんの小さな改善を喜び、長期的な視点で回復をサポートできる人は適性があると考えられます。

言語聴覚士に向かない人

【現役STが解説】言語聴覚士に向いている人はどんな人?適性や向かない人の特徴

では、言語聴覚士に向かないと思われる人は、どんな特徴があるのでしょうか。ポイントを紹介します。ただし、ここで紹介する特徴に当てはまるからといって、「言語聴覚士になれない」というわけではありません。

自信がないことがあっても、その「課題点」を克服すれば、より患者さんに寄り添える言語聴覚士になれる可能性は十分にあります。言語聴覚士に向かない人の特徴をふまえて、どのように改善していけばよいのか考えてみましょう。

1.コミュケーションをとるのが苦手な人

言語聴覚士にとって、患者さんやその家族との「コミュニケーション」は、重要な業務の1つです。リハビリ以外でもコミュニケーションをとる機会があるため、対話や非言語的なやりとりに苦手意識がある場合は、困難を感じる場面があるかもしれません。

また、医療の現場は他職種との連携が大切です。「一人で黙々と仕事をするのが好き」という人は、言語聴覚士の仕事に不安を感じるかもしれません。

「コミュニケーションが苦手」と感じるのであれば、まずは相手の話を傾聴することから始めるとよいでしょう。相手の話を傾聴したうえで、相手が何を求めているのかを汲み取って話を展開することを意識することで、コミュニケーション力が向上します。

2.すぐに結果を出したい人

患者さんの回復が目に見えて分かるまでは、時間がかかることが多いため、短期的な成果にこだわりすぎる人は、モチベーションの維持が難しくなるかもしれません。

目に見える結果を求めてすぎると、患者さんや自分自身にプレッシャーをかけすぎてしまう可能性があるため注意が必要です。

成果が出ないことに不安を感じやすいのであれば、目標設定の際に、「短期的な目標」と「長期的な目標」の両方を立て、それぞれの達成に向けた小さな進歩に喜べるような習慣作りに取り組んでみましょう。

3.新しいことや変化が苦手な人

担当する患者さんは、個々に症状が異なります。また、現場では、常に新しい患者さんを担当することもあります。その都度、一から評価したり、リハビリ内容を考えたりしなければなりません。加えて、医療の常識は日々変化し、国家資格を取得した後も学び続ける必要があります。

こうした背景があるため、日々、同じ作業を繰り返すのが好きな人には辛いと感じることも多いかもしれません。

チャレンジが苦手な人は、学生のうちに、授業以外にも勉強会や講演に積極的に参加し、学びの重要性を体験しておくことをおすすめします。変化を「自己成長の機会」と捉え、前向きに取り組む姿勢を意識しましょう。

【現役STの本音】言語聴覚士のやりがい

言語聴覚士の仕事にやりがいを感じられるのであれば、向いていない特徴があったとしても課題を克服しやすくなるでしょう。向いている人にとっても、やりがいを持つことでモチベーションが向上します。

例えば、言語聴覚士である著者がやりがいに感じている点として、「自分が立案したリハビリ内容によって、患者さんの目に見える回復を実感できる」ことが挙げられます。リハビリを始めたときには言葉がうまく話せなかった患者さんが、徐々に話せるようになっていく姿を見られるのは、言語聴覚士のやりがいの1つでしょう。

また、言語聴覚士は他職種と連携して仕事をするため、患者さんのわずかな変化をみんなで喜び合えるのも、大きなやりがいと言えるでしょう。

言語聴覚士になるために大切なこと

言語聴覚士にとって最も大切なことは「言語聴覚士という仕事が好きかどうか」です。「自分には適性がない」と感じたとしても、仕事にやりがいを得られるのであれば、立派な言語聴覚士になれます。

反対にどんなに適性があっても、この仕事が好きでなければ続けることは難しいでしょう。言語聴覚士になるか検討している方は、まず「言語聴覚士とはどのような職種なのか」を十分に理解することが重要です。自分の将来像と照らし合わせて、この職業が自分に合っているかどうかを慎重に検討しましょう。

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tokoshi

tokoshi

言語聴覚士
回復期で失語症と高次脳機能障害を中心としたリハビリ業務に携わる。その後転職し、看取り施設で「最期の食事」を言語聴覚士として支援。現在は訪問リハビリやデイサービスでリハビリをしながらライターとしても活動しています。

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