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「言語聴覚士をやめてよかった」と思う人の3つの共通点とは?

公開日:2025.01.11

「言語聴覚士をやめてよかった」と思う人の3つの共通点とは?

文:tokoshi(言語聴覚士)

言語聴覚士として働いていると、「今の職場でこのまま言語聴覚士を続けていいのか」と悩むことがあるかもしれません。転職を考えるとしても、「職場環境に原因があるのか」、それとも「言語聴覚士という職そのものが自分に合っていないのか」をしっかり見極めることが大切です。本記事では、転職後に「やめてよかった」と感じる理由や共通点を紹介していきます。

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言語聴覚士が「やめてよかった」と感じる退職理由

言語聴覚士が退職・転職後に「やめてよかった」と感じる主な理由として、「給与面の不満」や「人間関係のストレス」などが挙げられます。

ただし、こうした不満は、必ずしも言語聴覚士という職業そのものに原因があるわけではなく、職場環境の影響が少なくありません。

まずは、具体的にどのような退職理由で「今の職場をやめてよかった」と感じるケースが多いかを見てみましょう。

1.給料が安いと不満に感じている

言語聴覚士は、専門的な知識と技術が求められる職種にもかかわらず、給料が十分ではないと感じる人が多く見られます。

実際に厚生労働省が公表している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、言語聴覚士(理学療法士、作業療法士、視能訓練士を含む)の平均年収は「400万円台」でした。

一方で国税庁の資料「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収も「400万円台」であり、言語聴覚士と一般職種の給与に大きな差がないのが現状です。

しかし、言語聴覚士が優遇される職場では、通常より基本給が高く設定されるだけでなく、職種手当といった追加手当が支給されることもあります。職場や働き方によっても異なりますが、給料面での不満から退職し「やめてよかった」と思う人もいます。

2.サービス残業が当たり前になっている

多くの言語聴覚士が感じる問題の1つに、サービス残業が「当たり前」になっている実態があります。

忙しいリハビリ業務の合間に「書類作成」や「報告業務」が必要で、作業時間が長くなって残業になってしまうことも珍しくありません。その際に、サービス残業が当たり前になっていたり、十分に残業代が支払われなかったりする職場も存在します。

本来であれば、残業代の未払いは労働基準法に違反する行為ですが、実際の現場では「暗黙の了解」として残業代を申請しにくいケースも見られます。

定時退社が徹底されている職場に転職することで、生活の質が大幅に向上し、結果的に「やめてよかった」と感じるでしょう。

3.人間関係のストレスが大きい

言語聴覚士が働く医療現場では、看護師や理学療法士など他職種との連携が求められます。

しかし、他職種とのコミュニケーションがうまく取れない場合、コミュニケーションのズレがストレスとなりやすく、業務に支障が出ることも。

アットホームな職場に転職することで、人間関係が改善され、「以前の職場をやめてよかった」と思うこともあるでしょう。

言語聴覚士という職種を「やめてよかった」と思う人の共通点

「言語聴覚士をやめてよかった」と思う人の3つの共通点とは?

ここまで言語聴覚士として「前の職場をやめてよかった」と感じる理由について紹介しましたが、言語聴覚士という職種自体を「やめてよかった」と思う人もいるでしょう。続いて、言語聴覚士という職種を「やめてよかった」と思う人の共通点を紹介します。

1.頑張った分だけ給料が上がる職に就きたい人

言語聴覚士としてキャリアを積んでいけば昇給することもありますが、「給料が思ったよりも上がらない」と感じるケースも少なくありません。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、言語聴覚士(理学療法士、作業療法士、視能訓練士を含む)の年代別の平均年収は下記のとおりです。

【年代別】言語聴覚士の平均年収(企業規模計 10人以上の職場)

年代 平均年収
25〜29歳 387万1700円
35〜39歳 457万9700円
45〜49歳 505万900円

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を参考に筆者作成

一方、国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、20~40代の給与所得者全体の平均年収は、言語聴覚士よりも高い水準にあります。このため、言語聴覚士として「若いうちから頑張れば給料が上がる」と期待するのは難しいといえるでしょう。

他の職種では「業務量」や「成果」に応じて給与が上がりやすい業界も多いことから、年収を効率的に上げたいと考える人にとっては、言語聴覚士という職種自体をやめてよかったと思うかもしれません。

2.自分のペースで仕事をしたい人

言語聴覚士の業務は、主に患者さんの「リハビリ」です。そのため「新しい患者さんを明日から担当してほしい」「緊急でこの患者さんのリハビリに入ってほしい」といった状況が発生しやすく、日々の業務をルーティン化しにくくなっています。さらに、患者さん一人ひとりの症状が異なるため、検査内容やリハビリ内容も毎回変わってきます。

「その日によって業務が変わることが苦手」という人は、言語聴覚士という仕事が向いていないかもしれません。

3.言語聴覚士という職種に興味がなくなった人

言語聴覚士としてのキャリアが、自分の興味や将来のビジョンに合っていないと感じる場合、別業種に転職したことで「やめてよかった」と思うこともあります。

たとえば、「言語聴覚士の仕事のモチベーションがない」「言語聴覚士の業務をしていてつまらないと感じてしまう」場合は、キャリアの見つめ直しが必要でしょう。

他の職種でキャリアを確立させることで、自分の強みをより発揮しやすくなり、仕事のモチベーション向上につながる可能性があります。

「やめてよかった」と思えるよう、やめたい理由を見極めてから転職しよう

「言語聴覚士をやめてよかった」と思う人の3つの共通点とは?

言語聴覚士としてのキャリアを見つめ直す際、「転職」を考えることは有効な選択です。紹介したように「やめてよかった」と感じる退職理由には、給与面の不満や残業問題、人間関係のストレスなどがあります。

しかしこれらは必ずしも職種自体に原因があるわけではなく、適切な職場を見つけることで解決できる可能性があります。

自分に合った職場を見つけて転職し「やめてよかった」とポジティブに思えるような働き方を検討してみてはいかがでしょうか。

参考

厚生労働省「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
厚生労働省「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

tokoshi

tokoshi

言語聴覚士
回復期で失語症と高次脳機能障害を中心としたリハビリ業務に携わる。その後転職し、看取り施設で「最期の食事」を言語聴覚士として支援。現在は訪問リハビリやデイサービスでリハビリをしながらライターとしても活動しています。

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