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理学療法士にしかできないこととは?他のセラピストとの違いや求められるスキルについて解説

公開日:2025.02.03

理学療法士にしかできないこととは?他のセラピストとの違いや求められるスキルについて解説

文:rana(理学療法士)

リハビリをしていると患者さんから「理学療法士と他のリハビリ職は何が違うの?」と質問されることがあるかもしれません。

リハビリ職には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが挙げられますが、それぞれ役割や仕事内容が異なります。

では、同じリハビリ職でも理学療法士にしかできないことには何があるのでしょうか。理学療法士にしかできないことや他の資格との違いなどについて現役理学療法士が解説します。

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理学療法士にしかできないこととは

理学療法士は理学療法を用いた機能面のリハビリを得意としています。

皆さんは、セラピストとして、具体的に、理学療法士がどのような点に特化しているのか、説明できるでしょうか?

まずは、理学療法士の役割と理学療法士にしかできないことを確認しておきましょう。

運動療法や物理療法に特化したリハビリ

理学療法士は、主に運動療法と物理療法を用いてリハビリを実施します。

運動療法では筋力トレーニングや関節可動域訓練、物理療法では温熱や電気などを用いた治療機器を扱いながら患者さんの機能回復をサポートします。

この2つの領域は養成校でも、理学療法士の専門分野として学ぶ内容で、他のセラピストよりも長けている強みといえます。

動作分析

理学療法士は、動作分析の専門家でもあります。患者さんの基本動作、スポーツ動作、歩行など、さまざまな動作を分析して問題点や改善策を見いだしていきます。

理学療法士は動作を改善させることで、患者さんの社会復帰やスポーツ復帰をサポートするため、動作分析のスペシャリストともいえるでしょう。

スポーツ分野への就職

理学療法士はその専門性を活かして、プロやアマチュアのスポーツチームで活躍できます。

なかにはプロ野球やJリーグのスポーツトレーナーとして雇われている理学療法士も少なくありません。

選手のリハビリだけではなく、トレーニングやコンディショニング、応急処置など、運動療法や動作分析に長けた理学療法士の知識はスポーツ分野においても重宝されるのです。

理学療法士と他のセラピストの違いとは

理学療法士にしかできないこととは?他のセラピストとの違いや求められるスキルについて解説

では理学療法士と他のセラピストにはどのような違いがあるのでしょう。理学療法士と他のセラピストの違いについてまとめました。

理学療法士と作業療法士の違い

理学療法士と作業療法士は、リハビリの対象やリハビリの手法に違いがあります。作業療法士は「食事」「整容」「更衣」などの応用的動作能力をはじめ、地域活動や就学・就職といった社会的適応能力の維持・改善を目的にリハビリを提供します。

小児から高齢者までが対象となるのは理学療法士と同じですが、そのほか精神疾患患者や発達障害などにも広く対応し、主に手を使った作業療法や応用動作訓練などを用いた治療を行っています。

理学療法士と比べて、精神分野や発達分野など対象が幅広いという点に違いがあります。

理学療法士と言語聴覚士の違い

理学療法士と言語聴覚士では、そもそも主として対応するリハビリの領域が異なります。

言語聴覚士は聴覚、発声・発音などに障害がある人に対し、コミュニケーション機能や嚥下機能の向上を図るリハビリの専門家です。

「話す」「聞く」「食べる」に関する専門家で、医療施設や老人施設、子どもの福祉・療育施設など、幅広い分野で活躍しています。よりコミュニケーション能力や嚥下機能に特化している点で、理学療法士とは大きく異なります。

理学療法士に求められるスキル

理学療法士にしかできないこととは?他のセラピストとの違いや求められるスキルについて解説

理学療法士はその能力を活かしてより専門的な仕事をこなさなければなりません。では、具体的にどのようなスキルが求められるのでしょうか。

理学療法士に求められるスキルについてまとめました。

機能解剖に特化した知識

理学療法士は身体機能面のスペシャリストであり、解剖学や運動学、生理学に基づいた機能解剖に特化した知識が求められます。

特に、動作に関係する筋肉や関節、運動力学などは他のセラピストよりも細かく把握しておかなければなりません。

養成校で学んだ内容だけでは不十分なので、臨床に出た後も継続した研鑽が求められるでしょう。

動作分析能力

動作分析は理学療法士に欠かせないスキルです。例えば、歩行分析から「どこが痛むのか」「原因は何か」などを見いだすといった評価は、理学療法士の仕事に欠かせません。

学生時代は動作分析が難しくて苦労した方も多いかもしれませんが、臨床でも避けては通れません。

知識やスキルをアップデートし、経験を重ね、動作分析能力を向上し続ける取り組みが求められるでしょう。

スポーツへの応用スキル

整形分野やスポーツ分野で働く理学療法士には、スポーツへの応用スキルも求められます。

立ち上がりや歩行などの基本動作だけではなく、ジャンプやステップ、ダッシュといった、よりレベルの高い動作指導をしなければなりません。

また、野球なら投球動作やスイング動作、サッカーならキック動作など、よりスポーツに特化したリハビリメニューの立案も求められるでしょう。

理学療法士にしかできないことを理解して活躍の場を広げよう

理学療法士は、その専門性に特化したスキルを身につけています。他のリハビリ職とは異なるスキルがあるからこそ、理学療法士としての価値があります。

能力を向上させるには、研鑽を重ねる必要がありますが、理学療法士に特化したスキルを理解したうえで、他セラピストからも頼られる存在を目指しましょう。

rana

rana(理学療法士)

総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

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