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理学療法士の養成校の学費はなぜ高い?理由や学費のおさえ方を解説

公開日:2025.02.21

理学療法士の養成校の学費はなぜ高い?理由や学費のおさえ方を解説

文:内藤 かいせい(理学療法士)

理学療法士の養成校を探している際に、学費が高いと感じる方もいるのではないでしょうか。そして、なぜ養成校の学費が高いのか気になる方もいますよね。

この記事では、理学療法士の養成校の学費が高い理由や、少しでも経済的な負担を軽減するための方法をご紹介します。学費をおさえるポイントを把握しておくことで、余裕を持って入学するきっかけとなるでしょう。

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理学療法士になるには養成校への入学が必要

理学療法士になるためには、養成校に入学して必要な知識や技術を学ぶ必要があります。養成校は大学や専門学校などがあり、おもに3年制と4年制の2種類に分かれています。大学も専門学校も特徴こそ異なりますが、理学療法士に必要なカリキュラムを受ける点は同じです。

3年制は4年制よりもカリキュラムが詰め込まれており、最短で理学療法士になれる点がメリットです。4年制は資格の取得が1年遅くなるものの、3年制よりも余裕を持って授業を受けられるのが強みといえるでしょう。

理学療法士になるにはいくらかかる?

理学療法士の養成校の学費はなぜ高い?理由や学費のおさえ方を解説

理学療法士になるための学費に関しては、養成校によって大きく異なります。養成校の形式による学費の目安は、以下のとおりです。

養成校の形式 学費
国立・公立大学 約250万円
私立大学 約600〜800万円
3年制の専門学校(昼間部) 約400万円
4年制の専門学校(昼間部) 約500万円
3年制の専門学校(夜間部) 約300万円
4年制の専門学校(夜間部) 約400万円

このように、養成校によっては100万円以上の差が出ることもあります。これらを参考にするだけでなく、実際に希望している学費がどのくらいなのかをよくチェックしておくことが大切です。

理学療法士の養成校の学費はなぜ高い?

理学療法士の養成校の学費はなぜ高い?理由や学費のおさえ方を解説

理学療法士の養成校の学費は高いといわれていますが、それはなぜなのでしょうか。ここでは、その理由について解説します。

人件費が高額

理学療法士の養成校で受ける授業は、解剖学や生理学などの専門的な知識が必要なものがほとんどです。科目によっては外部から講師を依頼している養成校も少なくありません。このような専門性の高い講師の人件費は高い傾向にあります。

また外部講師だけでなく、教員もリハビリ職の資格の保有者なので、ここでも人件費がかかっているといえます。このように、専門的な知識・技術が必要な資格だからこそ、教育体制を整えるための人件費が高くなり、学費が高額となるのです。

養成校の設備費がかかる

理学療法士の養成校には、授業のために医療機器や検査器具などの専門的な設備が設置されています。これらの設備は高額のものも多いため、その分の費用が学費に反映されやすくなります。

さらに、これらの医療機器は定期的なメンテナンスや更新が必要です。このような設備投資やメンテナンス費用も、結果として学費に反映されやすくなります。

実習費がかかる

養成校のカリキュラムでは、実際の医療現場で知識・技術を学ぶ臨床実習が行われます。この実習にかかる費用も、学費が高額になる大きな要因の1つです。

実習が行われる場所によっては、マンスリーマンションを契約し、宿泊しながら通う必要があります。自宅からの通いの場合でも、臨床実習は長期間行われるため、交通費が高額となるケースも少なくありません。

学費以外でかかる費用

養成校の学費だけでなく、その他の諸費用についても把握しておくことが重要です。ここでは、学費以外でかかる費用について解説します。

教科書代

理学療法士の養成校で使用する教科書は、医療分野の専門書が中心なので高額となる傾向にあります。教科書の種類によって価格は異なりますが、なかには1万円以上する専門書も珍しくありません。養成校によって違いはあるものの、年間5〜7万円かかる場合もあるでしょう。

さらに最終学年では、国家試験対策用の参考書や問題集なども必要となり、追加で数万円の出費がかかるケースもあります。教科書代は学費とは別に必要となる費用なので、入学前にしっかりと把握しておくことが大切です。

交通費

養成校への通学にかかる交通費も、決して無視できない出費といえます。たとえ交通費でも、3〜4年間通い続けることを考えると、トータルでは大きな額となるでしょう。

前述したように、臨床実習では実習先の病院や施設が自宅から離れた場所にある場合も少なくありません。そのため、最終学年ではさらに高額の交通費が必要となるケースがあります。

生活費

実家から養成校への通学が困難な場合は、一人暮らしをする必要があり、その際の生活費も大きな支出となります。一人暮らしでは、毎月の家賃だけでなく、以下のような費用もかかります。

● 光熱費
● 食費
● 日用品費 など

4年間の養成校の場合、毎月これらの費用が必要となるため、総額では数百万円規模の支出となることもあるでしょう。

学費をおさえながら入学する方法

理学療法士の養成校の学費は高い傾向にありますが、工夫によって経済的な負担を減らすことが可能です。ここでは、学費をおさえながら養成校に通う方法を解説します。

学費が安い形式で入学する

まずは、学費が安くなるような形式で入学することです。たとえば、専門学校を選択する場合、昼間部より夜間部のほうが、4年制よりも3年制のほうが学費は安くなる傾向にあります。どのような形式だとしても、最終的に理学療法士の国家資格を取得できることには変わりありません。

実際に、筆者も経済的な面で夜間部に入学し、理学療法士の資格を取得しました。学費をおさえたい方は、希望する養成校の形式を確認してみましょう。

アルバイトをする

学費による負担を軽減する方法として、アルバイトをしながら通学する方も多くいます。昼間部であれば夕方以降に、夜間部であれば日中働くことは十分に可能です。養成校によっては、病院やクリニックでのアルバイト情報を掲示しているところもあるので、ぜひチェックしてみましょう。

ただし、アルバイトに時間をとられすぎて、勉強がおろそかになってしまっては本末転倒です。勉強とアルバイトのバランスを考えながら、無理のない範囲で取り組むことが大切です。

奨学金や教育ローンを利用する

学費の負担を軽減する方法として、奨学金や教育ローンを利用する選択肢もあります。奨学金や教育ローンには返済不要のものや利子が小さいものなど、さまざまな種類があります。地域によっては独自のサービスを提供しているケースもあるので、ぜひチェックしてみましょう。

また、奨学金や教育ローンの利用を検討する際は、返済計画をしっかり立てて無理のない範囲で活用することが大切です。

養成校特有のサービスを利用する

養成校によっては、独自のサービスを設けていることも少なくありません。たとえば、以下のようなサービスがあげられます。

● 入学金を免除できる特待生制度
● 家賃支援のサポート
● 学生寮の利用

これらのサービスをうまく活用することによって、学費やその他の費用の負担を軽減できます。入学を検討している養成校には、どのようなサポートがあるのかを事前によく確認しておきましょう。

学費をおさえながら養成校の入学を目指そう

理学療法士は医療分野であるため、養成校の学費が高い傾向にあります。しかし、工夫次第で学費やその他の費用を安くおさえることも十分に可能です。

学費をおさえるためには、安く入学できる養成校の形式を選ぶ、奨学金をはじめとしたサービスを利用するなどがあげられます。ぜひ今回の記事を参考にして、学費をおさえる方法を実践してみましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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