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理学療法士の男女比は?女性理学療法士が活躍している背景や今後の需要

公開日:2025.03.10

理学療法士の男女比は?女性理学療法士が活躍している背景や今後の需要

文:rana(理学療法士)

これから理学療法士を目指そうと考えている人にとって、理学療法士の男女比は気になるかもしれません。理学療法士の資格が発足した当初、そのほとんどが男性でしたが、近年では女性理学療法士の数も増加しています。
今回は、理学療法士の男女比についてお伝えするとともに、女性理学療法士が活躍している理由について、現役理学療法士が解説します。

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理学療法士の男女比の現状

国内の理学療法士の男女比はどのようになっているのでしょうか。日本理学療法士協会のデータによると理学療法士協会会員数は以下のように推移しています。

男性会員数 女性会員数 男女比
1970年 999人 113人 9:1
1980年 2277人 496人 8:2
1990年 5523人 2877人 7:3
2000年 1万2678人 1万625人 5:5
2010年 3万8739人 2万7517人 6:4
2015年 5万6028人 3万5036人 6:4
2024年現在 8万4754人 5万4802人 6:4

参考:公益社団法人日本理学療法士協会|医学療法士協会の現在

参考:公益社団法人日本理学療法士協会|統計情報

1970年では圧倒的に男性が多く、男女比は9:1となっていましたが、年々女性の数が増え、2024年現在では6:4の比率となっています。

女性理学療法士が増加した背景

理学療法士の男女比は?女性理学療法士が活躍している背景や今後の需要

なぜ女性理学療法士の数が増加したのでしょうか。その背景についてまとめました。

女性の社会進出

女性の社会進出化が進み、専門職として医療分野でキャリアを積む意識が高まったことが女性理学療法士が増加した理由の一つと考えられます。
また、看護師や保育士といった職種に比べて、理学療法士は比較的体力的な負担が少なく、安定した収入も得られる職業として、女性でも長く働ける専門職として注目が高まったことも要因の一つでしょう。

養成校の増加

日本理学療法士協会のデータによると、全国の理学療法士養成校の数は、1970年には8校しかありませんでしたが、1990年には48校、2000年には118校、2024年現在は275校にまで増加しています。
女性の社会進出化に伴って養成校の数が増加したことも、女性理学療法士の増加に影響しているでしょう。

参考:公益社団法人日本理学療法士協会|統計情報

女性が理学療法士として活躍しやすい理由

現在、様々な施設で女性理学療法士が活躍している背景には、どのような理由があるのでしょうか。女性が理学療法士として活躍しやすい理由をまとめました。

働き方の多様化

時短勤務などの多様な働き方が浸透していることが、女性理学療法士の活躍を後押ししていると考えられます。育児休業後も就業を継続する女性の割合は年々増えており、ライフステージに合わせて働き方を選べる環境が整備されつつあるといえるでしょう。

女性に適した仕事の増加

女性患者や妊婦などへのリハビリが求められる現場では、女性理学療法士の需要が高くなります。また、体の大きな患者さんの担当はできるだけ男性理学療法士が受け持つような体制がとられているなど、女性理学療法士が働きやすい職場も増えています。

経験やスキルを積むことでキャリアアップも可能

最近では女性理学療法士が主任や科長を務めている職場も増えています。認定または専門理学療法士といった資格の取得を目指して研鑽する女性理学療法士も多く、キャリアアップの選択肢が広がるでしょう。
理学療法士は経験やスキルが重要視されるため、男女関係なく活躍しやすい職種です。

活躍できる職場が豊富

男女問わず、病院、クリニック、介護老人保健施設、訪問看護ステーションなど、理学療法士が活躍できる職場は多岐にわたります。家族の転勤などで引越したり、出産や育児をきっかけに一度退職したりしても、理学療法士の資格があれば再就職しやすい点も、女性理学療法士が長く活躍できる理由の一つです。

今後、女性理学療法士の需要が高まる分野

理学療法士の男女比は?女性理学療法士が活躍している背景や今後の需要

女性理学療法士は今後も活躍の場を広げていくことが予想されます。今後特に女性理学療法士の需要が高まると予想される分野についてまとめました。

ウィメンズヘルス分野

女性特有の身体構造やライフスタイルに着目した医療分野である「ウィメンズヘルス分野」は女性理学療法士の需要が高い分野です。最近では妊娠や出産後のケア、骨盤底筋群のリハビリなど、女性に特化した知識やスキルを有した理学療法士が活躍しており、今後さらに女性理学療法士の需要が高まっていくことでしょう。

小児分野

小児疾患や発達障害などを抱えた小児リハビリも、女性理学療法士の需要が高い分野です。特に子育て経験がある、または子育て中の女性理学療法士は、自分の経験と専門知識を活かして、リハビリへ還元できることも多いでしょう。

女性アスリート分野

近年ではスポーツ分野で活躍する理学療法士も増えています。なかでも女性アスリートのサポートにおいて、女性特有の身体的特徴や心理状態に寄り添える女性理学療法士の存在は貴重です。プロやアマチュアのスポーツ分野では、まだ男性理学療法士が多いものの、今後さらに女性理学療法士の需要が高まっていくでしょう。

理学療法士は男女問わず活躍できる仕事

今回は、理学療法士の男女比と女性理学療法士が活躍している理由について解説してきました。理学療法士の男女比を見てみると、その差は埋まりつつあり、今後も男女問わずに活躍できる仕事であるといえます。加えて、女性の理学療法士のニーズが高まる分野もあり、今後さらに女性理学療法士が活躍できるシーンが増えていくでしょう。

参考

公益財団法人日本理学療法士協会

rana

rana(理学療法士)

総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

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