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福祉住環境コーディネーターの仕事内容や年収は?資格取得をおすすめする人も解説

公開日:2025.04.02

福祉住環境コーディネーターの仕事内容や年収は?資格取得をおすすめする人も解説

文:かな(作業療法士)

理学療法士や作業療法士として働いていて、福祉住環境コーディネーターの資格に興味を持つ方もいるでしょう。また、資格を取得した場合にどのような仕事ができるのか、年収はどれくらいになるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、福祉住環境コーディネーターの資格概要と仕事内容、年収、そして資格取得をおすすめする人について解説します。

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福祉住環境コーディネーターとは?

福祉住環境コーディネーターの仕事内容や年収は?資格取得をおすすめする人も解説

福祉住環境コーディネーターとは、東京商工会議所が認定する公的資格で、高齢者や障害者が安全で快適に暮らせる住環境を整えるための知識を持つ専門家です。

この資格では、医療・福祉・建築の幅広い分野に関する知識を学び、バリアフリー住宅の設計や福祉用具の活用についてアドバイスするスキルを身につけます。

資格は 3級・2級・1級 に分かれており、特に2級は医療・福祉・建築業界で働く人が実務に活かすために取得することが多い資格です。3級と2級に受験資格はなく、誰でも挑戦できます。

福祉住環境コーディネーターの主な業務には以下のようなものがあります。

・ 住宅改修の提案:利用者の身体状況や生活環境に合わせた改修プランの提案。
・ 福祉用具の選定サポート:車いすや手すりなど、適切な福祉用具の選定。
・ 住宅改修理由書の作成(2級以上):介護保険を利用した住宅改修の際に必要な書類の作成。

詳しくはこちらの記事「福祉住環境コーディネーターはどんな資格?仕事内容やできること」で解説しています。

福祉住環境コーディネーターの年収

福祉住環境コーディネーターの仕事内容や年収は?資格取得をおすすめする人も解説

福祉住環境コーディネーターの資格を取得した場合、どのくらいの年収が期待できるのか気になる方も多いでしょう。

福祉住環境コーディネーター単体での求人は少なく、主に福祉用具販売・レンタル業界や住宅改修業界(リフォーム・施工関連)での勤務が一般的です。これらの業界の求人によると、月給は約20〜30万円、年収は約240~360万円と推測されます。

ちなみに、理学療法士や作業療法士が福祉住環境コーディネーターの資格を取得しても、資格手当が支給されるケースは少ないようです。筆者も2級を取得したものの、職場で手当は出ていません。

一方で、疾患別リハビリに関連する民間資格(呼吸療法認定士・心臓リハビリテーション指導士など)であれば、資格手当が支給される場合もあります。これらの資格と比較すると、福祉住環境コーディネーターの収入面でのメリットは少ないといえます。

福祉住環境コーディネーターの資格取得をおすすめする人

福祉住環境コーディネーターの資格はセラピストにとって必須ではありませんが、以下のような方の場合はメリットがあります。興味があればぜひ挑戦してみましょう。

試験対策などについては、こちらの記事「【福祉住環境コーディネーター受験】いきなり2級を受けてもよい?合格率や試験対策などを解説」で解説しています。

住宅改修や福祉用具に興味がある

リハビリの現場では、利用者の身体機能の回復はもちろん、住環境の整備がQOLの向上に大きく寄与します。資格の取得により住宅改修の知識が身につくと、手すりの設置や段差解消など、利用者の生活をより安全にする提案につながります。

また、患者の在宅生活を支援する際に知識を活かせるため、退院支援を行う病院勤務のセラピストであれば、業務に役立つでしょう。

訪問リハビリや在宅支援に関わる予定がある

訪問リハビリや在宅支援では、利用者の生活環境を適切に評価して、必要な改善を提案することが求められます。資格の取得により得た知識は、以下の場面で役立つでしょう。

・ 自宅の構造や動線を考慮したリハビリを行うとき
・ 家族や介護者に対する住環境の改善方法のアドバイスをするとき
・ 介護保険制度を活用した住宅改修の助言を行うとき
・ ケアマネージャーと連携をするとき

在宅支援に携わるセラピストが資格を取得すれば、利用者の生活を包括的に支援できるでしょう。

転職を視野に入れている

福祉住環境コーディネーターの資格は、福祉用具メーカーや住宅改修関連企業への転職を考えている人に有利になる可能性があります。例えば、福祉用具専門相談員や営業職、住宅改修会社やリフォーム業者などへの転職が考えられます。

特に、理学療法士や作業療法士の資格と組み合わせることで、専門的なアドバイスができる人材としての価値が高まります。

まとめ|福祉住環境コーディネーターの資格によって直接的な年収アップは難しい

福祉住環境コーディネーターの資格は、単体での求人が少なく、直接的な年収アップにはつながりにくいのが現状です。しかし、セラピストの業務における利用者や家族などへのアドバイスに役立てられるほか、転職やキャリアの幅が広がる可能性があります。

資格取得を検討する際は、年収アップの即効性を求めるよりも、キャリア形成やスキルアップの一環として考えるといいでしょう。

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参考

東京商工会議所|福祉住環境コーディネーター検定試験®とは

rana

かな(作業療法士)

作業療法士/呼吸療法認定士・福祉住環境コーディネーター2級・がんのリハビリテーション研修修了
身体障害領域で15年以上勤務。特に維持期の患者さんの作業療法、退院支援に携わってきました。家では3人の子ども達に振り回されながら慌ただしい日々を送っています。趣味は読書とお菓子作り。

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