リハビリ専門職の給料って?平均年収や給料アップの方法を解説
公開日:2025.05.18

文:梶原たくま(理学療法士)
リハビリ専門職とは理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)を指します。病院やクリニック、デイサービス、訪問看護ステーションなどに所属している方が多く、所属先によって給料にも差があります。これからリハビリ専門職を目指す、または就職や転職を希望している方はどのような給与形態なのかしっかりと把握しておきましょう。そこで今回は、リハビリ専門職の給料や他医療・介護職との給料の違い、給料をアップさせる方法について解説します。すでにリハビリ専門職として現場に出ている方も転職やキャリアアップの参考になりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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リハビリ職の給料|初任給や月収
リハビリ専門職の給料を理解するには初任給やボーナスについて知る必要があります。また、額面通りに給料がもらえるわけではなく、保険などが引かれて支給される点も理解しておきましょう。
初任給は約25万円
厚生労働省が行った「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、リハビリ専門職の20〜24歳の平均月収は約25万円でした。この金額は、令和5年に東京労働局が公表した大学新卒者の初任給(21.5万円)を上回ります。
この金額は、事業規模が100〜999人の病院や事業所の平均月収です。
しかし、実際に得られる給料は所属する病院やクリニック、事業所がある地域や事業規模、収入状況によって大きく異なります。就職や転職を検討する前には、求職先が提示する条件を必ず確認しましょう。
参考
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
東京労働局「学卒者の初任賃金」
手取りは保険などが引かれて額面の約8割支給される
額面上で月収25万円と言われていたとしても、すべての金額をもらえるわけではありません。もしご自身の給与明細を確認できる場合は、以下の項目を確認してみてください。
● 厚生年金保険
● 雇用保険料
● 住民税
これらの横に記載されている金額が給料から引かれて、皆さんの銀行口座に振り込まれているはずです。そのため月収が25万円の方の場合は、約8割の20万円が支給されると覚えておきましょう。
ボーナスの年間支給額の平均は約70万円
「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、ボーナスの年間支給額の平均は約70万円です。ただし、ボーナスの支給額は年齢によって大きく変わってきます。
100〜999人規模の病院・事業所の場合、年齢ごとのボーナス支給額は以下の通りです。
20-24歳約29万円
| 25-29歳 | 約62万円 |
| 30-34歳 | 約70万円 |
| 35-39歳 | 約77万円 |
| 40-44歳 | 約76万円 |
| 45-49歳 | 約88万円 |
| 50-54歳 | 約83万円 |
| 55-59歳 | 約110万円 |
| 60-64歳 | 約74万円 |
新卒者が多い20〜24歳のボーナスが約29万円なのに対し、最も支給金額が多い55〜59歳は約110万円となっています。経験年数を重ねていくことで役職が付き、業務内容が変わっていくことが大きな要因といえるでしょう。
参考
リハビリの資格による給料の違い

リハビリの資格によって給料はそこまで大きく変わりません。しかし、取得する資格によって募集要項も変わってきますので、「マイナビコメディカル」の情報をもとに解説していきます。
理学療法士(PT)
「マイナビコメディカル」で理学療法士の求人を見た場合、正職員の場合は月給22〜35万円で募集されています。大都市圏から離れている地域では低く設定されている傾向にあり、働く地域によって収入の差が出てしまっているようです。パートや非常勤では時給1,300〜1,800円で設定されている求人が多いです。
作業療法士(OT)
「マイナビコメディカル」の作業療法士では、正職員の場合は月給20〜35万円で募集されていることが多いです。理学療法士と同様に、地方の職場では月給が低く設定されている傾向にあります。パートや非常勤では時給1,200〜1,800円で設定されているのが相場ですが、事業所によっては2,000円を超える場所もあるため、複数の求人を確認してみましょう。
言語聴覚士(ST)
「マイナビコメディカル」で言語聴覚士の求人を見ると、正職員の月給は19〜45万円で募集されています。言語聴覚士は理学療法士や作業療法士と比べて希少性が高いため、職場によって金額の設定が大きく異なることが考えられます。
リハビリ職以外との給料比較

ここではリハビリ専門職以外との給料比較を紹介していきます。同じ環境で働く職種とどの程度の違いがあるのか、就職・転職を考える前に把握しておきましょう。
| 職種 | 月給 | ボーナス |
|---|---|---|
| 薬剤師 | 約32万円 | 約65万円 |
| 看護師 | 約27万円 | 約57万円 |
| 診断放射線技師 | 約25万円 | 約65万円 |
| リハビリ専門職 | 約25万円 | 約59万円 |
| 社会福祉専門従事者 | 約24万円 | 約72万円 |
表の金額は、令和5年に調査された100〜999人規模の病院・事業所で、1〜4年の経験年数がある者に対して支給されている給料の金額です。月給としては薬剤師が最も高く、リハビリ専門職は診療放射線技師や社会福祉専門従事者(介護福祉士など)と同程度の金額でした。
リハビリ専門職と比較して、月給が高い看護師やボーナスが高い社会福祉専門従事者は夜間の勤務を行っている方も少なくありません。そのため、夜勤手当てがつかないリハビリ専門職は、やや低い給料水準になっていることが考えられます。
リハビリ職で給料を上げる3つの方法
リハビリ専門職として給料を上げるおすすめの方法を3つ紹介します。
● 給料の高い職場に転職する
● 副業に取り組む
失敗するリスクが低く、比較的再現性の高い方法をピックアップしています。給料を上げたい方はぜひ参考にしてみてください。
所属先で管理職を目指す
リハビリ専門職が給料アップを目指す場合、所属先で管理職になる方法があります。職場での経験年数を重ね、リーダー業務などを問題なく遂行できるようになれば、管理職に任命されるようになるでしょう。経験の浅い20〜30代のうちに管理職を目指すのは簡単なことではありません。認定・専門療法士の取得や論文発表など、日々の努力を怠らないようにしましょう。
給料の高い職場に転職する
給料をアップさせるためには、業界内でも給料の高い職場に転職することをオススメします。経験や実績を積み、転職時にそのポイントを評価されれば、基本給が高く設定されて就職が可能です。
また、訪問看護ステーションなどは訪問実績に応じて月給やボーナスが加算されるインセンティブ制度を導入している職場もあるため、担当者が多くなればなるほど給料が上がっていくでしょう。
ただし、固定残業手当てを支給していて、基本給が高く設定されている場合は注意が必要です。この場合、残業したとしても一定の時間を超過しなければ残業代は支払われないため、働き損にならないように気をつけましょう。
副業に取り組む
リハビリの専門知識を活かし、副業に取り組んで給料をアップさせる方法もあります。
● セミナーの開催
● ライター活動
● コンサルティング
上記のように資格を活かした取り組みを副業として取り組めば、専門知識を活かして給料アップできる可能性があります。この場合、職場の年末調整以外に自身で確定申告をしなければならないため、その点に関しても学ぶようにしましょう。
リハビリ職の給料を知り、給料をアップできるようになろう
今回は、リハビリ専門職の給料や他医療・介護職との給料の違い、給料をアップさせる方法について解説しました。初任給としては大学新卒者の初任給を上回っており、他医療・介護職との給料の差もそこまで大きくはありません。ただし、努力をせずにただ仕事をしているだけでは給料はなかなか上がらないでしょう。
職場での自己研鑽や条件のよい職場への転職、専門知識を活かして職域を拡大するなど、常に努力を忘れないようにしましょう。
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参考

梶原たくま(理学療法士)
2014年理学療法士免許取得。生活期の病院に勤務し、入院・外来・予防・通所・訪問リハビリテーションに従事。現在は訪問看護ステーションと医療系出版社に所属しつつ、ライター活動を行っている。医師やコメディカルへの取材、書籍の編集、メディアの運営を専門とする。
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