突然右側の肩甲骨に痛みが出たときの原因は?痛みの治し方や医療機関の受診の目安を解説
公開日:2025.06.28 更新日:2025.07.01

突然右側の肩甲骨に痛みを覚え、何が原因かわからない方もいるのではないでしょうか。肩に痛みが生じる原因のなかには、重大な病気が潜んでいる可能性もあります。そのため、痛みの原因をしっかりと把握しておくことが重要です。
この記事では、右肩の痛みが生じる原因や治し方をご紹介します。肩の痛みに対して適切なケアをすることで、早期からの改善につながるでしょう。
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右側の肩甲骨が突然痛み出す原因は?

右側の肩甲骨が突然痛み出す原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、具体的な原因について解説します。
筋疲労による凝り
右肩甲骨の突然の痛みの原因の一つが、筋肉の疲労による凝りです。肩や背中の筋肉をよく使うと、凝り固まって痛みが生じることがあります。とくにデスクワークなどで同じ姿勢を長時間続けると、肩甲骨周辺の筋肉が緊張して血流が悪くなるのです。
また、マウスの操作や腕を使うスポーツなど、右肩をよく使う動きも筋疲労につながりやすくなります。痛みのほかに筋肉の重だるさを感じる場合は、筋疲労による凝りを疑ってみてください。
ぎっくり背中
ぎっくり背中も、右肩甲骨に突然痛みが出る原因の一つです。ぎっくり背中とは、背中の筋肉の急な痛みのことです。以下のような出来事で肩甲骨周辺の筋肉に急な負担がかかると、ぎっくり背中を発症します。
● 急に身体をひねる
● 転倒や事故を起こす
ピキッとした激痛とともに炎症が起こり、場合によっては日常生活に大きな支障をきたすこともあるでしょう。背中の痛みが治まるまでは、通常数日から1〜2週間ほどかかるとされています。
ぎっくり背中についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
その背中の痛みは「ぎっくり背中」かも?発症原因や改善方法をご紹介
肩関節周囲炎(五十肩)
肩関節周囲炎とは、肩まわりの筋肉や腱などの組織に炎症が起こった状態です。「五十肩」とも呼ばれており、名前のとおり50代の方に多くみられる症状です。肩関節周囲炎の原因としては、筋肉や靭帯など、関節を構成する組織が老化し、炎症が起こることがあげられます。
症状の慢性化によって肩まわりの組織が癒着すると、痛みだけでなく肩の動かしにくさが現れることもあります。50代前後の方で肩甲骨まわりの痛みが出現した場合、肩関節周囲炎の可能性があるでしょう。
五十肩の方でやってはいけないことについて知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。
五十肩でやってはいけないこと4選!自宅でできる対処法もあわせて解説
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは、胸郭(胸)付近にある血管や神経がなんらかの原因で圧迫され、痛みやしびれが現れる状態です。とくに腕を上げる動作をした際に、症状が悪化しやすいのが特徴です。
胸郭にある筋肉の使いすぎによって硬くなり、付近にある血管や神経が圧迫されることがおもな発症原因です。そのほかにも、先天的な骨の変形によって発症するケースもあります。
洗濯物を干したり、つり革につかまったりした際に痛みやしびれが急に現れる場合は、胸郭出口症候群が考えられます。
頚椎症
頚椎症とは、頚椎(首の骨)の変形によって、神経を圧迫してしまう状態のことです。頚椎症には、神経の中枢である脊髄を直接圧迫する「脊髄症」と、神経が圧迫される「神経根症」に分かれます。いずれの種類も、腕や肩に以下のような症状が現れます。
● 痛み
● 筋力低下
● 感覚低下
脊髄症の場合、症状が悪化すると下半身にも影響が現れ、歩行障害や排尿障害を引き起こすことも少なくありません。頚椎症の原因としては、加齢による頚椎とその周辺組織の変性があげられます。
内臓や血管の病気
内臓や血管の病気によって、右肩の痛みが生じることもあります。代表的な病気として、虚血性心疾患や胆石症などがあげられます。虚血性心疾患とは、心臓に酸素や栄養を運ぶ血管が詰まることで発症する病気の総称です。
虚血性心疾患は、おもに以下の2種類に分類されています。
● 心筋梗塞:血管が完全に詰まることで発症する病気
これらの病気では、心臓だけでなく肩甲骨付近に痛みが広がることがあります。胆石症とは、肝臓やその周辺の器官に結石ができる病気です。胆のうと呼ばれる、肝臓で作った消化液を溜め込む器官に結石ができると、右肩に痛みが出やすくなります。このように、内部の問題によっても肩の痛みが出る点をおさえておきましょう。
右肩甲骨の痛みの治し方

右肩の痛みを治すためには、どのようなことを心がけるべきなのでしょうか。ここでは、具体的な治し方について解説します。
肩の使いすぎを避ける
筋肉の凝りや五十肩などが原因で痛みが出ている場合は、肩の使いすぎを避けましょう。これらの症状や病気は、肩の酷使によって発症・悪化する恐れがあります。肩の使いすぎを避けるためには、以下のような対策が有効です。
● 重い荷物を片手で持たない
● 定期的に腕を休憩させる
このように、肩に負担がかからないような生活を送ることで、痛みの改善につながります。肩をよく使う方は、これらのポイントを取り入れてみましょう。
正しい姿勢を意識する
ぎっくり背中や肩こりによって肩に痛みが出ている場合は、正しい姿勢を意識することが大切です。背中が丸まっている姿勢が続くと、肩甲骨まわりの筋肉に過度な負担がかかり、痛みを引き起こす原因となります。正しい姿勢をとるためには、背筋をまっすぐに伸ばし、肩の力を抜いた状態を意識しましょう。
デスクワークをする方は、背もたれにしっかり背中をつけ、目線が自然と前を向くようにイスの高さを調整してみてください。パソコンやモニターの位置を目の高さにあわせることで、首や肩への負担を減らせます。スマートフォンを見るときも、下を向いて首に負担をかけるのではなく、端末を目の高さまで持ち上げる習慣をつけてみましょう。正しい姿勢を意識することで、背中の筋肉への負担が軽減され、痛みの改善につながります。
筋肉のストレッチをする
筋肉に関する問題の場合は、ストレッチを習慣にするのもおすすめです。ストレッチをすれば、肩まわりの筋肉がほぐれ、凝りの解消につながります。簡単にできる肩まわりの筋肉のストレッチ方法としては、以下のとおりです。
● 肘を曲げて肩に手を添えて、時計(反時計)方向に動かす
● 肩をすくめるように上げて、ストンと力を抜く
これらのストレッチはどこでも行えるので、家事や仕事の合間にためしてみましょう。
生活習慣を見直す
内臓に関する病気によって肩の痛みが出ている場合は、生活習慣の見直しが重要です。右肩に痛みが生じる虚血性心疾患や胆石症などは、不規則な生活習慣が原因で発症することがあります。
生活習慣を整えるためには、以下のような工夫が重要です。
● 適度な運動習慣をつける
● 十分な睡眠時間を確保する
● ストレスを溜め込みすぎない
このように、生活習慣を整えることで病気を予防し、結果として肩の痛みの改善につながります。
右肩甲骨の痛みが続く場合は医療機関の受診を
右肩の痛みが続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。右肩の痛みのきっかけは多岐に渡るため、正確な原因を知るには医師による診断が必要です。とくに安静にしても痛みが落ち着かない場合や、日常生活に支障が出るほどの強い痛みがある場合は、なにかしらの病気を発症している可能性があります。
自己判断での対処だけでは改善しないケースも多いため、少しでもおかしいと感じた場合は医師に相談しましょう。医療機関を受診して適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
右肩甲骨の突然の痛みは病気の可能性も
右肩甲骨に突然痛みが生じる原因としては、おもに筋肉や神経などの問題があげられます。それ以外にも、内臓の病気によって肩の痛みが出る可能性もあります。
筋肉による痛みの場合は、肩の使いすぎを避ける、正しい姿勢を意識するなどの工夫が重要です。それでも痛みが続く場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。
<参考>
日本整形外科学会「肩こり」
日本整形外科学会「五十肩(肩関節周囲炎)」
日本整形外科学会「胸郭出口症候群」
慶應義塾大学病院「病気を知る頚椎症性脊髄症」
慶應義塾大学病院「病気を知る胆石症」

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

監修:郷 正憲(ごう まさのり)
2011年3月香川大学医学部医学科卒。同年4月より徳島赤十字病院で初期臨床研修、2013年4月からは徳島赤十字病院麻酔科に所属。 保有資格に日本救急医学会ICLSコース認定ディレクター、日本麻酔科学会認定医・専門医
肩の痛みはよく見られる痛みで、ペインクリニックでもよく対応する痛みになります。多くあるのは筋肉系の痛みで、痛み止めで痛みをとりながらストレッチを始めとした理学療法をすることで改善することが多いです。
しかし痛みが改善しにくい例や麻痺や痺れを伴う場合は神経系の合併症を疑う場合もあります。
疑念がある場合は整形外科の受診を勧めましょう。
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