自分に合った職場はどこ? 職場別・言語聴覚士の仕事内容
公開日:2015.06.18 更新日:2022.12.27
1993年から国家資格となった言語聴覚士。理学療法士や作業療法士とともに「リハビリテーションの3職種」とも呼ばれ、さまざまな施設で求められるスキルです。さまざまな勤務先がありますが、今回は言語聴覚士が活躍する場となる各施設と、それぞれの場所での仕事内容を詳しく紹介します。
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病院や老人保健施設での言語聴覚士の役割
言語聴覚士協会によると、言語聴覚士の約75%が病院に勤務しています。病院では高齢者を対象とすることが多く、主に嚥下障害や失語症、高次脳機能障害がある患者さんのリハビリテーションを行うのが仕事です。普段は、患者さんのリハビリテーションの日程を確認しながら、医師の指示に従って、症状に合わせた評価を行います。
例えば失語症の方に対しては、病院では機械による判断を行うことが大きな特徴です。SLTAや失語症構文検査などを行い、失語症のタイプと訓練目標や訓練方法を考えます。また、嚥下障害の患者さんに対しては、ベッドサイドでの意識評価や制限時間内に唾液を何度飲めるかを数える唾液反復嚥下テスト、水飲みテストやフードテストを行い、現在の嚥下能力を評価します。病院によって担当する患者さんの人数は違いますが、多いときは15人程度を担当することも。所属する科によって、患者さんの年齢層や疾患は異なります。それらを踏まえた支援が必要です。
また、老人保健施設には通所型のデイサービスと入所型のホームがあり、基本的に40歳以上で特定疾患になった人や65歳以上の人を対象としています。言語聴覚士は失語症や認知症の方の訓練を担当しますが、多くの老人保健施設には大がかりな医療設備がありません。そのため、失語症の患者さんには、単語を思い出すためにキーワードを使うといった方法でアプローチします。嚥下の評価については、患者さんが食事をしているときの顎の動きや飲み込む様子から、反復嚥下や水飲みテストなどを行うのが一般的です。また、施設によって異なりますが、言語聴覚士は訓練や食事の場面以外でも、レクリエーションに参加して患者さんの様子を見守ることで、日常的な発音やしぐさから評価することも可能です。
療育機関で働く言語聴覚士の役割
療育機関では、発育・発達に障害のある0歳から18歳までの子どもの支援が行われます。言語聴覚士として担当するのは、子どもの吃音や言語発達障害、機能性構音障害、発達障害などへのリハビリテーションです。個別で行う場合と、集団でのリハビリテーションとなる場合があり、障害に合わせた評価や訓練を行います。
病院における成人の訓練との大きな違いは、訓練の目的が改善にとどまらず、学校や日常生活における活動を意識しているところです。子どもが通う幼稚園や小・中学校との連携も、療育機関で働く言語聴覚士の大切な役割。療育機関では訓練の一時的な環境での対応となり、学校での様子がわからないため、子どもが通う学校との連携が欠かせません。療育機関と学校の双方で子どもの様子を共有することにより、より細やかな実態把握が可能になります。
自分に合った職場を探すポイント
多様な職場があるなかで自分に合った職場を選ぶためには、気になる施設を実際に見学することもひとつの方法です。多くの言語聴覚士が働く病院でも、急性期、回復期、維持期のどれか、患者さんの状態や病院の意向はどうか、などによって仕事内容は異なります。さらに対象者が成人なのか、子どもなのかによっても選択肢は変わってくるはずです。
また、特別支援学校といった子どもの教育機関にも、言語聴覚士の職域は広がりつつあります。勤務する施設によって患者さんや職場での忙しさも大幅に異なるため、実際に勤務している人に相談することも重要といえるでしょう。また近年では、言語聴覚士を養成する学校や大学で、ベテランの言語聴覚士が教育にあたっています。一つの勤務先にこだわらず、さまざまな施設を経験することで、指導者としての道も開けるかもしれません。
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