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尾てい骨が痛い原因とは?対処法やセルフケアのやり方をご紹介

公開日:2025.07.24

尾てい骨が痛い原因とは?対処法やセルフケアのやり方をご紹介

文:内藤 かいせい(理学療法士)

お尻の出っ張りの部分である「尾てい骨」に痛みが出るようになり、座るときや動くときに不快に感じて困っている方はいませんか?尾てい骨の痛みは、骨の損傷や筋肉の緊張など、さまざまな要因によって生じます。

この記事では、尾てい骨が痛む原因や改善方法をご紹介します。原因に対するケアの方法を知ることで、痛みのない生活を送れるでしょう。

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尾てい骨とはどんな骨?

尾てい骨が痛い原因とは?対処法やセルフケアのやり方をご紹介

尾てい骨とは、お尻の中央上部にある骨です。尾てい骨は複数の小さな骨がつながってできており、骨盤の後ろ側にある「仙骨(せんこつ)」の下についています。正式には「尾骨(びこつ)」といい、かつて人間にあったしっぽの名残とされています。

尾てい骨は先端が細くなっており、出っ張っているため、簡単に触れることが可能です。尾てい骨には、お尻の筋肉である「大殿筋(だいでんきん)」や「骨盤底筋(こつばんていきん)」などが付着しています。そのため、筋肉の動きや姿勢に関わる骨といえます。

尾てい骨が痛いときの原因とは?

尾てい骨が痛い原因とは?対処法やセルフケアのやり方をご紹介

尾てい骨が痛む原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか。ここでは、具体的な原因を解説します。

座るときの姿勢不良による圧迫

座り方が悪いと、尾てい骨に痛みが生じることがあります。尾てい骨は出っ張っているため、外部からの圧迫や衝撃を受けやすい傾向にあります。骨盤が後方に倒れるような座り方をすると、尾てい骨が座面に圧迫されやすくなり、結果的に痛みが出るのです。

猫背や巻き肩で姿勢が悪い方は、背中が丸まって骨盤が後ろに倒れやすくなります。同様に、普段からイスに浅く座りがちな方も尾てい骨を圧迫しやすいです。

筋肉の緊張によるもの

尾てい骨周囲の筋肉に負担がかかり、緊張が続くことで痛みが生じる場合もあります。筋肉の緊張状態が続くと、尾てい骨が引っ張られてストレスがかかりやすくなります。筋肉の緊張によって血行が悪くなると、さらに痛みが悪化する原因となるでしょう。

とくに以下のような方は、腰やお尻の筋肉が緊張しやすくなります。

● 姿勢不良の方
● デスクワークで同じ姿勢を長時間過ごす方
● スポーツをよくする方

骨折による痛み

尾てい骨を骨折すると、痛みが生じやすくなります。尾てい骨の骨折は、転倒によって硬い床や角にお尻を強打することがおもな原因です。例として、以下のような出来事があげられます。

● 転倒して尻もちをつく
● 階段で滑って転ぶ
● サッカーやラグビーなどのスポーツで他の方に強く接触する

尾てい骨を骨折すると、痛みだけでなく腫れやしびれなどの症状が現れる場合もあるでしょう。ただし、尾てい骨は細く小さい骨なので、骨折しても痛みが出ないケースもあります。そのため骨折に気づかず、そのまま放置してしまうことも少なくありません。

妊娠・産後によるもの

妊娠中や産後に、尾てい骨の痛みを感じる女性もいます。妊娠中や産後は、女性ホルモンの影響で骨盤まわりの関節や靭帯がゆるみやすくなります。同時に尾てい骨のまわりの筋肉や靭帯も引き伸ばされやすくなるため、それにともなって痛みが出やすくなるのです。

また妊娠による体重増加も、尾てい骨の負担を増やす原因となります。妊娠中や産後に尾てい骨の痛みが出ている方は、女性ホルモンの影響が原因の可能性があります。

尾てい骨が痛いときの治し方

尾てい骨が痛む場合、どのような方法をすれば治るのでしょうか。ここでは、痛みの治し方について解説します。

正しい姿勢を意識する

姿勢の悪さによって尾てい骨が痛む場合、正しい姿勢を意識しましょう。姿勢が悪いとお尻まわりの筋肉が緊張しやすく、座る際も骨盤が後方に倒れてしまい、尾てい骨の痛みにつながります。

背筋をまっすぐに伸ばすことで、背中やお尻の筋肉にかかる負担が軽減し、痛みの改善につながります。正しい姿勢で座れば骨盤が後ろに倒れにくくなり、尾てい骨への圧迫が軽減されるでしょう。デスクワークで長時間座る機会が多い方は、まっすぐとした姿勢をとる習慣をつけてみてください。

クッションがあるイスに座る

硬いイスに座っている場合は、クッションを敷くか、クッションのあるイスに切り替えましょう。硬いイスは尾てい骨を直接圧迫してしまうため、長時間座ると痛みが強くなります。とくに同じ姿勢で長時間座る必要がある方にとって、クッションは重要なアイテムといえるでしょう。

市販のクッションの中には、尾てい骨が当たる部分が窪んでいる形状のものもあります。座面だけでなく、背もたれとお尻の間にクッションを入れれば、骨盤が後ろに倒れるのを予防できます。ぜひ道具を活用して、痛みが出ないような工夫をしてみてください。

ストレッチをする

お尻まわりの筋肉が凝っている場合、ストレッチがおすすめです。筋肉が緊張すると尾てい骨が引っ張られ、痛みが出る原因となります。定期的にストレッチをして筋肉の柔軟性を高めれば、尾てい骨へのストレスが軽減し、痛みの改善につながります。

おすすめのストレッチとしては、以下のとおりです。

【お尻の筋肉のストレッチ:その1】

1. あお向けになって膝を伸ばす
2. 片膝を曲げ、両手で抱え込む
3. 曲げた膝を胸の前まで近づける
4. 20秒ほどキープする
5. 反対の足で行う

【お尻の筋肉のストレッチ:その2】

1. イスに座る
2. 片足を反対の膝の上に乗せる
3. 姿勢を伸ばしつつ、骨盤と上体を前方に倒す
4. できるだけ倒した状態を20秒ほどキープする
5. 反対の足で行う

医療機関を受診する

セルフケアをしても痛みが改善しない場合は、整形外科のある医療機関への受診をおすすめします。尾てい骨の痛みが長期間続くようであれば、骨折や病気が隠れている可能性があります。

尾てい骨の痛み以外にも、排便時の痛みや足のしびれなどの症状がみられる場合も注意が必要です。医療機関で医師に診断してもらえば、原因にあわせた治療を受けられます。

尾てい骨が痛い原因について知っておこう

尾てい骨はお尻の中央上部にある骨で、小さく出っ張っているのが特徴です。尾てい骨が痛む原因には、座り姿勢時の圧迫や筋肉の緊張などがあげられます。

痛みを改善するためには、姿勢の見直しやストレッチなどのセルフケアがおすすめです。それでも痛みが続く場合は、骨折や病気を発症している可能性があるため、整形外科のある病院を受診してみましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

眞鍋 憲正(まなべ かずまさ)

監修:眞鍋 憲正(まなべ かずまさ)

信州大学医学部卒業 / 信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了 / UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar

【医師コメント】
尾てい骨の痛み(尾骨痛)は、転倒などによる打撲、長時間の座位、出産後の影響、骨盤底筋の緊張など、さまざまな要因で生じます。本記事では、原因の多様性に触れながら、一般の方にも分かりやすく対処法やセルフケアを解説しており、非常に実用的な内容です。理学療法士や作業療法士にとっても、評価の観点や骨盤周囲の機能改善に向けたアプローチの整理に役立ちます。痛みが慢性化する場合や、歩行や排便に支障が出るようであれば、単なる打撲ではなく他の疾患も考慮する必要があります。セルフケアに加え、専門的な評価と指導を受けることが、早期改善の鍵となります。
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