医療介護・リハビリ・療法士のお役立ち情報

セラピストプラス

マイナビコメディカル
マイナビコメディカル

医療介護・リハビリ・療法士のお役立ち情報

セラピストプラス

剥離骨折を早く治す方法とは?治療期間の目安やおすすめの対処法を解説

公開日:2025.07.26

剥離骨折を早く治す方法とは?治療期間の目安やおすすめの対処法を解説

文:内藤 かいせい(理学療法士)

運動時にケガをして剥離骨折を発症したときに、どうすれば早く治るのか知りたい方はいませんか。剥離骨折を早く治すためには、骨折部位に負担をかけないような生活を送ることが重要です。

この記事では、剥離骨折の概要や発症後の対応をご紹介します。具体的な対処法を知ることで、早期回復につながるでしょう。

おすすめ特集

剥離骨折とはどんな骨折?

剥離骨折を早く治す方法とは?治療期間の目安やおすすめの対処法を解説

剥離骨折とは、筋肉や靭帯が強く引っ張られることで、骨が剥がれるように折れる骨折です。ここでは、剥離骨折の症状や原因について詳しく解説します。

剥離骨折の症状

剥離骨折のおもな症状は、以下のとおりです。

●骨折部位の痛み
●腫れ
●動きの制限

受傷した部位に強い痛みを感じやすく、とくに動かしたときに悪化する傾向にあります。骨折部位とその周辺が腫れるだけでなく、皮膚の変色をともなう場合もあるでしょう。さらに関節の動きが制限され、曲げ伸ばしが困難になることも珍しくありません。通常の骨折に比べると痛みが軽度な場合もあるため、「ねんざ」や「打撲」と勘違いするケースもあります。

剥離骨折の原因

剥離骨折のおもな原因は、スポーツ中の急激な動きや外部からの強い衝撃などがあげられます。これらの影響で、筋肉や靭帯が付着している部分の骨に強い力が加わると発生します。たとえば、スポーツで起こりやすい場面としては、サッカーのキック動作やバスケットボールでのジャンプ着地時などです。日常生活では、転倒や交通事故などによって剥離骨折が起こるケースがあります。

また、剥離骨折は10代の成長期の子どもに起こりやすいのも特徴です。成長期の子どもはまだ骨が完全に発達していないため、強い力が加わると剥離骨折が生じやすくなるのです。

剥離骨折が起きやすい場所

剥離骨折は、以下の部位に発症しやすい傾向にあります。

●膝のお皿の周辺
●足首(アキレス腱の付着部、足首の内側・外側の出っ張り)
●股関節(骨盤前面や大腿骨の出っ張り)
●肘
●肩
●指先

このように、骨が出っ張っていたり、強い力がかかったりする場所によく発症します。バレーボールやバドミントンなどのスポーツでは、肩や腕の剥離骨折を引き起こしやすいでしょう。サッカーやバスケットボールなど、足をよく使うスポーツの場合は膝や足首に発症するリスクが高まります。

剥離骨折の治療内容

剥離骨折を早く治す方法とは?治療期間の目安やおすすめの対処法を解説

剥離骨折を発症した場合、医療機関ではどのような治療が行われるのでしょうか。ここでは、おもな治療内容を解説します。

保存療法

軽度の剥離骨折の場合、まずは保存療法による治療が第一選択となります。保存療法とは、手術をせずに骨折部分を固定して骨の癒合を促す治療法です。具体的な保存療法の内容としては、以下のとおりです。

●ギプスや装具による固定
●松葉杖の使用
●安静

このように、骨をくっつけるためには骨折部位を固定しつつ、安静にすることが重要です。足の剥離骨折の場合、荷重を避けるために松葉杖を使用することもあるでしょう。

手術療法

剥離骨折が重度の場合、手術による治療が必要となることがあります。剥離した骨のずれが大きい場合や、関節の安定性に影響がある場合に、手術が推奨されます。ただし、多くの剥離骨折は保存療法で治療可能であり、手術が必要となるケースは比較的少ないでしょう。

具体的な手術方法としては、針金や丈夫な合成糸を用いて骨片を固定します。手術後は保存療法と同じように、骨の状態に応じて一定期間の固定が必要です。

剥離骨折はどのくらいの期間で治る?

剥離骨折の完治までの期間は、一般的に数か月かかるとされています。個人差はありますが、1〜2週間ほどの短期間での完治は難しい骨折といえるでしょう。剥離骨折は、筋肉や靭帯に引っ張られて骨が剥離する骨折なので、すぐにはくっつきにくいという特徴があります。

また治癒までの期間は、年齢や骨折の部位によっても大きく異なります。10代のような若い方であれば回復が早くなりますが、大人や高齢者になると治癒が遅れやすいでしょう。このように、剥離骨折を治すには一定の期間が必要のため、焦らずに医師の指示に従い、じっくりと回復を待つことが大切です。

剥離骨折を早く治すための対処法

剥離骨折を少しでも早く治すためには、どのような対処が必要なのでしょうか。ここでは、早く治すための対処法を詳しく解説します。

受傷直後は「RICE」処置をする

剥離骨折の受傷直後は「RICE」というケガの処置を心がけましょう。RICEとは、以下の頭文字をとった応急処置の方法です。

●Rest(安静)
●Icing(冷却)
●Compression(圧迫)
●Elevation(挙上)

まず、Rest(安静)では骨折部位に負担をかけないよう安静にすることが重要です。Icing(冷却)では、氷やアイスパックで患部を冷やし、炎症や内出血をおさえます。Compression(圧迫)では、弾性包帯やバンドなどを使って患部を軽く圧迫固定し、腫れの悪化を防ぎます。最後のElevation(挙上)では、患部を心臓より高い位置に上げて、血流をおさえて腫れや炎症の軽減を図る方法です。

これらの処置を適切に行うことで、剥離骨折の初期段階でのダメージを最小限にとどめ、早期回復につながります。

激しい運動は避ける

剥離骨折の治療中は、激しい運動を避けましょう。骨折部位に負担をかけると、剥離した骨がさらにズレやすくなり、癒合がうまく進まなくなります。ジャンプやダッシュなどの強い衝撃をともなう動きや、骨折部位に負荷がかかる運動は控えましょう。

ただし、完全な安静は筋力の衰えにつながり、回復が遅れるケースもあります。そのため、医師の指示のもと、骨折部位に負担をかけない範囲で身体を動かすことも大切です。必要に応じて、医療機関でリハビリを受けるのもおすすめです。

骨折部位に負担をかけない生活を送る

剥離骨折を早く治すためには、日常生活でも骨折部位に負担をかけないことが重要です。たとえば、足首の剥離骨折であれば、できるだけ松葉杖を使用して荷重を避ける必要があります。

手の指や腕の剥離骨折であれば、骨折側の積極的な使用は避けましょう。重い物を持つ、関節を大きく動かすなどの動作もしないように注意してください。痛みや回復具合に応じて、どこまで動かしてよいのか医師と相談しながら生活を送ることが大切です。

剥離骨折を早く治す方法をおさえておこう

剥離骨折は、筋肉や靭帯の付着部位の骨が剥がれるように骨折することです。剥離骨折は膝や肘など、力が入りやすい出っ張りの部分に発症しやすく、完治には数か月要するとされています。

剥離骨折を発症した際は応急処置をしつつ、医療機関を受診して適切な治療を受けることが重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、受傷時の対処法や早く治す方法についておさえておきましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

眞鍋 憲正(まなべ かずまさ)

監修:眞鍋 憲正(まなべ かずまさ)

信州大学医学部卒業 / 信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了 / UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar

【医師コメント】
剥離骨折は、筋や靭帯が骨の一部を引きはがすようにして起こる外傷で、スポーツ中や転倒時によく見られます。治療期間は部位や重症度によりますが、早期の安静と適切な固定が予後を大きく左右します。痛みが和らいでも、無理な復帰は再発のリスクを高めるため注意が必要です。段階的な負荷調整や周辺筋の強化を含むリハビリが、早期回復と再発予防には不可欠です。必要に応じて医師や専門職の指導を受けましょう。
今よりさらに良い環境で働けるよう
キャリアドバイザーが全力でサポートします
\今すぐ1分で完了/

    <PR>マイナビコメディカル

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  •  LINEで送る

他の記事も読む

おすすめ

TOPへ