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肉離れのリハビリ内容は?発症しやすい筋肉や受傷後の治療期間をご紹介

公開日:2026.02.04

肉離れのリハビリ内容は?発症しやすい筋肉や受傷後の治療期間をご紹介

文:内藤 かいせい(理学療法士)

肉離れを発症した際に、どのようなリハビリを行うのか知りたい方はいませんか?肉離れは外部の負荷によって筋線維が損傷または断裂した状態であり、受傷後の時期によってリハビリ内容が大きく異なります。

この記事では、肉離れの原因や症状、時期にあわせたリハビリ内容をご紹介します。具体的なリハビリを把握・実践することで、効率的な改善につながるでしょう。

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肉離れの原因

肉離れ(筋挫傷)とは、筋肉が急激に引き伸ばされたり収縮したりすることで、筋線維が損傷・断裂した状態です。肉離れはスポーツ障害の一つで、運動をしている最中に発生しやすく、ダッシュやジャンプなどの瞬発的な動作がきっかけで起こります。

肉離れが起こる原因は、大きく「身体的な要因」と「環境的な要因」の2つに分けられます。身体的・環境的要因は、おもに以下のとおりです。

【身体的要因】
・筋肉の柔軟性の低下
・筋力の低下
・筋肉の疲労の蓄積
【環境的要因】
・気温の低さ
・グラウンドの状態
・シューズが足にあっていないこと

これらの要因が重なり、筋肉に大きな負荷がかかったときに肉離れが発生します。

肉離れの症状

肉離れの症状

肉離れを発症すると患部に激しい痛みが生じ、筋肉をスムーズに動かせなくなります。スポーツ中に発症した場合、突然強い衝撃を受けることもあるでしょう。さらに時間の経過とともに患部が腫れ、内出血によって皮膚が変色しやすくなります。症状の程度は、筋肉の損傷具合によって以下の3つの段階に分けられます。

重症度 状態
軽度 筋肉の線維がわずかに傷ついた状態。
痛みはあるが、自力で歩くことは可能。
中等度 筋肉の一部が切れている状態。
腫れや内出血がみられ、体重をかけると強く痛むため、歩くのが困難に。
重度 筋肉が完全に切れてしまった状態。
激しい痛みで自力では歩けず、外見からも筋肉のへこみが確認できる。

肉離れが起きやすい筋肉

肉離れが起きやすい筋肉

肉離れは、おもに下半身の筋肉を中心に起こります。ここでは、肉離れが起きやすい筋肉を解説します。

大腿四頭筋

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、太ももの前側にある大きな筋肉です。この筋肉はおもに膝を伸ばす役割があり、以下のような動作で使います。

・ジャンプ
・ダッシュ
・ボールを蹴る

大腿四頭筋が肉離れを起こしやすい場面として、ボールを強く蹴るときやジャンプして着地した際などがあげられます。これらの動作では大腿四頭筋に負荷が一気にかかるため、筋肉を痛めやすくなるのです。

ハムストリングス

ハムストリングスは、太ももの裏側にある筋肉です。この筋肉は膝を曲げる、股関節を後ろに伸ばすなどの動きに関わっています。ハムストリングスが肉離れを起こす場面として、急にダッシュをした瞬間や全力疾走から急ブレーキをかけたときなどがあげられます。また、サッカーやラグビーなどで走りながらボールを蹴り出す動作でも発生します。

下腿三頭筋

下腿三頭筋(かたいさんとうきん)は、ふくらはぎの筋肉です。この筋肉は足を下方向に動かす作用があり、つま先立ちをする、地面を強く蹴り出すなどの動作で使用します。下腿三頭筋の肉離れの原因としては、以下の場面のようにふくらはぎに瞬発的な強い力がかかることです。

・急な方向転換
・ジャンプの着地
・強い踏み込み

ふくらはぎに痛みがあるとつま先立ちができなくなり、歩くときに足を引きずってしまう恐れがあります。

肉離れに対するリハビリの流れ

肉離れに対するリハビリの流れ

肉離れを起こした際は、発症時期に応じた対応とリハビリが重要です。ここでは、肉離れに対するリハビリの流れを解説します。

【急性期】RICEによる処置

肉離れを起こした直後は、速やかに「RICE」処置を行うことが重要です。RICEとは、以下の4つの応急処置の頭文字をとったものです。

・Rest(安静):患部を動かさないようにして安静にする
・Ice(冷却):氷で患部を冷やし、炎症をおさえる
・Compression(圧迫):包帯等で軽く圧迫し、腫れを防ぐ
・Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に上げる

受傷してすぐの時期は筋肉の炎症や内出血がひどくなりやすいため、その影響を最小限におさえるためにこれらの処置を行います。
RICEを適切に行えるかどうかで、その後の回復のスピードも大きく変わるでしょう。

【亜急性期】負荷の軽いリハビリ

急性期を過ぎて、強い痛みや炎症が少しずつ落ち着いてきた時期を亜急性期といいます。
この時期に安静にしすぎると、筋力や柔軟性が低下して回復が遅れる恐れがあるため、無理のない範囲でリハビリを進めます。
具体的なリハビリとしては、以下のとおりです。

・ストレッチ
・チューブやボールなどの道具を使用した筋トレ
・自重を利用した筋トレ(スクワットやつま先立ち)

症状を悪化させないよう慎重に様子をみながら、少しずつ身体機能の改善に向けてリハビリを行うことがポイントです。

【回復期】スポーツ復帰に向けたリハビリ

痛みや腫れが引き、日常生活を問題なく送れるようになったらスポーツ復帰に向けた本格的なリハビリを開始します。この時期はケガで低下した筋力や体力を取り戻し、スポーツに耐えられる身体を作ることを目指します。いきなり積極的なリハビリをするとケガの再発リスクが高くなるため、段階を踏んで進めることが大切です。

たとえば、まずは軽いジョギングから開始し、患部に違和感がないかを確認しながら徐々に走るスピードや距離を伸ばします。その後、ジャンプや方向転換など、実際のスポーツで必要となる動きを少しずつ取り入れていきましょう。

【回復期以降】再発予防に努めたリハビリ

スポーツへの復帰を果たしたあともリハビリや身体のケアを継続し、再発を予防することが重要です。肉離れは一度治ったとしても、コンディションやフォームが悪いと、再発する恐れがあります。練習や試合の前にはストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めましょう。

またスポーツの動きにあわせて、どのタイミングで負荷がかかるのかを理解し、正しいフォームや身体の使い方を身につけるトレーニングも効果的です。痛みが消えたからといって油断せず、日頃からのケアとトレーニングを習慣にして、ケガの再発を防ぎましょう。

肉離れの治療期間は?

肉離れの治療期間は?

肉離れが完治して競技に復帰できるまでの期間は、ケガの重症度によって大きく異なります。軽症であれば数週間で戻れることもありますが、重症の場合には数か月以上の期間が必要になることも珍しくありません。

どの段階であっても、自己判断で無理をすると再発したり、痛みが長引いたりする原因になります。肉離れを発症した際は焦らず、医師や専門家の指導のもとで計画的に治療を進めましょう。

肉離れは時期にあわせたリハビリが重要

肉離れは筋線維が損傷した状態のことで、スポーツ中に起こりやすいです。大腿四頭筋やハムストリングスなどの下半身の筋肉で発症しやすく、ジャンプの着地時や急な方向転換による強い負荷がきっかけとなります。

肉離れを発症した直後はRICEによる処置を行い、その後は回復段階にあわせたリハビリが重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、肉離れの時期にあわせたリハビリの重要性をおさえておきましょう。

参考

奥脇透. 日臨スポーツ医会誌. 2016, 24(3), p.331-333.

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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