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生活動作を極めよう! 洗濯をテーマとした生活リハビリの進め方2016.01.04

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作業療法はリハビリを通して患者さんの生活復帰を進めるもの。日常動作に加え、無理なく家事を行えるようなサポートも求められます。調理や掃除といった家庭内での作業をスムーズに行えるよう、具体的な動作を伴った生活リハビリを取り入れてみましょう。今回は、家事のなかでも「洗濯」をピックアップし、作業療法として取り入れやすいアプローチについて紹介します。

動作の多い「洗濯」

洗濯機に洗濯物を入れ、洗剤を入れて、スタートボタンを押す。洗い終わった洗濯物をかごに入れ、大きさの違う洗濯物を広げて干す……。「洗濯」という家事は細かな作業の連続です。こうした一連の動作は、洗濯に慣れている人たちにとっては難しいものではありません。しかし、障害を持つ患者さんにとっては、一つの動きが大きな負担になることも考えられます。家事の手順を一つひとつ細分化し、分析し、必要なリハビリを考えサポートすることができるのは作業療法士ならではのこと。家事を取り入れた生活リハビリとして、「洗濯」という行為を考えてみましょう。

作業療法士目線での「洗濯」

在宅復帰が可能と判断した患者さんであっても、家事がスムーズにこなせるかどうかは実際にやってみないとわかりません。復帰前にやっておきたい生活リハビリとして、洗濯に関わる動作を作業療法士の目線で細分化してみましょう。
洗濯物の取り出しや洗濯機のふたの開け閉め、洗剤の量の調節、洗濯機の操作性といった洗いの段階から、洗濯槽から洗濯物を取り出す筋力や握力・バランス力、さらにかごを持ったままでの移動能力、ピンチ力、たたむという指先の動作まで、評価につながるポイントを確認します。
動作を分析し、患者さんがどのステージまでできて、どこで困っているかに着目したうえで、洗濯をするために患者さんに必要なリハビリはどのようなものがあるかを考えてみましょう。

機能改善という視点を強く持つ場合、できるかできないかの最近接領域で取り組む必要があります。一方で、代償的な生活リハビリでは機能回復に関連性のない動作も少なくありません。動作を行う際にも、どの段階で改善させたい機能を使いながらリハビリを行うのか、見定めるようにしましょう。
「日常動作の一部として家事をこなせるようになりたい」という患者さんの要望がありながらも実際の機能回復が難しい場合は、補助的なアイテムとしてピンチ力が不要なハンガーや簡易的なたたみ方などを提案し、実際の訓練に取り入れるのもおすすめです。

生活リハビリとして家事への取り組みを見直そう

在宅復帰を進める場合、機能訓練によって身体機能を回復させ、退院後に日常生活をスタートさせるのが一般的です。一方「生活リハビリ」を取り入れることで、生活動作による機能訓練のみではなく、生活行為全般により近い形での自立支援につながります。生活に直結するリハビリを多く取り入れることで、在宅復帰を早め、自宅生活の負担を軽減させるというメリットがあります。

生活リハビリを進める場合も通常と同じく、患者さんの健康状態、身体状況、身体機能、心身機能、環境因子、個人因子や活動レベルを評価し、アセスメントをもとに個別プログラムを作成するところから始めます。家事動作の導入を単なる労働として見守るのではなく、トレーニングの結果を定期的に測定してください。
測定データや機能的自立度評価表(FIM)による点数評価をもとに、リハビリの効果を検証することで、必要な訓練内容が見えてきます。患者さんが無理なくできる行動が増えることによって、ますます生活リハビリへのやる気につながるのではないでしょうか。

1つひとつの作業を丁寧に感じながら、洗濯を楽しもう

生活リハビリは患者さんの生活に直結するもの。作業療法として洗濯という一連の行為を見直すだけでも、新たな気づきや発見があるかもしれません。洗濯に限らず、家事を使った作業はまだまだ無数にあります。まずは洗濯から、ぜひ試してみてください。

 

【参考URL】

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