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【理学療法士の転職体験談】13年目PTが伝えたい転職成功の秘訣とは?

公開日:2021.06.15 更新日:2022.07.26

理学療法士の転職体験談

文:rana(理学療法士)

「理学療法士を辞めたい」、「理学療法士に向いていないのでは?」「自分にはもっと向いている職場があるかも」、そんな悩みを抱えてはいませんか?

仕事を辞めたい理由には、さまざまな状況や複雑な気持ちがからんでいます。今回は理学療法士である筆者の転職体験談とともに、「なぜ理学療法士を辞めたい」と思うのか、その理由についてお伝えしようと思います。

「退職前にしたほうがよいこと」や「現職でできる対処法」「自分の見つめ直し方」なども紹介するのでぜひ参考にしてください。

「理学療法士を辞めたい」を乗り越えて、転職を成功させた私の体験談

私は13年目の理学療法士ですが、これまでに「理学療法士を辞めたい」と思ったことが何度かありました。その理由は「給料が安い」「やりがいを感じなくなった」「自分のスキルに自信がない」などです。養成校時代や入職したばかりの頃は理学療法士という仕事に将来の可能性や魅力を感じており、まさか自分が辞めたいと考えることになるとは全く予想していませんでした。

当時はいろいろと悩んだものの、苦労して取得した資格であり、そう簡単には辞められないという思いから、転職をしたり、研鑽を積んだりして乗り越えてきた今があります。

参考までに、私のこれまでの転職体験談を紹介します。

理学療法士3年目のときの転職体験談

慢性期病院で働いていた3年目の頃、「給料が安い」「やりがいがない」という理由で、理学療法士を辞めたいと思ったことがあります。

しかし、とりあえず環境を変えることを考え、転職の道を模索しました。自分のやりたい分野で年収アップを成功させたいという条件を優先して転職を行った結果、整形クリニックでの採用が決まりました。

転職に成功したことで年収が100万近くアップし、やりがいも感じながら働くことができました。

理学療法士8年目~10年目のときの転職体験談

ある程度経験を積み、勤務先ではベテランと呼ばれる域になった頃、自分のしている治療や技術に限界を感じ始めました。それなりにセミナーに参加したり、本を読んだりして勉強してきたのですが、思うように患者さんが回復していかないという壁に直面してしまったのです。

自分の考えもブレやすく、患者さんを混乱させてしまうこともしばしば。「理学療法士ができることは、微力なのか」という気持ちになり、続けていくモチベーションが薄れていました。

そんな時、同僚から紹介された研修会に参加したことをきっかけに、私の臨床への考え方が変わりました。これまでとは違った診方で、評価・治療の視野が広がり、治療効果も出せるようになってきたのです。そのうちに、再び理学療法士の仕事が楽しいと思えるようになりました。

まだまだ、治療が思うように進まないこともありますが、自分の考えはブレないようになっています。今は辞めたいと思うことはなく、逆にもっと研鑽していきたいというモチベーションを持って仕事をすることができています。

>>【毎月更新】理学療法士(PT)の転職市場・求人動向を見てみる

理学療法士を辞めたいと思う理由は?自分を見つめなおすヒント

理学療法士が辞めたいと思う理由は?自分を見つめなおすヒント
厚生労働省が行った「2016年雇用動向調査」を見ると、雇用全体の離職率は15.0%とされています。

一方、2016年に発表された理学療法士協会の調査によると、2013年から2015年の3年間で理学療法士の離職率は、病院などの医療分野では10.2%、老人保健施設などの介護分野では18.8%となっています。(参考:第2回理学療法士・作業療法士需給分科会 議事録(2016年8月5日)

このことから、医療分野の理学療法士は、医療機関に比べて介護分野での離職が多い傾向がわかります。ただし、この離職者数には業務内容や職場への不満があるケースだけでなく、スキルアップや他分野への転職なども含まれます。

つまり理学療法士が退職や転職を考えることは決して珍しいことではないのです。

しかし、感情に任せて退職して後悔したり、違う分野に挑戦してうまくいかなかったりと、必ずしも転職で望む結果になるとはかぎりません。私自身は転職を成功させたことで良い結果が出ましたが、異動や研修の受講など、周りの環境や見方が変わることで、気持ちが変化することもあります。

たまたま、めぐり合わせや環境に恵まれていたのかもしれませんが、辞めたいという気持ちを乗り越えることも、1つのステップアップです。

「理学療法士を辞めたい」とまで考えるには、それなりの理由があることでしょう。対処法を考えるうえで、まずは、自身が「辞めたい」と考えるようになった理由や原因を明確にすることが大切です。代表的な例をまとめました。

1.給料・年収が安い

厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査(2019年度)」を参考に、理学療法士とほかの医療職の給料・年収を比較してみましょう。

平均月収 賞与を加えた
平均年収
平均年齢 平均勤続年数
理学療法士 約29万円 約410万円 33.3歳 6.2年
看護師 約33万円 約483万円 39.5歳 8.2年
薬剤師 約40万円 約562万円 39.4歳 7.9年
放射線技師 約35万円 約502万円 38.9歳 10年

他の医療職と比べると、理学療法士は給与が低い傾向にあり、昇給もあまりありません。同じ医療職なの、仕事量に対して割が合わないと感じると、モチベーションが下がり、辞めたい気持ちになってしまいます。

2.仕事にやりがいを感じない

職場によっては、自身が求めるやりがいが得られないこともあるでしょう。

「リハビリというより介護の仕事が多い」、「自分が思い描いている体制でリハビリができない」など、自分の理想とはかけ離れてしまうと、モチベーションが下がり、仕事を辞めたくなることがあります。

3.自分のスキルや知識に自信がない

「患者さんが思うように回復していかない」、「クレームが出てしまった」など、自信喪失のきっかけがあると、自分のスキルや知識に不安を感じることもあるでしょう。

この仕事に向いていないと感じれば、将来への不安も高まり辞めたい気持ちになるかもしれません。

4.人間関係に悩んでいる

理学療法士にかぎったことではありませんが、上司や同僚との人間関係が悪化してしまうことも理由に挙げられます。

また、患者さんとうまくコミュニケーションを取れず悩んでしまうケースもあります。

理学療法士を退職する前にできることがないか考えてみよう

理学療法士を辞めたいと思うきっかけはさまざまですが、安易に辞めてしまうと、後のキャリアに響きます。一度考え直す時間を作り、現状で対処できることがないか検討してみましょう。

例えば、給料面の不満の場合、役職を目指す、手当の付く資格を取るといった方法があります。

やりがいや人間関係が問題になるのであれば、上司に相談し、異動ができないかを相談するのも一案です。

どうしても現状が変わるのが難しいのであれば、資格を生かして転職をするのもよいでしょう。転職をして良い同僚・先輩に出会えることで、新たな知見が得られることもあります。

将来のキャリアパスを考えて、どのような働き方なら納得できるのかを振り返ることが大切です。

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rana 理学療法士
理学療法士として総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。
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