理学療法士の休日はいつ?土日祝休みの職場や施設別の特徴を紹介
公開日:2021.08.25 更新日:2021.12.03
文:rana(理学療法士)
これから理学療法士として働くにあたり、自分が希望する休みが取れるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。理学療法士が働く施設は多岐にわたり、勤務形態もさまざまです。
今回は新人・若手理学療法士に向けて、職場によって異なる休みの取り方や勤務時間などについてお伝えします。
一般的な理学療法士の勤務時間・休日は?
一般的に、正社員として採用された理学療法士は、1日8時間程度の勤務を行います。朝は8時~9時頃から始まり、17時~18時に終業となることがほとんどです。病院勤務であっても、病棟の看護師や介護士のように夜勤帯に働くことはなく、生活リズムが大きく乱れることは少ないでしょう。
多くの職場では週休2日が基本となり、年間110日以上の休みがあります。ただし休みの曜日や、夏季休暇、有休の取りやすさなどは、各施設の規定によって異なります。
理学療法士の休日はいつ?施設別に特徴を紹介
理学療法士が働く施設は、病院やクリニック、介護老人保健施設など多岐にわたります。そして、施設ごとに休みの取り方や勤務形態が異なります。理学療法士の主な就業先ごとの特徴を見てみましょう。
・クリニック
・介護施設、デイサービス
・訪問看護ステーション
病院
一般病院では日曜祝日が休みになることが多く、それに準じて理学療法士も休みになります。そのため、平日にもう1日休みを取って週休2日になるケースが多く見られます。
一方で急性期病院や回復期病院では365日体制でリハビリを行っていることもあり、その場合の勤務はシフト制で曜日に関係なく休みを取る形になります。
シフト制の場合は、基本的に平日を中心とした休みの取得で、自分の希望通りの休みが取りやすいというメリットがあります。しかし、必ずしもカレンダー通りに休めるわけではない点はデメリットと感じる人もいるでしょう。また、カンファレンスや書類業務をはじめ、委員会の仕事など、リハビリ以外の仕事で残業が発生する場合もあります。
夏季休暇や年末年始休暇はほかのスタッフとシフトを合わせながら、自分の希望する日に休みを取ることが多いでしょう。
クリニック
クリニックは、平日1日と日曜日、祝日を休診としていることが多く、それに準じて理学療法士も休みになります。クリニックによって水曜午後、土曜午後から半日休診となる場合もあります。
夏季休暇や年末年始は数日間休診になる傾向にあり、お盆や正月といった期間にまとまった休みを取りやすいのがクリニック勤務のメリットです。またクリニックは午後の開始時間が15時前後からのところが多いため、その分昼休みが長く、終業時間が18時や19時と遅い傾向にあります。
介護施設・デイサービス
介護施設やデイサービスでは、土日祝日休みとなっている施設が多い傾向にあります。カレンダー通りに休めるので、家族や友人と予定を立てやすく、プライベートを充実させやすいのがメリットでしょう。
書類業務や担当者会議などもありますが、病院と比べると残業する機会は少ないのが特徴です。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、土日祝日休みとする施設がほとんどです。介護施設やデイサービスと同じように、プライベートを充実させやすいのがメリットといえます。
事業所によってはインセンティブを設けている場合もあり、訪問件数を多く回って収入アップを目指す理学療法士も多くいます。
ただし、訪問件数が多くなるほど、空き時間が減る一方で作成する書類の数が増えるため、残業時間が増える場合があります。
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施設によって休みの取りやすさは変わる
理学療法士も、一般企業と同じように有給休暇の取得が可能です。有休は労働者の権利であり、基本的には自分の好きな時に取得できます。
しかし北海道理学療法士協会が行った「2018年職場環境調査報告書」によると、有給消化率が「21~40%」と回答した人が最も多く(全体の32%)、次いで「1~20%(全体の31%)」と回答した人が、ほぼ同じ割合で多くなっています。つまり、半数以上の理学療法士が、有給取得率40%未満にとどまっているということです。
こうした結果になるのは、施設によって職場の状況やスタッフの人数によって有給が取りづらい環境にあるからでしょう。
特にスタッフ数が少ないクリニックでは、有休を取得しにくい傾向にあります。リハビリ担当の代替えを立てるのが困難だったり、患者人数が多かったりすることが主な理由です。
逆に回復期病院や急性期病院のように、スタッフの人数が多い施設では、担当の代替えも立てやすく、比較的有休を取得しやすい傾向にあります。
施設の忙しさや、所属スタッフの人数によって有休の取りやすさが変わるため、就職先を選ぶ際には考慮する必要があるかもしれません。
自分のライフスタイルと合わせた就業先の選択を
理学療法士の休みや勤務形態は施設によってさまざまです。プライベートも充実させ、ワークライフバランスを考えるなら、自分のライフスタイルと合った勤務形態を選ぶことが大切です。
土日休みになりやすい | デイサービスや介護施設、訪問リハビリといった介護分野 |
---|---|
土日の連休が取りにくい | 病院やクリニックといった医療分野 |
「週末に家族や友人と予定を合わせたい」「平日の混雑しない時に出かけたい」「日曜の講習会に参加したい」など、休みを考慮したうえで就職先・転職先を考えるのもよいでしょう。休日を有意義に過ごせるかどうかは就業先によって変わります。
就職後や転職後に勤務形態を変更することは難しいので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
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rana
理学療法士
総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。
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