新卒作業療法士の就職は厳しい?就活の流れと進め方のポイント
公開日:2022.01.19 更新日:2022.01.21

文:田口 昇平
(作業療法士、福祉住環境コーディネーター2級)
作業療法士として働くには、養成校卒業と国家試験の合格に加え、就職先となる施設の採用試験を突破する必要があります。そこで、気になるのが就職活動のやり方です。
どのように就活を進めればよいかわからず、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。作業療法士も自分の希望に合う職場で働くには、計画性を持った就活を行うことが大切です。
今回は就活を始めるタイミングや、就活の進め方、注意点などについて詳しくお伝えします。
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目次
新卒作業療法士が就活を始めるのはいつから?就職先によって2パターンに分かれる
養成校に通う学生のほとんどは、最終学年時になってから就活をスタートします。
そして就活を始めるタイミングは、希望の就職先の有無により大きく2つのパターンに分かれます。
希望の就職先が決まっている場合
希望の就職先が決まっている学生は、最終学年時に進級して間もなく就活を始めます。
そうならないように、定期的に事業所のホームページにアクセスして採用試験日をチェックしておきましょう。
希望の就職先が決まっていない場合
希望の就職先が決まっていない学生は、臨床実習終了後から就活を始める人が多いです。その主な理由は2つあります。
1つは、「臨床実習で自分がやりたいリハビリのイメージを固めてから考えたい」というケース。もう1つは、「臨床実習が忙しく、就活する余裕がない」というもの。
とはいえ「日本作業療法士協会」が発表している情報によると、作業療法士の就職率は100%とされています。つまり、作業療法士の資格を取得できれば、就職先に困る可能性は低いのが現状です。
希望の就職先が決まっていない学生は、まずは臨床実習の突破に集中し、実習終了後に就活を始めましょう。
作業療法士の就活の進め方は?基本の4ステップを解説

作業療法士の就活は、どのように進めればよいのでしょうか?続いて、就職までのステップに合わせた就活の進め方を詳しく紹介していきます。
ステップ2:気になる職場に見学を申し込む
ステップ3:採用試験を受ける
ステップ4:採用・不採用が決定
ステップ1:就職先を探す
まずは求人情報をチェックし、興味のある分野から職場を探しましょう。作業療法士の求人情報は、次のような場所に掲載されています。
・都道府県作業療法士協会のホームページ
・セラピスト向けの求人サイト
・作業療法士向けの専門雑誌(作業療法、作業療法ジャーナルなど)
このほか、養成校のキャリアセンターに相談したり、教員や先輩に就職先を紹介してもらったりする方法もあります。
参考:作業療法士(OT)の求人・転職情報(マイナビコメディカル)
ステップ2:気になる職場(病院・施設)に見学を申し込む
ある程度候補を絞ったら、気になる職場に見学を申し込みます。職場見学はスケジュールが重複しなければ、同時期に何カ所でも見てまわることができます。
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ステップ3:採用試験を受ける
見学して「ここに就職したい」という職場が決まったら、採用試験に申し込みます。採用試験の申し込み・実施方法は、職場ごとに異なります。希望する就職先のホームページやパンフレットなどをしっかり確認して、採用試験に臨みましょう。
参考:CAに聞いた!作業療法士(OT)の面接について(マイナビコメディカル)
ステップ4:採用・不採用が決定
採用試験に合格したら、内定や入職の手続きに進みます。残念ながら不合格となった場合は、第2候補の職場の採用試験を受けるか、候補がなければ新たに就職先を探すステップから始めます。
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作業療法士の就職先と選び方~働く場所の割合と病院以外の選択肢~
作業療法士が就活を成功させるために注意したい3つのポイント
作業療法学科の学生が就活する時には、いくつか注意点があります。
注意点を知っておかないと、希望の職場に就職できなかったり、養成校の信用を落としてしまったりすることも。事前に把握しておきたい3つのポイントとして、就活の注意点をお伝えしましょう。
ポイント1.求人募集の締め切りをチェックする
新卒作業療法士の募集として、年に数回の採用試験日を設けて、応募者を短期間のうちに試験する職場も少なくありません。特に自治体(都道府県・市区町村)や大手法人が運営する医療機関・介護事業所は、春から夏にかけて採用試験を実施する傾向にあります。
採用試験を受けたくても、すでに求人募集の締め切りが過ぎていれば、試験にエントリーすることもできません。そうならないようにするには、気になる職場が見つかったらすぐに求人募集の締め切りをチェックすることが大切です。
ポイント2.採用試験は、基本的に併願しない
リハビリの業界では、学生の併願受験を禁止する養成校が多く見られます。これは、養成校側からすると、「生徒が内定を断ってしまうと、養成校と職場の関係性が悪くなってしまう」ことが考えられるから。併願受験をした結果、両者の信頼関係を崩してしまうと、その養成校からは実習生や新卒者をとらないという事態になりかねません。
基本は「単願受験」にすること。どうしても併願受験をする必要がある場合は、自己判断せず養成校の教員に相談しましょう。
ポイント3.見学の段階からしっかり準備する
作業療法士の就活では、採用担当者は、職場見学時点から学生の人柄や能力をじっくり観察しています。態度が悪かったり、自分の意見を言えなかったりなどすると、作業療法部門の受験希望者としてのマイナス評価につながる可能性があります。
職場見学に行く際は、服装や言葉づかいに注意するとともに、どのようなリハビリを行いたいか、自分の考えを整理しておきましょう。
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作業療法士の転職入門 ~病院見学や施設見学では見ているつもりが見られている!~
作業療法士として活躍できる理想の職場を見つけよう

最終学年になると、同級生や教員・実習先の教育指導者との間で、就職の話題が増えてくるものです。まわりの人の雰囲気に影響されて、就活に焦りを感じる人もいるでしょう。しかし、焦って就職先を決めてしまうと、希望する働き方ができないかもしれません。
職場の理念や方針・働き方が自分に合わなければ、モチベーションを保ちにくく、早期離職につながってしまうケースもあります。
就活は自分が理想とする職場かどうかをしっかり見極めることが大切です。「作業療法士になって良かった」と思える職場で働けるように、丁寧な就活を行いたいですね。
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田口 昇平
作業療法士/福祉住環境コーディネーター2級
2008年に作業療法士免許取得後、東京都内のリハビリ専門病院や特別養護老人ホームなどの施設で医療や介護業務に従事。2018年より、フリーライターに転身。医療介護職の働き方や働きやすい労働環境づくりなど、幅広いテーマで執筆。心理学・脳科学分野の書籍を愛読し、学んだ内容をブログやSNSで情報発信している。
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