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お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

公開日:2024.05.23

お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

文:内藤 かいせい(理学療法士)

近ごろ体重が増えてきて、ぽっこり出たお腹に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ぽっこりお腹は脂肪が溜まっている状態であり、そのつき方によって種類が変わります。いずれにせよ、お腹の脂肪を落とすにはトレーニングや生活習慣の調整が重要です。

この記事では、お腹の脂肪を落とすためのトレーニング内容やそれ以外の方法についてご紹介します。今回紹介する方法を実践すれば、すっきりとしたお腹まわりに近づけるようになるでしょう。

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ぽっこりお腹の脂肪の種類について

ぽっこりお腹は脂肪の蓄積が原因であり、おもに以下の2種類に分かれています。

● 内臓脂肪
● 皮下脂肪

ここではそれぞれの脂肪の特徴について解説します。

内臓脂肪は臓器のまわりにつく脂肪

内臓脂肪とは、胃や腸などの臓器の周囲につく脂肪です。身体の内部に脂肪が溜まるので、外からつまめるわけではありません。中年男性につきやすく、溜まることでりんご型のような丸い体型になるのが特徴です。

内臓脂肪は悪性脂肪に分類され、蓄積量が増えると高血圧や高血糖などを引き起こす恐れがあります。また、内臓脂肪は溜まりやすい一方で、皮下脂肪よりも減りやすい傾向にあります。

皮下脂肪は身体の表面につく脂肪

皮下脂肪とは、皮膚の下につく脂肪のことです。腰まわりだけでなく、お尻や太ももなどのさまざまな部位に溜まりやすいです。表面上で溜まる脂肪なので、外から簡単につまめます。皮下脂肪は女性につきやすく、溜まることで洋ナシ型のような体型になるのが特徴です。

良性脂肪に分類されるため、内臓脂肪と比較すると病気につながるリスクは少ないといえます。しかし、皮下脂肪は一度溜まるとなかなか減りにくく、長期的なダイエットが必要となります。

お腹の脂肪が増えると生活習慣病のリスクにも

お腹の脂肪が増えると「肥満」となり、そこから生活習慣病のリスクにつながる恐れがあります。肥満とは、体脂肪が過剰に溜まっている状態のことです。肥満の方は増加傾向にあり、その背景には食生活が豊かになったことや運動不足などが考えられます。

生活習慣病のなかには糖尿病や脳卒中など、命に関わるような病気もあります。健康な身体を維持するためには、トレーニングによって脂肪を落とし、肥満を予防・解消することが重要です。

ぽっこりお腹の男性におすすめのトレーニング方法

ぽっこりお腹を引き締めるには、「筋力トレーニング」と「有酸素運動」の両方を行うのがおすすめです。ここでは、それぞれのトレーニングを行うメリットや内容について解説します。

筋力トレーニング

お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

筋力トレーニングを行うメリットには、筋肉が太くなるにつれて基礎代謝量が増える点があげられます。基礎代謝量とは、人の生命活動を維持するのに必要な最低限の消費エネルギーのことです。

この基礎代謝量は、筋肉量によっても増減します。筋肉量の増加にともなって消費エネルギーも増えるので、筋トレをすることでやせやすい身体を作れるのです。筋トレは週に2〜3回程度の頻度で行うのが推奨されています。

ここでは、お腹を引き締めるための筋トレメニューをご紹介します。

クランチ

クランチは腹筋全体を鍛えられるトレーニングです。

【クランチのやり方】
1. あお向けになり、膝を90度に曲げる
2. 腹筋に力を入れて上半身を起こし、顔を膝に近づける
3. 肩甲骨が床につかない程度に上半身を戻す
4. 2〜3の手順を繰り返す

上半身を起こす際は息を止めずに、吐きながら行いましょう。腹筋がきつい場合は、上半身を戻すときに肩甲骨を床につけてもかまいません。

プランク

お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

プランクは腹筋以外の体幹筋も鍛えられるトレーニングです。瞬間的に力を入れるクランチとは異なり、プランクは持続的に力を入れ続ける必要があります。

【プランクのやり方】
1. うつ伏せになり、肘をついて前腕で上半身を起こす
2. 両腕を肩幅程度に広げて、腕と足のつま先で身体を支える
3. 身体をまっすぐにしながら、2の状態をキープする

プランク中は呼吸を止めず、身体が曲がらないように注意してください。自分が耐えられる範囲の秒数で行ってみましょう。

レッグレイズ

お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

レッグレイズとは、上半身ではなく足を上げて腹筋を鍛えるトレーニングです。股関節まわりの筋肉も鍛えられるのがメリットです。

【レッグレイズのやり方】
1. あお向けになり、おへそを見るイメージで顔を少し上げる
2. 両足を伸ばした状態でゆっくりと上げる
3. 上げきったらゆっくりと足をおろし、床につく直前で止める
4. 2〜3の手順を繰り返す

足の上げ下げは3〜5秒かけてゆっくりと行いましょう。腹筋がきつい場合は、足を下げるときに床についてもかまいません。

有酸素運動

お腹の脂肪を落とすトレーニングとは?男らしい腹筋を手に入れる方法を解説

筋力トレーニングに加えて、有酸素運動を取り入れることもおすすめです。有酸素運動とは、低負荷で継続して行う運動です。有酸素運動は脂肪燃焼効果があるため、ダイエットには最適といえるでしょう。

その他にも、心肺機能を改善して体力をつける効果も期待できます。代表的な運動として、以下があげられます。

● ウォーキング
● ジョギング
● サイクリング
● 水泳

普段から運動をあまりしていない方は、まずは気軽に行えるウォーキングからはじめてみましょう。脂肪燃焼効果を高めるには、20分以上の運動が良いとされています。しかし、運動は継続することが大切なので、最初は無理のない範囲からで問題ありません。ウォーキングに慣れたら少しずつ時間を増やしたり、ジョギングに切り替えたりしてみましょう。

トレーニング以外でお腹の脂肪を落とすには?

お腹の脂肪を落とすにはトレーニングだけでなく、普段の生活にも注意する必要があります。ここでは、トレーニング以外でお腹の脂肪を落とすためにしておきたいポイントを解説します。

栄養バランスが整った食事を心がける

お腹の脂肪を必要以上に溜め込まないようにするには、栄養バランスが整った食事を心がけることが大切です。肥満に近づく原因には栄養バランスの偏り、食べ過ぎなどがあげられます。そのような状況を見直すことで、肥満防止につながるでしょう。

食事する際は、以下のポイントを意識しましょう。

● 野菜を取り入れる
● たんぱく質の豊富な食べ物を取り入れる
● 脂肪の多い食べ物を控える
● 食べ過ぎに注意する

とくに筋トレする際はたんぱく質の摂取が重要です。たんぱく質は筋肉を作っており、筋トレの効果を高めるためには欠かせない栄養素です。食事で不足している栄養をうまくとれない場合は、プロテインやサプリで補うのも良いでしょう。

アルコールの摂取はなるべく控える

アルコールの摂取は脂肪をためやすくなるので、なるべく控えましょう。適度な飲酒は身体に良いとされていますが、過度なアルコール摂取は高血圧や脳卒中などの生活習慣病の原因となるのです。

また、アルコールは睡眠の質を低下させる効果もあるとされています。詳細は後述しますが、睡眠不足も肥満と大きな関係があります。このように、アルコールの摂取は健康に悪影響をおよぼす要素が多いことがわかるでしょう。

十分な睡眠時間を確保する

十分な睡眠時間の確保も、肥満の予防と関係しています。睡眠不足は日中の眠気、集中力低下などの他に、食欲をおさえるホルモンである「レプチン」を減少させるといわれています。その結果、食欲が高まりやすくなり、必要以上に食べてしまうのです。

また、慢性的な寝不足は糖尿病や心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こす恐れもあります。普段から寝不足の方は、できるだけ睡眠時間を確保することが大切です。

「BMI」でお腹の脂肪が落ちているかを確認しよう

肥満度を判定するために、「BMI(Body Mass Index)」と呼ばれる数値がよく用いられています。BMIを測る計算方法は、以下のとおりです。

[BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)2]

計算して出た数値によって肥満度を判定します。肥満度の基準は以下の表にまとめました。

BMI 判定
< 18.5 低体重
18.5 ≦ BMI < 25.0 普通体重
25.0 ≦ BMI < 30.0 肥満(1度)
30.0 ≦ BMI < 35.0 肥満(2度)
35.0 ≦ BMI < 40.0 肥満(3度)
40.0 ≦ BMI 肥満(4度)

出典:厚生労働省|肥満と健康 – e-ヘルスネット

BMIの数値が高いほど、肥満度が高くなります。お腹の脂肪を落とす際は、BMIをダイエットの指標の1つにしておくと良いでしょう。

トレーニングでお腹の脂肪を落として男らしい腹筋に戻ろう

ぽっこり出たお腹には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。脂肪を落とすには、筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせて行うのがおすすめです。また、現在の食生活や睡眠時間なども見直すことも大切です。今回紹介したポイントを意識して、スラっとした腹筋に戻るためのダイエットをはじめてみましょう。

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内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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