広背筋のおすすめ筋トレ方法は?背中を鍛えるメリットやセットで鍛えたい筋肉も解説
公開日:2024.06.18 更新日:2025.08.27

文:内藤 かいせい(理学療法士)
逆三角形の背中を作るためには、広背筋の筋トレが欠かせません。しかし、どのような方法で鍛えればよいのか、わからない方もいるのではないでしょうか。広背筋は器具の使用はもちろん、自重トレーニングでも十分に鍛えられます。
この記事では、広背筋を鍛えるメリットや器具の有無に応じたトレーニングメニューをご紹介します。正しい広背筋の鍛え方を知ることで、たくましい身体を作れるようになるでしょう。
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目次
広背筋とはどんな筋肉?

広背筋とは、背中についている大きな筋肉のことです。胸から腰にかけての背骨に広範囲についており、そこから腕の骨に向かって付着しています。広背筋のおもな作用は、腕を内側や後ろ側に動かすことです。
それ以外にも、以下のような働きもあるとされています。
・呼吸時のサポートをしている
このように、広背筋は身体にとってさまざまな役割を担っています。
広背筋を鍛える3つのメリット
広背筋を鍛えるメリットとして、おもに以下の3つがあげられます。
2.体幹が安定する
3.基礎代謝が上がって痩せやすくなる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
1.逆三角形の身体を作れる
1つ目は、逆三角形の身体を作れることです。広背筋は大きい筋肉なので、鍛えることで背中のボリュームを効率的に増やせます。トレーニングで広背筋を大きくすれば、逆三角形の身体に近づき、たくましい後ろ姿を作れます。
広背筋を鍛えればくびれを強調できるので、女性にとってもスタイルアップの効果が期待できるでしょう。肩まわりの筋肉も鍛えれば、より逆三角形の体型を強調できるため、並行してトレーニングするのもよいでしょう。
2.体幹が安定する
2つ目は、体幹が安定することです。広背筋は、骨盤から腰にかけての安定性に関わっているとされています。体幹が安定すれば、スポーツでのパフォーマンスが上がるだけでなく、高齢者の転倒予防につながるでしょう。
広背筋は座っているときの姿勢の保持にも関わっているとされています。姿勢が安定すれば、腰痛や肩こりなどの身体の不調を予防できます。
3.基礎代謝が上がって痩せやすくなる
3つ目は、基礎代謝が上がって痩せやすい身体を作れることです。基礎代謝とは、呼吸や体温の維持など、人が生きるうえで最低限必要なエネルギーのことです。基礎代謝は年齢や性別だけでなく、筋肉量によっても増減します。
広背筋を鍛えれば基礎代謝が上がり、消費エネルギーも増えるので、痩せやすく太りにくい体質につながります。広背筋は大きな筋肉なので、その分基礎代謝が上がりやすいのもメリットです。
【広背筋の鍛え方】おすすめの筋トレメニュー

ここでは、広背筋を鍛えるためのトレーニングメニューをご紹介します。気軽に行える自重トレーニングと、器具を使用したものに分けてみていきましょう。
自重トレーニングメニュー
ここでは自重トレーニングのメニューをご紹介します。広背筋の筋トレをはじめる方は、まずは自重トレーニングからチャレンジしてみましょう。
スーパーマン
スーパーマンは、広背筋を含めた背筋全体を鍛えられるトレーニングです。スーパーマンのような飛行ポーズをしながら行うのが特徴です。
【スーパーマンのやり方】
2.両手と両足を同時に上げる
3.ゆっくり手足を下げる(床につけない)
4.2〜3の手順を10回×2〜3セット行う
手足を浮かせ続けるのが難しい場合は、無理せずに床につけながら行いましょう。手足はできるだけ伸ばした状態で行うことを意識してみてください。
リバースプランク
リバースプランクは、通常のプランクを反対向きにして行うトレーニングです。
【リバースプランクのやり方】
2.手と肘をついて上体を起こす
3.上半身と下半身を一直線にした状態で15秒ほどキープする
4.ゆっくりともとに戻る
5.3〜4の手順を2〜3セット行う
トレーニング中は股関節が曲がらないように、力を入れ続けましょう。
リバーススノーエンジェル
リバーススノーエンジェルとは、うつ伏せの状態で手を動かすトレーニングです。ほかの自重トレーニングよりも、広背筋のみを効率的に鍛えられるのがメリットです。
【リバーススノーエンジェルのやり方】
2.両手を床につけずに、伸ばしたまま前に出す
3.両手を広げながら、腰の横に戻す
4.2〜3の手順を10回×2〜3セット行う
手を動かす際は、肩甲骨の動きも意識しながら行ってみましょう。一連の動作をゆっくり行うのがポイントです。
リバースエルボープッシュアップ
リバースエルボープッシュアップは、あお向けの状態で肘を床に押して、上体を起こすトレーニングです。広背筋をはじめとした背中の筋肉を鍛えられます。
【リバースエルボープッシュアップのやり方】
2.両肘を曲げて床につける
3.肘で床を押して上体を起こす
4.できるだけ上体を起こしたら、ゆっくりともとに戻る
5.3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
通常の上体起こしに似ていますが、広背筋を鍛えるトレーニングなので、腹筋はなるべく使わないように意識しましょう。
器具を使用したトレーニングメニュー
ここでは器具を使用した筋トレメニューをご紹介します。使用するのは以下の器具です。
・ダンベル
・チューブ
ダンベルがない場合は、水の入ったペットボトルで代用可能です。
チンニング
チンニングは、鉄棒やバーにぶら下がって身体を引き上げる懸垂のことです。懸垂は広背筋だけでなく、腕の筋肉も鍛えられます。
【チンニングのやり方】
2.腕を曲げてバーに身体を近づける
3.顔のあたりまでバーが近づいたら、ゆっくりともとに戻る
4.2〜3の手順を繰り返す
身体を持ち上げる際は、腕の力だけでなく左右の肩甲骨を引き寄せることも意識してみましょう。チンニングは負荷量が大きいトレーニングなので、無理のない回数で行ってください。
関連記事:懸垂ができない原因と対策を徹底解説!すごい効果を引き出す正しいやり方とは?
ダンベル・ベントオーバーロウ
ダンベル・ベンドオーバーロウはダンベルを使用したトレーニングです。
【ダンベル・ベントオーバーロウのやり方】
2.上半身を少し前傾させる
3.両肘を曲げつつ、腕を引き上げる
4.ゆっくりと肘を伸ばす
5.3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
トレーニング中は背中を丸めないように、胸を張るようにしましょう。ダンベルを上げる際は左右の肩甲骨を引き寄せるイメージで行ってみてください。
関連記事:ベントオーバーローのやり方とは?適切な回数・重量や握り方による違いもご紹介
ダンベル・ワンハンドロウ
ダンベル・ワンハンドロウはダンベルを使用して、片腕ずつ行うトレーニングです。
【ダンベル・ワンハンドロウのやり方】
2.反対の手でダンベルを持つ
3.肘を曲げて腕を引き上げる
4.ゆっくりもとに戻る
5.3〜4の手順を左右で10〜15回×2〜3セット行う
腕を上げる際は、肩甲骨も連動して動かすことを意識してみましょう。ベンチやイスが柔らかい素材だと、バランスが不安定となります。なるべく硬い素材のものを活用すれば、安定してトレーニングを行えます。
ダンベル・デッドリフト
ダンベル・デッドリフトは、ダンベルを持ちながら上半身を前傾させ、上体を起こすトレーニングです。広背筋だけでなく、下半身の筋肉も同時に鍛えられます。
【ダンベル・デッドリフトのやり方】
2.膝を軽く曲げながら上半身を前傾させる
3.両手を伸ばしつつ、ダンベルを膝の前に持ってくる
4.膝と背筋をゆっくりと伸ばす
5.2〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
上半身を前傾させる際は背中を丸めず、背筋をまっすぐにして行いましょう。
関連記事:正しい方法でデッドリフトを実践しよう!適切なフォームと重量設定を解説
チューブ・シーテッドロウ
チューブ・シーテッドロウは、膝を伸ばした状態で座り、足に引っ掛けたチューブを引っ張る広背筋のトレーニングです。チューブを活用したトレーニングは、負荷量を調整しやすいメリットがあります。
【チューブ・シーテッドロウのやり方】
2.両足の裏にチューブを引っ掛け、両手で端を持つ
3.チューブを引っ張り、肘を後ろに引く
4.チューブが脇腹付近まで近づいたらもとに戻る
5.3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
チューブを引く際は背中を反らせず、背筋はまっすぐの状態を意識しましょう。
関連記事:シーテッドローのやり方は?どこに効くの?効果やポイントを解説!
広背筋の筋トレをする際のポイント
広背筋の筋トレをする際は、どのようなポイントを意識すべきなのでしょうか。ここでは、筋トレの効果を高めるポイントをご紹介します。
背中の筋肉を意識しながら行う
広背筋のトレーニングでは、背中の筋肉を意識して行いましょう。広背筋の筋トレでは、腕を使う種目が多いです。その際に、腕の力だけに頼っていると背中の筋肉に負荷をかけにくくなります。
腕ではなく背中や肩甲骨を意識して動かすと、広背筋に効かせやすくなります。筋肉への意識を高めることで、同じ動作でもトレーニング効果を大きく高められるでしょう。
適切な回数と負荷で行う
適切な回数と負荷を設定することも、筋トレの効果を高めるポイントです。トレーニングの目的によって、おすすめの回数や負荷量は異なります。筋トレを行ううえでの基準としては、「10回前後×1セット以上の筋トレを週に2〜3回」とされています。筋力アップをしたい場合は、その基準よりも負荷を大きくして回数を減らしてみましょう。筋持久力を高めたいのであれば、負荷を小さくして回数を増やすことをおすすめします。
また、筋トレ後の筋肉は傷ついた状態であり、回復に2〜3日かかるとされています。この回復は筋肉が大きくなるための重要な期間なので、休息も欠かせない点もおさえておきましょう。
ストレッチで筋肉の柔軟性を高めておく
筋トレ前後でストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておくことも大切です。筋肉の柔軟性を高めておけば、ケガのリスクが低下し、トレーニング効果も高まりやすくなります。広背筋のストレッチ方法は、以下のとおりです。
【広背筋のストレッチのやり方】
2.手をつきながら両膝を曲げて、顔を床に近づける
3.膝を曲げて、できるだけ上半身を後ろに引く
4.20秒ほどキープしたら、ゆっくりともとに戻る
実施中に脇の下が伸びるような感覚があれば、広背筋がストレッチされている証拠です。痛みの出ない範囲でストレッチを継続して行いましょう。
関連記事:【簡単にできる】広背筋ストレッチ&セルフチェック方法を解説!
たんぱく質を意識的に摂取する
筋トレの効果を高めるには、たんぱく質を意識的に摂取しましょう。たんぱく質は筋肉の主成分であり、筋トレで傷ついた筋繊維を修復するために欠かせない栄養素です。たんぱく質が不足している状態だと、筋トレしても思うような効果が得られない可能性があります。
たんぱく質を豊富に含んでいる食品は、以下のとおりです。
・魚介類
・卵
・大豆
・乳製品
これらの食品を積極的に摂取し、広背筋の筋トレの効果を高めましょう。
広背筋以外に意識しておきたい背中の筋肉
背中を効率的に鍛えるためには、広背筋以外の筋肉もセットで鍛えることが大切です。ここでは、広背筋以外で意識しておきたい筋肉をご紹介します。
僧帽筋
僧帽筋(そうぼうきん)とは、背中の上部についている広い筋肉です。僧帽筋は「上部・中部・下部」の3つの線維に分けられ、それぞれ役割が異なります。上部は肩甲骨を引き上げますが、中部は内側に寄せる働きがあります。下部は肩甲骨を引き下げるのがおもな役割です。
僧帽筋を鍛えることで、体幹上部のボリュームを増やせます。先ほどご紹介した、「スーパーマン」や「チンニング」で鍛えられます。
脊柱起立筋
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)とは、頭から骨盤までについている背中中央の長い筋肉のことです。脊柱起立筋は以下の3つの筋肉からできており、腰を左右・後方に反らせる働きがあります。
・最長筋(さいちょうきん)
・棘筋(きょくきん)
そのほかにも、広背筋と同じように体幹の安定性にも関わっている重要な筋肉です。脊柱起立筋は、先ほど紹介した「リバーススノーエンジェル」や「ワンハンドロウ」でも鍛えられます。
広背筋を鍛えてたくましい背中を作ろう
広背筋は腕の動き以外にも、体幹の保持や呼吸に関わっている重要な筋肉です。広背筋を鍛えることで逆三角形の身体を作れる、痩せやすい体質につながるなどのメリットがあります。筋トレ初心者の方は、まずは自重トレーニングからはじめるのがおすすめです。ぜひ今回の記事を参考にして、広背筋を効率的に鍛えていきましょう。

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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