踏み台昇降の効果とは?ダイエットに効果的なトレーニングをご紹介
公開日:2024.06.01

文:内藤 かいせい(理学療法士)
ダイエットのために踏み台昇降を検討しており、具体的な効果ややり方について気になっている方はいるのではないでしょうか。踏み台昇降は気軽にできる有酸素運動であり、筋力アップやダイエット効果などのさまざまなメリットが期待できます。
この記事では、踏み台昇降の効果やおすすめのメニューについてご紹介します。踏み台昇降のメリットを知ることで、効率的なトレーニングを実践できるようになるでしょう。
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踏み台昇降とは?

踏み台昇降とは、高さ10〜20cm程度の台に昇る・降りるを繰り返す運動のことです。その運動の特徴から、踏み台昇降は「有酸素運動」の1つに含まれています。ダイエット目的で行うことはもちろん、筋力向上としても活用できるでしょう。
また、踏み台昇降は一見シンプルですが、やり方を変えればさまざまな運動ができます。そのため、実際に行うと奥が深い運動といえます。初心者や高齢者にもおすすめの運動なので、興味がある方はぜひ試してみましょう。
踏み台昇降の効果やメリット
踏み台昇降のトレーニングには、さまざまな効果やメリットがあります。ここでは、具体的な効果・メリットについて詳しく解説します。
ダイエット効果が期待できる
踏み台昇降は有酸素運動なので、ダイエット効果が期待できます。低負荷で継続的に行う有酸素運動は、脂肪を燃料にしています。そのため、トレーニングによって体脂肪の減少が期待できるでしょう。
その他にも、有酸素運動には心肺機能の向上や生活習慣病の予防などの効果もあるとされています。ダイエットをしたい方にとっては、踏み台昇降はおすすめのトレーニング方法といえます。
下半身の筋肉が引き締まる
踏み台昇降は下半身を中心としたトレーニングなので、足の筋肉を引き締められます。下半身の余計な脂肪も燃焼されるため、スラッとした足を作れるでしょう。
また、下半身の筋肉がつくことで「基礎代謝」が高まり、ダイエット効果にもつながります。基礎代謝とは、人が生きるために最低限必要な消費エネルギーのことです。筋肉量が多いほど基礎代謝量も上がりやすくなり、踏み台昇降で足の筋肉をつければ痩せやすい体質を作れます。
むくみ予防になる
踏み台昇降で下半身の筋肉を動かすことで、血流を促してむくみ予防になります。とくにふくらはぎの筋肉は、ポンプ作用によって下半身の血流を循環させる重要な役割があります。踏み台昇降でふくらはぎの筋肉をうまく活動させることで、さらに全身の血流の循環が良くなるでしょう。
また、むくみが原因で足が太くなっている場合、その問題も解消できます。踏み台昇降でむくみが解消されれば、細くキレイな足を作ることも可能です。
狭いスペースでも行いやすい
踏み台昇降は広いスペースを使用しないため、狭い場所でも気軽に行えるメリットがあります。用意する道具も踏み台のみで、トレーニングの準備をするハードルが低いのもうれしいポイントです。踏み台昇降は自宅で気軽にはじめやすいトレーニングなので、初心者の方にもおすすめです。
また、運動内容もシンプルなものが多く、継続しやすいのも大きなメリットといえます。このように、踏み台昇降にはさまざまな効果やメリットがあることがわかるでしょう。
ダイエットに効果的な踏み台昇降のトレーニングメニュー

実際に踏み台昇降のトレーニングには、どのような内容があるのでしょうか。ここではトレーニングメニューについてご紹介します。
ステップ
ステップ運動は踏み台昇降の基本的なトレーニングです。
【ステップのやり方】
1. 背筋を伸ばした状態で踏み台の前に立つ
2. 踏み台を右足から左足の順番で昇る
3. 台の上に立ったら右足から左足の順番で降りる
4. 2〜3の手順を10回行う
5. 足の順番を変えて2〜4の手順を行う
運動中は、なるべくリズミカルに足を動かすように意識しましょう。昇降中も背筋を伸ばし、足にしっかりと力を入れながら行ってください。
ニーアップ・ステップ
ニーアップ・ステップは踏み台に昇った後に太ももを大きく上げるトレーニングです。
【ニーアップ・ステップのやり方】
1. 右足を踏み台に乗せる
2. 左足をできるだけ上げながら、右足はまっすぐにする
3. 左足を下ろして手順1の状態の戻る
4. 2〜3の手順を10回行う
5. 反対の足で1〜4の手順を行う
太ももを上げているときは踏み台の上で片足立ちになっている状態なので、ふらつきに注意しましょう。また、太ももを上げる際は姿勢もまっすぐになるように意識してください。
ランジ
ランジは、足を踏み込んで下半身全体の筋肉を鍛えるトレーニングです。踏み台の上に踏み込むので、バランス能力の向上にもつながります。
【ランジのやり方】
1. 背筋を伸ばした状態で踏み台の前に立つ
2. 踏み台に右足を乗せつつ、膝を曲げて体重を乗せる
3. ゆっくりと元に戻る
4. 2〜3の手順を10回行う
5. 反対の足で2〜4の手順を行う
踏み込んだ足に体重を乗せる際は、膝が左右にブレないようにしましょう。
ステップダッシュ
ステップダッシュは、通常のステップを素早く行うトレーニングです。
【ステップダッシュのやり方】
1. 背筋を伸ばした状態で踏み台の前に立つ
2. 踏み台を右足から左足の順番で素早く昇る
3. 台の上に立ったら右足から左足の順番で素早く降りる
4. 2〜3の手順を10回行う
5. 休憩後、足の順番を変えて2〜4の手順を素早く行う
できるだけリズミカルかつ素早く行うことを意識しましょう。他の方法よりも疲れやすいので、自分の体力にあわせて回数を調整することが大切です。
踏み台昇降のトレーニングをする際の注意点
踏み台昇降のトレーニングはやり方を間違えると、思うような効果が得られなかったり、ケガにつながったりする恐れがあります。ここでは、踏み台昇降トレーニングをする際の注意点について解説します。
踏み台を適切な高さに調節する
踏み台昇降をする際は、自分がムリなく行える程度の高さに調節しましょう。基本的に、踏み台が高いほど足にかかる負担が大きくなるため、トレーニングの効果が高まりやすくなります。しかし、踏み台が高すぎると身体がふらつきやすくなり、ケガにつながる恐れもあります。
反対に、踏み台が低すぎるとトレーニングの難易度が下がり、思うような効果が出ないこともあるでしょう。踏み台は10〜20cm程度が目安なので、まずはその高さで行い、必要に応じて微調整しましょう。
正しいフォームで行う
トレーニング中はなるべく正しいフォームで行いましょう。姿勢をまっすぐにした状態でトレーニングすることで、下半身に力が入るようになり、筋を鍛えやすくなります。しかし、姿勢が崩れた状態で行うと、トレーニングの効果が低下しやすくなります。
たとえば、背中を丸めながら行うと、足にうまく力が入りにくくなるだけでなく、腰を痛めるきっかけにもなるでしょう。なるべくまっすぐな姿勢で、トレーニングすることを意識してください。正しい姿勢かどうかを確認するために、鏡を見ながら行うのもおすすめです。
転倒に注意する
踏み台昇降時は、転倒に注意しましょう。トレーニング中に踏み台に引っかかったり、滑ったりして転倒する可能性もゼロではありません。
転倒のリスクを最小限にするには、以下のような工夫が大切です。
● 踏み台に乗っても歪んだりしないかチェックする
● 滑り止めがあるマットや靴下を使用する
● 正しいフォームで行う
ケガをせずに安全にトレーニングするために、転倒対策は十分にしておきましょう。
踏み台昇降で効率的にトレーニングしよう
踏み台昇降はシンプルなトレーニングですが、工夫次第でさまざまなバリエーションの運動が行えます。さらに広いスペースは必要なく、踏み台があればすぐにはじめられるので、初心者でも気軽に行えるメリットもあります。踏み台昇降を効果的に行うには、正しいフォームで自分にあった高さで行うことが大切です。また転倒によるケガを防ぐために、踏み台の状態をチェックして、滑らないようなマットや靴下を使用しましょう。今回の記事を参考にして、効率的に踏み台昇降のトレーニングを行ってみてください。

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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