アップライトロウで肩まわりを鍛えよう!正しいやり方とポイントをご紹介
公開日:2024.08.19 更新日:2024.08.30
文:内藤 かいせい(理学療法士)
アップライトロウは肩まわりの筋肉を鍛えられるので、肩幅を広くしたい方にとっておすすめのトレーニングです。しかし、正しい方法について良くわからない方もいるのではないでしょうか。アップライトロウはダンベルやバーベルを使用するトレーニングなので、間違った方法で行うとケガの原因にもなります。
この記事では、アップライトロウの正しい方法と、効果を高めるためのポイントについてご紹介します。正しいやり方を学ぶことで、効率的に上半身の筋肉を鍛えられるようになるでしょう。
目次
アップライトロウはどの筋肉を鍛えられる?
アップライトロウは、バーベルやダンベルなどの器具を持ちながら肩を上げるトレーニングです。おもに以下のような筋肉を中心に鍛えられます。
● 僧帽筋(背中の上部につく筋肉)
● 上腕二頭筋(腕の力こぶを作る筋肉)
これらの筋肉を鍛えることで、肩幅を広くしてたくましい逆三角形の体型を作れるのがメリットです。さらに、肩の筋力強化は、スポーツや日常生活でのパフォーマンス向上にも役立ちます。上半身全体のバランスが良くなれば、肩こりの予防・改善にも効果的でしょう。
アップライトロウの正しいやり方
ここではアップライトロウの正しいやり方について、バーベルとダンベルを持った状態に分けて解説します。
バーベルアップライトロウの手順
バーベルを使用したアップライトロウは、左右の手が連動しているのでフォームを維持しやすいメリットがあります。ここでは、バーベルを持った場合のアップライトロウの手順についてみていきましょう。
1. 背筋を伸ばして、バーベルを手のひらを下に向けた状態で握る
2. 肘を曲げながらバーベルを持ち上げる
3. 肘が肩の高さになるまで上げたらゆっくりバーベルを下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
バーベルを持ち上げるときは斜めに傾かないように、左右の腕で均等に力を入れるようにしましょう。バーベルを上げたり下ろしたりしたときに、その反動で身体が動揺しないように注意してください。
ダンベルアップライトロウの手順
ダンベルを使用したアップライトロウは、バーベルと比べると自由度が高く、特定の筋肉に負荷をかけやすいメリットがあります。ここでは、ダンベルを持った場合のアップライトロウの手順についてみていきましょう。
1. 背筋を伸ばして、ダンベルを両手で握る
2. 肘を曲げながらダンベルを左右対称に持ち上げる
3. 肘が肩の高さになるまで上げたらゆっくりダンベルを下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
アップライトロウのおすすめの重量と回数
アップライトロウを効果的に行うためには、適切な重量と回数の設定が重要です。筋肉量をつけることを目的とした場合、10〜12回反復するのが限界となる重量を選び、それを1〜3セットを行うのがおすすめです。この範囲で設定することで、筋肉に適度な負荷をかけつつ、安全にトレーニングを行えます。
また初心者の場合は、まずは正しいフォームを身につけるために、軽めの重量でトレーニングしましょう。適切なフォームではない状態でトレーニングを続けると、ケガのリスクが高まります。軽い負荷量で慣れてきたら、先ほど紹介した重量と回数に近づけていきましょう。
アップライトロウの効果を高める4つのポイント
アップライトロウの効果を高めるには、以下のポイントをおさえておくことが大切です。
2. 肘で上げることを意識する
3. 姿勢をキープしながら行う
4. 腕を下ろす際に肘を伸ばしきらない
ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
1.反動をつけない
1つ目のポイントが、反動をつけずに行うことです。反動をつけて行うと筋肉にかかる負荷が少なくなり、トレーニングの効果が低下します。とくに、疲労が溜まっているときは反動を使いがちです。反動をつけずに行うためには、適切な重量と回数を設定し、正しいフォームを維持することが大切です。筋肉にしっかりと負荷をかけるためにも、反動をつけずにメリハリのある動作を心がけましょう。
2.肘で上げることを意識する
2つ目のポイントが、肘で上げるのを意識することです。腕の力だけで持ち上げようとすると、肩甲骨をうまく使えなくなるため、上がりにくくなります。それだけでなく、肩や腕のケガにつながる恐れがあります。最初から肘を上げることを意識するのは難しいので、軽い重量から少しずつ慣れていきましょう。
鏡を見ながら自分のフォームを確認するのもおすすめです。肘を上げるコツを身につければ、肩の筋肉が効率良く鍛えられ、効果的なトレーニングとなります。
3.姿勢をキープしながら行う
3つ目のポイントは、姿勢をキープしながら行うことです。背筋を伸ばした状態でトレーニングすることで、肩や腕の力が入りやすくなります。反対に、背中を曲げた状態で行おうとすると、力が入りにくくなるだけでなく、腰に負担をかけてしまいます。まっすぐな姿勢を常に意識して行うことを心がけましょう。
4.腕を下ろす際に肘を伸ばしきらない
4つ目のポイントが、腕を下ろす際に肘を伸ばしきらないことです。下ろすときに肘を完全に伸ばすと、三角筋や僧帽筋などの力が抜けてトレーニング効果が半減してしまいます。さらに、肘を伸ばしきると関節に過度な負荷がかかり、ケガのリスクが高まります。これらの問題を防ぐために、腕を下ろす際は肘を軽く曲げた状態を保つようにしましょう。
アップライトロウ以外のおすすめのトレーニング
ここでは、アップライトロウ以外で肩の筋肉に効果的なトレーニングをご紹介します。肩まわりをさらに鍛えたい方は、紹介するトレーニングも組み合わせてみましょう。
サイドレイズ
サイドレイズは、ダンベルを持った状態で腕を横方向に広げるトレーニングです。三角筋の横方向についている中部を効率的に鍛えられます。
1. ダンベルを握って身体の横につける
2. 肘を少し曲げた状態で真横に広げる
3. 肩の高さまで上げたらゆっくりと下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
肩をすぼめず、背筋を伸ばした状態で行いましょう。
フロントレイズ
フロントレイズは、ダンベルを持った状態で腕を前に上げるトレーニングです。アップライトロウと同じように、三角筋の前部を鍛えられます。
1. ダンベルを握る
2. 肘を少し曲げながら、手のひらを下に向けた状態で腕を上げる
3. 肩の高さまで上げたらゆっくりと下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
アップライトロウで肩幅を広くしよう
アップライトロウは三角筋や上腕二頭筋などの筋肉を鍛えられるため、逆三角形の身体作りに最適なトレーニングです。アップライトロウの効果を高めるためには、反動をつけない、肘を上げるのを意識することが大切です。最初は正しいフォームを身につけるために、少ない回数や重量で行っていきましょう。ぜひ今回の記事を参考にして、アップライトロウを実践してみてください。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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