正しい方法でデッドリフトを実践しよう!適切なフォームと重量設定を解説
公開日:2024.08.26 更新日:2025.08.27

文:内藤 かいせい(理学療法士)
デッドリフトは、器具を使用した筋トレのなかでも代表的な種目で、スクワットとベンチプレスとあわせて「筋トレBIG3」のひとつとされています。
しかし、正しい方法についてよくわからない方も多いのではないでしょうか。デッドリフトはバーベルを使用したトレーニングなので、間違った方法で行うと腰痛やケガにつながる恐れがあります。
この記事では、デッドリフトの正しいフォームとやり方、おすすめの重量設定をご紹介します。適切な方法で行うためのコツをおさえることで、より効果的に実践できるでしょう。
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目次
デッドリフトで鍛えられる筋肉と効果は?
デッドリフトでは、おもに以下のような筋肉を鍛えられます。
・僧帽筋(そうぼうきん)
・ハムストリングス
・大殿筋(だいでんきん)
広背筋は背中に大きくついている、逆三角形の体型を作るうえで重要な筋肉です。僧帽筋は首から肩にかけて広がる大きな筋肉で、これらが発達すると肩まわりのボリュームが出やすくなります。
ハムストリングスは太ももの裏側についており、股関節と膝の両方に動きに関わる筋肉です。大殿筋はお尻の筋肉で、股関節を伸ばす働きがあります。
そのほかにも、腹筋や腕の筋肉にも負荷をかけられます。このように、デッドリフトでは全身の主要な筋肉を鍛えられるのが大きな特徴です。
デッドリフトを行うメリット
デッドリフトの継続には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、具体的なメリットをご紹介します。
たくましい背中と下半身を作れる
デッドリフトは背中と下半身の筋肉を同時に鍛えられるため、たくましい身体作りに適しています。
一般的な筋トレは上半身と下半身を別々に鍛えることが多いですが、デッドリフトでは一度にどちらも鍛えられます。
広背筋や僧帽筋を鍛えれば背中に厚みが出て、見た目のたくましさが増すでしょう。
また大殿筋を鍛えることでヒップアップ効果が期待でき、ハムストリングスの発達によって太もものラインが美しく整います。
姿勢改善につながる
デッドリフトで背中や腹部の筋肉を鍛えることで、姿勢改善にもつながります。背筋や腹筋は、体幹の安定性を高める役割があるとされています。
それらの筋肉を鍛えれば、体幹の安定感が高まり、まっすぐとした姿勢に近づけるのです。
姿勢の改善によって見た目の印象がよくなるだけでなく、腰痛や肩こりなどの不調軽減にもなるでしょう。
デッドリフトとスクワットの違い

デッドリフトとスクワットは、どちらも下半身の筋肉を鍛えられるトレーニングですが、それぞれ大きな違いがあります。
デッドリフトは先ほど解説したように、上半身と下半身の筋肉を鍛えられます。
一方で、スクワットは下半身を中心としたトレーニングで、大殿筋や太もも前面の筋肉である大腿四頭筋を鍛えられるのが特徴です。
このように、太ももを効率的に鍛えたい方はスクワットが、上半身と下半身をバランスよく鍛えたい方はデッドリフトが適しています。
それぞれのトレーニングの特徴を理解し、自分の目標にあわせて選ぶことが重要です。
スクワットの特徴についてもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:スクワットの正しいやり方は?姿勢や動作を徹底解説!
基本的なデッドリフトのやり方とフォーム

ここでは、バーベルを使用したデッドリフトの基本的なやり方をご紹介します。
1.両足を肩幅程度に広げる
2.肩幅程度に腕を広げつつ、手のひらを下にしてバーベルを握る
3.バーベルを身体に沿わせながら持ち上げて姿勢をまっすぐにする
4.バーベルをすねの位置までゆっくりと下ろす
5.3〜4の手順を繰り返す
デッドリフトのおすすめの重量設定は?
デッドリフトで筋肉を太くしたい場合、10〜12回が限界になるような重量に設定するのがおすすめです。
その回数を1セット以上、週に2〜3回行うことで、効率的に筋肉を鍛えられます。
初心者の場合は軽い重量からはじめて、徐々に重くすることが望ましいです。
最初から重い重量を扱うと、フォームが崩れやすくなり、ケガのリスクが高まります。フォームに慣れた段階で、適切な重量と回数を繰り返してみましょう。
デッドリフトを行う際の注意点

デッドリフトは重量物を扱うトレーニングなので、やり方に注意しないとケガにつながる恐れがあります。ここでは、デッドリフトを行う際の注意点について解説します。
腰は丸めない・反らせない
デッドリフトを行う際の重要な注意点の一つが、腰の位置と姿勢です。
腰を丸めながらバーベルを上げ下げすると、腰の筋肉に過剰な負担がかかって腰痛やぎっくり腰などのリスクが増加します。
トレーニング中は、胸を張り、腰をやや反らせた状態を保つことが重要です。
このときに、腰を反らしすぎないようにする点にも注意しましょう。過度に反らせるのも、腰にストレスがかかる原因となります。
適切な姿勢を保ち、腰の負担を最小限におさえて、安全にトレーニングを続けましょう。
バーベルと身体の距離を遠ざけない
バーベルと身体の距離は遠ざけず、できるだけ密着させた状態で持ち上げましょう。
身体との距離が離れると重心が前方に移動して、腰にかかる負担が大きくなります。バーベルを身体に沿わせて持ち上げることで、腰部への負担を軽減し、安全にトレーニングができます。
少しでも腰にかかる負担を減らして、全身の筋力をバランスよく鍛えましょう。
複数の筋トレを組み合わせる際は前半に行う
複数の筋トレを行う予定の方は、前半にデッドリフトを実施することをおすすめします。
デッドリフトは全身の筋肉を使用する高負荷のトレーニングであり、なるべく体力や集中力がある状態で行うのが理想的です。
トレーニング後半に行うと筋肉が疲労した状態になるので、フォームが崩れやすくなり、ケガのリスクも高まります。
トレーニングの効果を最大限に引き出すためにも、複数の筋トレメニューを組み合わせる際は、デッドリフトを前半に行いましょう。
握力が心配な方は道具を使用する
デッドリフトで握力に不安がある方は、専用の補助道具を活用するのがおすすめです。
握力が弱いとデッドリフトの途中で手が滑ったり、うまく握れずに筋トレの効果が低下したりすることがあります。
握力を補助する道具としては、手とバーベルを固定するパワーグリップやストラップなどが代表的です。
これらを使用すれば、握力に頼らずにバーベルをしっかりと保持できるようになり、デッドリフトに集中できるでしょう。
デッドリフトの種類
ここではデッドリフトの種類について解説します。それぞれ特徴が異なるので、自分にあったものを試してみましょう。
ハーフデッドリフト

ハーフデッドリフトは、通常のデッドリフトよりもバーベルの上下の動きを短くしたトレーニングです。下半身の負担が少なくなる代わりに、上半身の筋肉を集中的に鍛えられます。
1.両足を肩幅程度に広げる
2.肩幅程度に腕を広げつつ、手のひらを下にしてバーベルを握る
3.バーベルを身体に沿わせながら持ち上げて姿勢をまっすぐにする
4.バーベルを膝の上までゆっくりと下ろす
5.3〜4の手順を繰り返す
関連記事:ハーフデッドリフトは意味ない?鍛えられる部位や正しいやり方を解説!
ダンベルデッドリフト

バーベルではなくダンベルを使用したデッドリフトです。バーベルよりもバランスがとりにくい面がありますが、初心者でも行いやすいメリットがあります。
1.ダンベルを持ち、手のひらを後ろ側に向けて身体の前にかまえる
2.膝や股関節を曲げて、ダンベルをすねの位置までゆっくりと下ろす
3.ゆっくりとダンベルを上げて姿勢を伸ばす
4.2〜3の手順を繰り返す
関連記事:ダンベルデッドリフトの正しいやり方は?効果や鍛えられる部位について解説!
ダンベルハーフデッドリフト
ダンベルハーフデッドリフトは、通常よりもダンベルの上下の動きを短くしたトレーニングです。
こちらもハーフデッドリフトと同様に、上半身を効率的に鍛えられます。
1.ダンベルを持ち、手のひらを後ろ側に向けて身体の前にかまえる
2.姿勢をまっすぐにしながら上半身を前傾させる
3.ダンベルを膝の位置までゆっくりと下ろす
4.ゆっくりとダンベルを上げて姿勢を伸ばす
5.3〜4の手順を繰り返す
上半身を前傾させる際は、なるべく膝を曲げないようにして行いましょう。
ルーマニアンデッドリフト

ルーマニアンデッドリフトとは、通常のデッドリフトとは異なり、バーベルを持ち上げた状態からはじまります。
ハムストリングスや大殿筋など、下半身の筋肉を集中的に鍛えられる特徴があります。
1.両足を肩幅より狭く広げる
2.肩幅程度に腕を広げつつ、手のひらを下にしながらバーベルを持ち上げる
3.バーベルを身体に沿わせながらすねの位置までゆっくり下ろす
4.バーベルを持ち上げて姿勢を伸ばす
5.3〜4の手順を繰り返す
バーベルを下ろす際は、なるべく膝を伸ばし気味にして行いましょう。
関連記事:ルーマニアンデッドリフトの正しいやり方は?効果や鍛えられる部位について解説!
スモウデッドリフト
スモウデッドリフトとは、足を大きく開いて行うデッドリフトです。
この筋トレでは、太ももの内側にある「内転筋(ないてんきん)」を効率的に鍛えられます。内転筋は足を閉じる働きがあり、骨盤を安定化させる役割があります。
1.両足を肩幅よりも1.5〜2倍程度大きく広げる
2.つま先をやや外側に向ける
3.両手を肩幅程度に広げつつ、手のひらを下にしてバーベルを握る
4.姿勢をまっすぐにしながらバーベルを持ち上げる
5.膝を曲げて姿勢を垂直にしたままバーベルをすねの位置までゆっくりと下ろす
6.4〜5の手順を繰り返す
デッドリフトで全身の筋肉を鍛えよう!
デッドリフトは上半身から下半身まで、幅広い筋肉を鍛えられるトレーニングです。
そのため、全身を効率的に鍛えたい方にとっておすすめといえます。背中をまっすぐにした状態をキープして、バーベルとの距離をできるだけ近づけるようにすることで、安全かつ効果的に行えます。
ぜひ今回紹介したポイントをおさえながら、デッドリフトにチャレンジしてみましょう。

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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