リストカールは意味ない?前腕を太くする正しい方法や効率的に行うポイントを解説
公開日:2024.08.28 更新日:2024.08.30
文:内藤 かいせい(理学療法士)
リストカールとは、おもに前腕の筋肉を鍛えられるトレーニングです。前腕を太くしたい方にとっておすすめの種目ですが、効率的に行うにはいくつかのポイントをおさえておくことが重要です。
この記事では、リストカールの正しいやり方や、効果を高めるコツについてご紹介します。適切な手順を学び、前腕を太くするためのトレーニングを実践してみましょう。
目次
リストカールで鍛えられる筋肉は?
リストカールで鍛えられる筋肉は、おもに前腕屈筋群です。前腕屈筋にはさまざまな筋肉があり、手首を手のひら方向に曲げたり、物を握ったりする動作に関わっています。そのため日常生活でも、この前腕屈筋群は重要な役割を果たしています。リストカールによってこれらの筋肉が鍛えられ、太い前腕を作ることが可能です。
このように、リストカールで鍛えられる前腕屈筋群は見た目だけでなく、普段の生活にも役に立つ筋肉といえるでしょう。
リストカールは意味ない?おすすめの人の特徴
リストカールは、前腕屈筋群を強化するトレーニングですが、上腕や肩などの大きな筋肉を鍛えられるわけではありません。そのため、上腕や肩を太くしたい方にとってはあまり意味がなく、その場合は別のトレーニングが推奨されます。
一方で、「握力を強化したい」「前腕を太くしたい」と考えている方はリストカールがおすすめです。具体的には、以下のような方が適しています。
● 日常生活で手首や指を多く使う方
ダンベルリストカールの正しいやり方
ここでは、ダンベルを使用したリストカールのやり方について解説します。
1. ベンチや台に片方の前腕を乗せて手のひらを上に向ける
2. ダンベルを持つ
3. 前腕を固定して、手首を上に曲げてダンベルをゆっくりと上げる
4. 手首を下に曲げてダンベルをゆっくりと下げる
5. 反対の腕で3〜4の手順を行う
リストカールのおすすめの重量や頻度
前腕を太くしたい場合は、10〜12回ほどの回数が限界となる重量のダンベルを使用して行いましょう。体重や性別によって適切な重量は異なり、3〜10kgあたりが大まかな目安です。10〜12回を1セット以上、週に2〜3回のペースで行うのがおすすめです。
一方で、前腕には比較的小さい筋肉が多いので、過度な負担をかけると手首を痛める可能性があります。リストカールをはじめたばかりの方は、重量を軽めにして行うと良いでしょう。適切な重量と頻度を守ることで、安全かつ効果的に前腕を鍛えられます。
リストカールの効果を高める3つのポイント
リストカールの効果を高めるには、以下の3つのポイントをおさえておきましょう
2. 反動を使わない
3. リバースリストカールも組み合わせる
ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
1.手首の力だけで動かす
1つ目が、手首の力だけで動かすことです。リストカールの際に上腕や前腕を動かしてしまうと、前腕屈筋群への負荷が分散してトレーニング効果が減少します。トレーニング中は上腕と前腕をしっかりと固定し、動かさないようにセッティングしましょう。
手首以外の部分が動きやすいのであれば、片方の腕でおさえるのもおすすめです。手首の動きに集中することで、効率的に前腕屈筋群に負荷をかけられます。
2.反動を使わない
2つ目が、反動を使わないことです。反動を使って手首を曲げると前腕屈筋群の力が十分に使えなくなるので、思うような効果を得られなくなります。ダンベルを持ち上げる際は、できるだけゆっくり手首を動かして、持続的に筋肉に負荷をかけましょう。また、ダンベルを下げるときも重力に任せるのではなく、ゆっくりと手首を下方向に動かしてください。
3.リバースリストカールも組み合わせる
3つ目が、リバースリストカールも組み合わせることです。リバースリストカールとは、手首の向きを反対側にして行うリストカールのことです。このトレーニングでは、手の甲側に手首を動かす「前腕伸筋群」を鍛えられます。それぞれを組み合わせることで、前腕の筋肉を満遍なく鍛えられるので、より効率的に太い腕を作れます。
1. ベンチや台に片方の前腕を乗せて手のひらを下に向ける
2. ダンベルを持つ
3. 前腕を固定して、手首を上に曲げてダンベルをゆっくりと上げる
4. 手首を下に曲げてダンベルをゆっくりと下げる
5. 反対の腕で3〜4の手順を行う
ダンベルリストカール以外のトレーニング
ここでは、ダンベルリストカール以外のトレーニングについて解説します。前腕を鍛える内容のバリエーションを増やすことで、飽きずに筋トレを継続できるでしょう。
バーベルリストカール
バーベルリストカールは、名前のとおりバーベルを使用して行うリストカールです。両手でバーベルを持って行うので、安定したフォームで行えるメリットがあります。
1. ベンチや台に両方の前腕を乗せて手のひらを上に向ける
2. 両手でバーベルを持つ
3. 前腕を固定して、手首を上に曲げてバーベルをゆっくりと上げる
4. 手首を下に曲げてバーベルをゆっくりと下げる
5. 3〜4の手順を繰り返す
リストプロネーション・スピネーション
リストプロネーション・スピネーションとは、ダンベルを持った状態で手首を回すトレーニングです。前腕屈筋群だけでなく上腕の筋肉も鍛えられるメリットがあります。
1. ベンチや台に肘を乗せて前腕を固定する
2. ダンベルの端を握り、上方向に向くようにする
3. ダンベルが外側を向くように手首を回す
4. ダンベルが内側を向くように手首を回す
5. 反対の腕で3〜5の手順を行う
指立て伏せ
指立て伏せは、名前のとおり指の力でプッシュアップするトレーニングです。指立て伏せでは、指を曲げる働きのある前腕屈筋群を鍛えられます。
1. 四つ這いになって両手と両膝を床につける
2. 手を広げて指だけを床につける
3. 指で身体を支えながら、ゆっくりと肘を曲げる
4. 胸が床につく寸前まで曲げたらゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
指立て伏せは指に強い負荷がかかるトレーニングなので、ケガに注意しながら行いましょう。
リストカールでたくましい前腕を作ろう!
リストカールは前腕屈筋群を鍛えられるトレーニングで、握力が強くなり、前腕を太くできるメリットがあります。リストカールの効果を高めるには、前腕をしっかり固定して、反動をつけずに行うことが重要です。また、リバースリストカールも組み合わせるのもおすすめです。たくましい前腕を作るために、ぜひ今回の記事を参考にしながら実践してみてください。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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