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シシースクワットを正しく行うには?効果を高めるポイントや注意点を解説

公開日:2024.09.16

シシースクワットを正しく行うには?効果を高めるポイントや注意点を解説

文:内藤 かいせい(理学療法士)

シシースクワットをやってみたいものの、どうやって行えばいいかよくわからない方もいるのではないでしょうか。シシースクワットは大腿四頭筋に大きい負荷をかけられますが、正しく行うにはいくつかのポイントをおさえておく必要があります。

この記事では、シシースクワットのやり方や効果を高めるポイントについてご紹介します。正しい方法を学ぶことで、安全かつ効果的に実践できるようになるでしょう。

シシースクワットで鍛えられる筋肉は?

膝を深く曲げるトレーニングのシシースクワットは、おもに大腿四頭筋を鍛えられます。大腿四頭筋とは太もも前面にある、以下の4つの筋肉を総称したものです。

● 大腿直筋
● 外側広筋
● 内側広筋
● 中間広筋

大腿四頭筋は股関節を曲げたり、膝を伸ばしたりする作用があります。そのため、歩行やジャンプ、ダッシュなどの動作に深く関わっている筋肉です。大腿四頭筋以外にも、体幹を安定させながら行う関係上、腹筋群も同時に鍛えられます。

このように、シシースクワットは太ももを鍛えつつ、体幹もアプローチしたい方におすすめのトレーニングです。

シシースクワットで得られるメリット

シシースクワットを正しく行うには?効果を高めるポイントや注意点を解説

シシースクワットで得られるメリットは、以下のとおりです。

● 太もものボリュームアップ
● 運動パフォーマンスの向上
● 姿勢・バランス改善

シシースクワットは大腿四頭筋を効率的に鍛えられるので、たくましい太ももを作るのに向いています。下半身の筋力が向上すれば、日常生活やスポーツ場面でのパフォーマンスが高まるでしょう。また腹筋も鍛えられるため、体幹が安定しやすくなり、姿勢改善やバランス能力の向上が期待できます。

このように、シシースクワットには多くのメリットがあります。ぜひ継続的に実施して、健康的でたくましい身体作りをはじめてみましょう。

シシースクワットと通常のスクワットの違い

シシースクワットを正しく行うには?効果を高めるポイントや注意点を解説

シシースクワットと通常のスクワットは、どちらも下半身を鍛えるトレーニングですが、効果や特徴には違いがあります。まずシシースクワットは、先ほど解説したように、大腿四頭筋や腹筋に強い負荷をかけられるのが特徴です。

一方で、通常のスクワットは大腿四頭筋だけでなく、大殿筋やハムストリングスなど、下半身全体をバランスよく鍛えられます。そしてシシースクワットと比べると、初心者でも行いやすいメリットがあります。

強い負荷で行いたい方はシシースクワットに挑戦し、基礎的な下半身の筋力をつけたい方は通常のスクワットからはじめるのがよいでしょう。このように、それぞれのトレーニングは役割が異なるので、自分にあったものを選択することが大切です。

シシースクワットのやり方

シシースクワットを正しく行うには?効果を高めるポイントや注意点を解説

ここでは、シシースクワットのやり方について詳しくみていきましょう。

【シシースクワットのやり方】
1. 手すりや壁などの支えとなるものに片手でつかまる
2. 足を肩幅程度に開き、つま先を少し外側に向ける
3. かかとを浮かせて膝を前に出す
4. 上半身を斜めの状態になりながら膝を曲げ続ける
5. 膝が床に近づいたら元に戻る
6. 3〜5の手順を10〜15回×1〜3セット行う

通常のスクワットよりも難易度が高いので、一つひとつの手順をよく確認しながら行ってみましょう。

シシースクワットの効果を高める4つのポイント

シシースクワットの効果を高めるためには、以下の4つのポイントを意識してみましょう。

1. 股関節を動かさない
2. できるだけ膝を大きく曲げる
3. 腹筋を意識する
4. 必要に応じて補助具を活用する

ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1.股関節を動かさない

1つ目のポイントは、股関節を動かさないことです。シシースクワットは、膝関節を中心に動かすことで大腿四頭筋に集中的に負荷をかけられます。股関節が動いていると大腿四頭筋以外の筋肉、とくにハムストリングスや大殿筋に負荷が分散してしまいます。大腿四頭筋や腹筋に強い刺激を入れるためには、なるべく股関節を動かさないことを意識してみましょう。

2.できるだけ膝を大きく曲げる

2つ目のポイントは、できるだけ膝を大きく曲げることです。膝を深く曲げるほど、大腿四頭筋に負荷がかかりやすくなります。大腿四頭筋の筋力アップを目指す場合は、膝を深く曲げて筋肉を追い込みましょう。

ただし、無理に深く曲げようとすると関節や筋肉を痛めて、ケガのリスクにつながる恐れがあります。最初は自分の状態にあわせて、安全に行える範囲で膝を曲げるようにしましょう。少しずつ慣れたら徐々に可動域を広げて、トレーニング効果を高めることが大切です。

3.腹筋を意識する

3つ目のポイントは、腹筋を意識しながら行うことです。シシースクワットは身体を傾けて行うトレーニングなので、腹筋に力を入れておかないと姿勢崩れにつながります。腹筋を意識し、力を入れておくことで上半身がまっすぐとなり、バランスを保ちやすくなります。

また、腹筋に力を入れる際は呼吸を止めないように注意してください。膝を曲げる際は息を吐き、元に戻るときに息を吐くように心がけてみましょう。

4.必要に応じて補助具を活用する

4つ目のポイントは、必要に応じて補助具を活用することです。シシースクワットは、通常のスクワットと比べて難易度が高いトレーニングです。そのため、初心者や筋力に自信がない方にとっては、正しいフォームで行うことが難しいケースがあります。

シシースクワット用の補助具を使用することでバランスを取りやすくなり、より安定した状態でトレーニングを行えます。また、補助具を用意できない場合は、両手で支えながら行うのも1つの手段です。

シシースクワットを行う際の注意点

シシースクワットを実施する際は、膝への負担に十分に気をつけましょう。先ほど解説したように、このトレーニングは通常のスクワットと比べて、膝関節にかかる負荷が大きい傾向にあります。そのため、正しいフォームで行わないと、膝を痛める恐れがあります。膝に違和感や痛みを感じた場合は、すぐにトレーニングを中止し、無理をしないことが重要です。

とくに膝が不安定な方や、過去に膝を痛めた経験がある方は、医師や専門家に相談してから行うことをおすすめします。膝への負担を少しでも軽減したい場合は、膝サポーターの使用も検討してみましょう。これらの注意点を守り、無理なくシシースクワットを行うことで、ケガのリスクを最小限におさえつつ効果的に下半身を鍛えられます。

シシースクワット以外の大腿四頭筋のトレーニング

シシースクワット以外にも、大腿四頭筋に強い刺激を与えられるトレーニングは複数あります。ここでは、シシースクワット以外でおすすめのトレーニングについてご紹介します。

ジャンピングスクワット

ジャンピングスクワットは、通常のスクワットよりも下半身の筋力を鍛えられるメリットがあります。

【ジャンピングスクワットのやり方】
1. 足を肩幅程度に広げて立つ
2. 膝を曲げて、手を振りながら地面を蹴ってジャンプする
3. 着地する
4. 2〜3の手順を10〜15回×1〜3セット行う

膝は深く曲げすぎず、90度程度にとどめておきましょう。

ジャンピングランジ

ジャンピングランジはジャンプしながら足を前後に交代するトレーニングです。

【ジャンピングランジのやり方】
1. 足を肩幅程度に広げて立つ
2. 片足を前に踏み出す
3. 踏み出した膝を曲げて、手を振りながら地面を蹴ってジャンプする
4. ジャンプ中に足を入れ替える
5. 着地する
6. 3〜5の手順を10〜15回×1〜3セット行う

ジャンピングスクワットよりもバランス能力が求められるので、姿勢が崩れないように注意して行いましょう。

シシースクワットでたくましい下半身を作ろう!

シシースクワットは大腿四頭筋だけでなく、腹筋も鍛えられるトレーニングです。そのため、下半身から体幹の筋力をつけたい方におすすめです。その一方で、シシースクワットは難易度が高めなので、ケガなく安全に行うには、手順をよくおさえたうえで行うことが求められます。ぜひ今回の記事を参考にして、正しい方法でシシースクワットを実践していきましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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