肩を大きくする筋トレメニュー6選|鍛え方のコツについても解説
公開日:2024.09.18
文:内藤 かいせい(理学療法士)
肩を大きくするためには、どのような筋トレをすればいいのか知りたい方はいませんか?
肩のボリュームを増やすには、「三角筋」や「僧帽筋」などの大きい筋肉にアプローチすることが大切です。
この記事では、肩を大きくするための筋トレメニューや鍛える際のコツについてご紹介します。
おすすめのトレーニングを実践することで、たくましい上半身を作れるようになるでしょう。
肩を大きくするための重要な筋肉は?
肩を大きくするためには、どのような筋肉を鍛えるべきなのでしょうか。
ここでは、肩を大きくするための重要な筋肉について解説します。
三角筋
三角筋とは、肩全体を覆うようについている筋肉です。
三角筋は「前部・中部・後部」の3つの線維に分かれており、それぞれ以下のような役割があります。
● 中部:腕を横に上げる
● 後部:腕を後ろに引く
このように、腕を各方向に動かす作用があります。
三角筋を鍛えるには、各線維の動きに対して抵抗をかけることが重要です。
三角筋を大きくすることで肩幅が広がり、胸や腕の筋肉がより引き立つようになるでしょう。
日常生活でも頻繁に使用するため、見栄えだけでなく、健康的な身体作りを目指したい方にとっても鍛えるべき筋肉といえます。
僧帽筋
僧帽筋は、首から背中や肩甲骨にかけて広がる大きな筋肉です。
僧帽筋も「上部・中部・下部」の3つの線維に分かれており、それぞれ異なる役割を持っています。
● 中部:肩甲骨を内側に寄せる
● 下部:肩甲骨を下げる
これらの部位をバランスよく鍛えることで、肩のボリュームアップが期待できます。
また肩甲骨の動きにも関わっているので、姿勢改善や肩こりの予防にもつながります。
肩を大きくする筋肉には三角筋と僧帽筋以外にも多岐に渡りますが、まずはこの2つを集中的に鍛えることが大切です。
肩を大きくするおすすめの筋トレメニュー
ここでは、肩を大きくするためのおすすめメニューについてみていきましょう。
自重トレーニングと、器具を使用したトレーニングの2つに分けて紹介していきます。
自重トレーニング
ここでは、自宅でも気軽に行える自重トレーニングを解説します。
パイクプレス
パイクプレスとは、身体を「くの字」にした状態で腕立て伏せをするトレーニングです。
三角筋の前部・中部を鍛えることが可能です。
1. 四つ這いになり、腕立て伏せの姿勢をとる
2. 股関節を曲げて腰を大きく上に突き出す
3. 股関節を曲げた状態を保ったまま、ゆっくり肘を曲げる
4. 顔が床に触れる寸前で肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
サイドプッシュアップ
サイドプッシュアップとは、横向きの状態で腕立て伏せをするトレーニングです。
このトレーニングは三角筋だけでなく、上腕三頭筋も同時に鍛えられます。
1. 横向きになって上側の手を床につく
2. 床についた手に力を入れて上体を起こす
3. 肘を曲げてゆっくりと元に戻る
4. 2〜3の手順を左右の手で10〜15回×2〜3セット行う
上体を床につけないように行うと、より三角筋と上腕三頭筋への負荷量が高まります。
プッシュザグランド
プッシュザグランドとは、腕の力で上体を起こすトレーニングです。
三角筋後部や僧帽筋中部以外にも、腹筋も鍛えられるのが特徴です。
1. あお向けになって両手を真横に広げる
2. 手のひらを床に向ける
3. 肘を支点にしながら上体を起こす
4. ゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
上体を起こす際は、肩甲骨を内側に寄せることを意識して行いましょう。
器具を使用したトレーニング
ここでは器具を使用したトレーニングを解説します。
使用例はダンベルですが、ない場合は水の入ったペットボトルでも代用可能です。
ショルダープレス
ショルダープレスとは、ダンベルを真上に持ち上げるトレーニングです。
三角筋の前部や中部を効率的に鍛えられるのがメリットです。
1. 両手でダンベルを持つ
2. 肘を曲げてダンベルを顔くらいの位置にセットする
3. 手のひらを前に向けた状態で真上に腕を伸ばす
4. 肘を曲げてゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を8〜12回×1〜3セット行う
腕を伸ばす際は肘を完全に伸ばしきらずに、少し曲げた状態に留めておきましょう。
サイドレイズ
サイドレイズとは、腕を真横に広げるトレーニングです。
このトレーニングでは、三角筋中部や僧帽筋上部を鍛えられます。
1. 両手でダンベルを持つ
2. 肘を軽く曲げた状態で、両手を真横に広げる
3. 肩の高さまで上げたらゆっくりと元に戻る
4. 2〜3の手順を8〜12回×1〜3セット行う
アップライトロウ
アップライトロウとは、ダンベルを身体の前で持ち上げるトレーニングです。
三角筋と僧帽筋の両方の筋肉に負荷をかけられます。
1. 両手でダンベルを持つ
2. 手のひらを後ろ向きにして肘を伸ばす
3. 肘を曲げてダンベルを胸のあたりまで上げる
4. ゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を8〜12回×1〜3セット行う
トレーニング中は上体が丸まりやすいので、胸を張って行うことを意識して行いましょう。
肩を大きくするための鍛え方のコツ
肩を大きくするためには、いくつかのコツを意識することが大切です。
ここでは、そのコツについて解説します。
適切な負荷で行う
肩の筋トレを効果的に行うには、適切な負荷量を設定することが重要です。
これはとくに、器具を使用するトレーニングで注意する必要があります。
負荷が軽すぎると筋肉に十分な刺激が入らず、重すぎるとケガのリスクが高まってしまいます。
肩を大きくすることを目的とした場合、1セット8〜12回が限界となるような重量の設定がおすすめです。
この回数となるような重量を目標として、トレーニングを進めていきましょう。
ただし、初心者の方は軽い重量でもかまわないので、まずは正しいフォームを身につけることが先決です。
フォームに慣れてきたら、徐々に重量を増やして目標の設定に近づけていきましょう。
正しいフォームを意識する
各トレーニングでは、正しいフォームを意識して行いましょう。
フォームが崩れた状態で行うと、狙った筋肉に負荷がかかりにくくなります。
その他にも、肩こりや腰痛などの不調を引き起こす恐れもあります。
フォームを意識するポイントとしては、以下のとおりです。
● 軽い負荷で慣らす
● 鏡で自分の姿勢をチェックする
このような工夫をして、正しいフォームで効果的なトレーニングを進めていきましょう。
たんぱく質を摂取する
肩の筋トレを行ううえで、筋肉を作っている栄養素であるたんぱく質の摂取は欠かせません。
筋肉に負荷をかけて修復と成長を繰り返すためには、たんぱく質を十分に摂取することが大切です。
たんぱく質が不足した状態だと、筋トレをしても思うような効果が得られにくくなります。
たんぱく質が豊富に含まれる食品としては、以下のとおりです。
● 卵
● 魚
● 大豆製品 など
普段の食事でなかなかたんぱく質を摂取できない場合は、プロテインの活用もおすすめです。
たんぱく質の摂取と筋トレを組み合わせることで、肩の筋肉を効率的に大きくできるでしょう。
筋トレを継続して大きな肩を手に入れよう
筋トレによって肩を大きくすることで、上半身のボリュームが増えて、見栄えの良い身体を作れます。
肩の筋肉を鍛える筋トレは自重トレーニングから器具を使用したものまで、豊富にあります。
そのため、自分にあったものを選びながらトレーニングを進められます。
また、それ以外にも正しいフォームで行ったり、たんぱく質を積極的に摂取したりすることも重要です。
ぜひ今回の記事を参考にして、肩の筋トレを実践してみましょう。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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