簡単にできる!首こりをスッキリさせるストレッチを解説
公開日:2024.10.14

文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)
あなたは「首こりをスッキリ解決したい」「なぜ首こりは起こるの?」というお悩みはありませんか。特に疲れが溜まっていたり、デスクワークをする時間が長い方にとっては深刻な問題で、しっかりと解決していきたいですよね。当記事では簡単にできる首こり解消ストレッチを解剖学に基づき紹介します。あなたの辛い首こりを解消するためにお役立ていただけますと幸いです。
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そもそもなぜ首こりは起こるの?
首こりは、現代人の多くが悩む問題です。首こりの主な原因は、長時間のデスクワークやスマホの使用、姿勢の悪さなどが挙げられます。
どの原因も共通しているのが、頭が前に突き出す時間が長時間に渡り続くという点です。通常であれば約5kgある頭は、背骨の真上に乗っています。そのため、過剰に筋肉が働かなくても頭の重さを支えることができます。
しかし、頭が前に傾くことで首や肩の筋肉で支えなければならなくなり、負担が掛かるのです。本来、首周りの筋肉は頭を支える構造にはなっていないので、少し頭の位置が変わるだけでも、大きな負担が掛かっていると考えられるでしょう。
そして、筋肉が緊張状態になると、血流が悪くなることで老廃物が蓄積しやすくなり、痛みやこりに繋がります。
首こりを解決する方法を解説!
それでは実際に、首こりをどのように解決していけば良いのか具体例を紹介します。どれも簡単に行えるものばかりですので、ぜひ取り組んでみてください。
首のまわりを温める
首の周りを蒸しタオルなどで温めることがおすすめです。そうすることで、首回りの筋肉の血流が良くなるため、筋肉の緊張緩和に繋がります。
忙しくてわざわざ温めるものを準備するのが大変な方は、湯船に使ったり温かいシャワーを浴びることも効果的です。日頃から冷房などで冷やしすぎないように意識できるとさらに良いですね。
姿勢を意識する
そもそも首こりの原因にもなり得る姿勢を意識することは、根本的な解決になる可能性があります。
以下のポイントを意識してみましょう。
・頭が前に突き出さないようにする
・頭のてっぺんを真上に伸ばす
・肩に力が入らないようにリラックス
良い姿勢を意識しすぎると、逆に首や肩に力が入ってしまう方も多いので、リラックスをして自然と上に伸びることができると良いですね。
ストレッチをする
ストレッチは、首こりを解消するために効果的な方法です。具体的な方法は後ほど以下で解説します。ストレッチを行うことで、筋肉の血流改善に繋がります。
デスクワークの合間などに行えると、長時間に渡り同じ姿勢を取ることを防げるので一石二鳥です。
【解剖学的に解説】ガチガチな首こりをスッキリさせるストレッチを解説
後頭下筋群ストレッチ
後頭下筋群は首の後ろ側にあり、頭の動きに関与する小さな筋肉です。これらの筋肉が緊張すると、首こりや頭痛の原因となることがあります。頭が前に出ているような姿勢で特に硬くなっている方が多いです。
また後頭下筋群が十分に機能していないと、姿勢をまっすぐに保つ感覚が鈍くなる可能性もあるので、良い姿勢を保ち、首こりを予防するためにもコンディショニングした部位なのです。
⒈座った状態で、頭の後ろで手を組みます。

⒉手の重みを使いながら、ゆっくりと前に首を傾けましょう。

⒊呼吸は止めないようにして、首の後ろの筋肉が伸びるのを感じましょう。
首の後ろの硬くなっている部分をほぐすようなマッサージも効果的です。
胸鎖乳突筋ストレッチ
胸鎖乳突筋は、顔を横に向けた時に筋(すじ)のように出る筋肉です。首の回旋(回す動き)や側屈(傾ける動き)に関わります。この筋肉も硬くなると、首こりに繋がったり、姿勢に影響を及ぼす可能性があります。
⒈座った状態で、右手を左耳の上におき、右側に頭を倒します。

⒉手の重みを利用しながら、左側の首筋がゆっくりと伸びていくことを感じましょう。

⒊呼吸は止めないように行います。
僧帽筋上部ストレッチ
僧帽筋上部線維は、首から肩にかけて広がる大きな筋肉で、肩を上に挙げる(肩甲骨挙上)働きがあります。普段から、肩が上がりやすかったり、重い荷物を肩にかけて持っている方などは僧帽筋上部線維が緊張しやすい可能性があります。
この筋肉が緊張すると、首こりだけでなく肩こりの大きな原因ともなりますので、しっかりとストレッチしていきましょう。
⒈座った状態で、右手を左肩に置き、軽く押さえます。

⒉頭を右側にゆっくりと倒し、右耳を右肩に近づけるようにします。

⒊呼吸は止めず、左首から肩にかけて、筋肉が伸びるのを感じましょう。
さらに可能な方は、僧帽筋上部線維に力が入りすぎないように、僧帽筋下部線維を鍛えていくことが根本的な解決に繋がることも多いので、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
今回は、首こりを解決するストレッチと日頃から行える対処法について解説しました。
首こりは多くの方が経験する一般的な問題ですが、なかなか改善せず悩んでいる方も多いでしょう。今回紹介したように、まずは首回りの筋肉を温めたり定期的なストレッチを行うことで血流を改善していきましょう。
そしてストレッチを行うことはもちろん良いですが、その原因となっている生活習慣を改善することも合わせて検討していただくことで、辛い首こりの解消に繋がります。
ぜひ当記事を参考にし、首こり向上に繋げていただけたら幸いです。

服部 恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_
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