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【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

公開日:2024.10.11

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)

あなたは「なかなか寝付けない」「睡眠の質を高める方法はないの?」といったお悩みはないでしょうか。

そんな方にはストレッチが効果的です。研究結果からも、ストレッチは心身のリラックス効果を発揮し、睡眠の質を向上させる効果があると言われています。

そこで当記事では、就寝前におすすめのストレッチを紹介します。ぜひ参考にしていただき、睡眠の質向上にお役立ていただけますと幸いです。

【あなたは大丈夫?】睡眠の質セルフチェックリスト!

まずは、あなたの睡眠の質をチェックしてみましょう。以下のセルフチェックリストを参考にして、今の状態をぜひ確認してみてください。

下記の質問に対して、「いいえ」がいくつ当てはまるか確認してみましょう。

⒈睡眠時間が、7時間30分〜9時間
⒉夜間の途中覚醒は1回以内
⒊入眠潜時は30分以内
⒋日中に眠気がない

あなたは、いくつ当てはまったでしょうか。一つでも当てはまった方は、睡眠の質が低下している可能性があります。

睡眠の質を高めるための対策を解説

睡眠の質を向上させるために、日頃から行える対策があります。簡単に行えるものばかりですので、ぜひ日常生活に取り入れ、睡眠の質を高めていきましょう。

睡眠環境の改善

睡眠の質を高めるためには、睡眠環境の設定がとても重要です。部屋の温度や湿度、明るさなどを整えることは、睡眠の質を向上させることに繋がります。

またあなたの身体にあった寝具を選ぶことも重要です。マットレスの硬さや枕の高さなどを合ったものを使うことで、より快適な眠りをサポートすることができるでしょう。

以下に寝具を選ぶポイントを紹介します。

⒈寝具の硬さが、硬すぎず柔らかすぎないもの
⒉寝たときに、背骨が自然なS字カーブを維持できること
⒊呼吸がしやすいこと
⒋首が曲がりすぎたり反ったりしないこと
⒌寝返りがうちやすいこと

このような寝具を選び、身体の負担を軽減することは、睡眠の質を向上させることに繋がるでしょう。

運動習慣の確立

定期的に運動を行うことは、睡眠の質を向上させるために効果的です。

ただし、寝る前の激しい運動を行うと、覚醒してしまいかえって睡眠の質を低下させる可能性があります。そのため、入眠前はヨガやストレッチなどを取り入れることをお勧めします。

カフェインやアルコールを控える

カフェインは中枢神経を刺激するものであり、覚醒してしまうため睡眠が浅くなる可能性があります。

また、アルコールを摂取することで一時的に入眠を促進する効果があります。そのため、お酒を飲んだ方がよく眠れると思う方も多いかもしれません。しかしアルコールは深い眠り(レム睡眠)を抑制してしまうため、結果的に睡眠の質を低下させることが報告されています。

よって、カフェインとアルコールの摂取量は以下の通りを推奨します。

・カフェイン:1日に400mg以下(コーヒー約4杯分)、就寝前6時間以内のカフェイン摂取を避ける。

・アルコール:寝る前でアルコールが完全に分解されていることが理想。(ビール500ml、ワイン200mlでは飲み終わってから約3〜5時間程度で分解されると言われます。)

睡眠の質を高めるためには、飲む量と就寝前は控えることが重要です。

【寝る前にできる】睡眠の質を高めるストレッチ3選

睡眠の質を向上させるためには、緊張している筋肉をほぐし、呼吸を深めることが重要です。それでは、実際に寝る前に行える睡眠の質向上に効果的なストレッチを3つ紹介します。ぜひ一緒に取り組んでみてください。

頸部ストレッチ

呼吸が浅くなっている方は、普段から首周りの筋肉(僧帽筋上部や胸鎖乳突筋、後頭下筋群など)が緊張しているケースが多いです。深い呼吸を行いながら、首周りの筋肉をストレッチしていきましょう。

⒈座った状態で左手を右耳のあたりに添えていきます。

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

⒉首を左側へ倒しましょう。手の重みを利用しながらストレッチを行います。

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

肩甲骨ストレッチ

呼吸が浅くなっている方は、首だけでなく肩にかけて走っている筋肉(僧帽筋、前鋸筋、胸筋群など)も緊張している可能性があります。

⒈座ったまま両肩を耳に近づけるように引き上げます。

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

⒉そのまま後ろに引いて、ゆっくりと下ろします。

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

⒊反対回しも行ってみましょう。

チャイルドポーズ

普段から忙しくされていて交感神経が優位に働いてる方は、背面に呼吸を促すのが苦手な方が多く、背中の緊張が高まっている傾向にあります。力を抜き背中側に深い呼吸を促し、自律神経を整えていきましょう。

⒈床に四つ這いになり、両膝を腰幅に開きます。

⒉ゆっくりとお尻をかかとに向かって下げ、腕を前方に伸ばします。

【眠れない夜に試したい】睡眠の質を高める寝る前ストレッチ3選

⒊額を床に付け、深呼吸を繰り返しながらそのままの姿勢を保ちます。

まとめ

今回は、寝る前にできる睡眠の質を向上させるストレッチと日頃から行える対処法について解説しました。

睡眠の質を向上させるためには、筋肉の緊張をほぐし呼吸を深め、自律神経を整えることが重要です。

また、睡眠の質は寝る前の過ごし方や睡眠環境によっても影響を受けます。そのため、生活習慣や寝具の見直しを行うこともぜひ検討されてみてください。

ぜひ当記事を参考にし、睡眠の質向上に繋げていただけたら幸いです。

参考文献
・日本睡眠学会. 「成人の睡眠ガイドライン」. 2020年.
・宮崎総一郎編. 「睡眠の基礎と臨床」. 医学書院, 2011年
・Fredholm BB, Battig K, Holmen J, Nehlig A, Zvartau EE. “Caffeine: Content and Consumption Patterns,” New England Journal of Medicine, 2009; 358:2796-2803.
・Fredholm BB, Battig K, Holmen J, Nehlig A, Zvartau EE. “Caffeine: Content and Consumption Patterns,” New England Journal of Medicine, 2009; 358:2796-2803.
・Roehrs T, Roth T. “Sleep, Sleepiness, and Alcohol Use,” Alcohol Research: Current Reviews, 2010; 33(1): 63-71.
・Drake C, Roehrs T, Shambroom J, Roth T. “Caffeine Effects on Sleep Taken 0, 3, or 6 Hours before Going to Bed,” Journal of Clinical Sleep Medicine, 2013; 9(11): 1195-1200.

服部恵実

服部 恵実

大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_

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