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有酸素運動と筋トレの組み合わせはOK?目的による最適な順番もご紹介

公開日:2024.10.18

有酸素運動と筋トレの組み合わせはOK?目的による最適な順番もご紹介

文:内藤 かいせい(理学療法士)

有酸素運動と筋トレを組み合わせて行ってもよいのか、よくわからない方もいるのではないでしょうか。有酸素運動と筋トレはそれぞれ効果が異なるため、両方組み合わせて行うとさまざまなメリットが得られます。ただし、組み合わせて行う際は順番に注意する必要があるでしょう。

この記事では、有酸素運動と筋トレの違いや、どちらも行う場合の順番についてご紹介します。それぞれのメリットをうまく活用することで、よりトレーニングの効果が高まるでしょう。

有酸素運動と筋トレの違いは?

有酸素運動と筋トレの組み合わせはOK?目的による最適な順番もご紹介

有酸素運動と筋トレには、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、それぞれの運動の特徴や違いについて詳しく解説します。

有酸素運動の特徴

有酸素運動は低強度かつ長時間行う運動のことで、以下のような種類があげられます。

● ウォーキング
● ジョギング
● 水泳
● サイクリング
● ヨガ

有酸素運動は、酸素を使って体内の脂肪をエネルギーとして消費します。そのため、ダイエットで体重を落としたい人にとっておすすめの運動方法です。継続的に有酸素運動を行うことで、心肺機能が向上し、持久力アップも期待できます。また、有酸素運動には心身のリラックス効果もあるため、ストレス解消にも役立つでしょう。

このように、有酸素運動は身体面だけでなく、精神面にもよい影響を与える運動方法といえます。

筋トレの特徴

筋トレは短時間で高負荷をかける運動のことで、自分の体重や器具を活用して行います。有酸素運動とは異なり、酸素をエネルギーとして使用せず、おもに糖質を消費するのが特徴です。そのため、筋トレは「無酸素運動」とも呼ばれています。

筋トレによる代表的な効果として、筋肉量の増加があげられます。筋肉量を増やしたい方や、筋力アップを目指す方にとって、筋トレは欠かせません。また、筋トレには基礎代謝を上げる効果もあります。筋肉量が増えると基礎代謝が高まり、エネルギー消費量が増加するので、痩せやすい体質につながります。

このように、有酸素運動と筋トレには明確な違いがあることがわかるでしょう。

有酸素運動と筋トレは両方しないほうがいい?

なかには「有酸素運動と筋トレは両立しないほうがいい」と聞くこともあるのではないでしょうか。結論からいうと、有酸素運動と筋トレは、両方行うことでより大きな効果が期待できます。有酸素運動と筋トレはそれぞれ異なる効果があり、お互いのメリットを活かせるからです。

有酸素運動は脂肪燃焼に優れていますが、筋肉量の増加にはあまり効果がありません。一方で、筋トレは筋肉量を増やして基礎代謝を上げられますが、即時的な脂肪燃焼効果は低めです。これらを組み合わせることで、それぞれの足りない部分を補完し、より効率的にダイエットや身体作りを進められます。

ただし、両方を同時にはじめると身体の負担が大きくなる可能性があります。初心者の方は、まずはどちらか一方からはじめて、徐々にもう一方を取り入れるのがよいでしょう。

有酸素運動と筋トレを組み合わせるときの順番は?

実際に有酸素運動と筋トレを組み合わせる場合、どのような順番で行えばよいのでしょうか。ここでは、目的別にあわせたおすすめの順番について解説します。

脂肪燃焼効果を高めるなら筋トレが最初

脂肪燃焼効果を高めたい場合は、まずは筋トレから先に行うのがおすすめです。先に筋トレを行うことで代謝が高まり、脂肪を燃焼しやすい状態を作れます。その状態で有酸素運動を行うことで、高いダイエット効果が期待できるのです。減量を目的で運動したい場合は、割合として有酸素運動の時間を多めに設定するとよいでしょう。

筋肉量を増やしたいなら有酸素運動が最初

筋肉量を効果的に増やしたい場合は、有酸素運動を先に行うことをおすすめします。低負荷の有酸素運動によって身体を温められるので、筋肉の柔軟性を高められます。その状態で筋トレを行うことで、筋トレの効果を高めつつ、ケガ予防にもなるでしょう。

ただし、有酸素運動の時間を増やすと疲労が強く、その後の筋トレに支障をきたす恐れがあります。筋トレにも集中できるように、無理のない範囲で有酸素運動を行いましょう。

有酸素運動と筋トレを組み合わせる際の注意点

有酸素運動と筋トレの組み合わせはOK?目的による最適な順番もご紹介

有酸素運動と筋トレを組み合わせる際に、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、その注意点について詳しく解説します。

適切な頻度で行う

有酸素運動と筋トレを効果的に行うためには、適切な頻度で実施することが大切です。まず有酸素運動は、体脂肪を効率よく燃焼するために20〜30分を目安に行うのが理想的です。頻度としては、毎日または週に5日程度が望ましいでしょう。

一方で、筋トレは週に2〜3回程度行うのが推奨されています。自重トレーニングの場合、1種目に10〜15回を1〜3セット行うのが目安です。最初は無理のない範囲から行い、少しずつ上記の頻度や回数に近づけましょう。運動は継続することが重要なので、過度に実施しないように心がけてください。

運動前の準備体操を念入りに行う

有酸素運動や筋トレをはじめる前には、必ず準備体操を行いましょう。準備体操することで身体が温まり、筋肉の柔軟性を高められます。これにより、運動による筋肉痛やケガのリスク軽減につながります。

また、運動後のクールダウンも忘れずに行いましょう。軽いストレッチや、ウォーキングなどを行うことで、疲労回復が促進され、筋肉痛を軽減が期待できます。このように、運動前後の体操を習慣化することで、より安全で効果的にトレーニングを行えます。

筋肉痛がある場合は無理な運動は避ける

筋肉痛がある場合は、無理に運動を行わないようにしましょう。筋肉痛は筋肉が傷ついている状態であり、この時期に無理な運動を行うとさらに悪化する恐れがあります。筋肉痛は筋肉が修復され、より強く太くなっていく「超回復」の過程でもあります。そのため、筋力アップを図るには適切な休息をとることも重要なのです。

筋肉痛の状態でも運動したい場合は、痛みがない部位のトレーニングを行うとよいでしょう。このように、自分の体調をよく観察し、無理のない範囲で運動を行うことが大切です。

有酸素運動と筋トレを上手に組み合わせて行おう

有酸素運動と筋トレにはそれぞれ異なるメリットがあり、組み合わせて実施することでより高い効果が期待できます。ダイエット効果を高めたい場合は、筋トレを先に、筋力を高めたい方は有酸素運動を先に行うとよいでしょう。また適切な頻度や回数で行い、準備体操も念入りに行うことで、より効果的なトレーニングを行えます。ぜひ今回の記事を参考にして、有酸素運動と筋トレを組み合わせてみましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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