筋トレでたるんだ下腹部を解消しよう!ぽっこりお腹の原因も解説
公開日:2024.10.22
文:内藤 かいせい(理学療法士)
たるんだ下腹部を解消したいものの、どのような筋トレをすべきかよくわからない方もいるのではないでしょうか。引き締まったお腹を作るためには、下腹部の筋肉を中心とした筋トレの実施が重要です。
この記事では、下腹部を鍛えるメリットや筋トレメニューについてご紹介します。筋トレ方法を知ることで、効率的にぽっこりお腹を解消できるでしょう。
目次
下腹部がたるんでしまう3つの原因
下腹部がたるんでしまう原因には、おもに以下の3つがあげられます。
1. 食べ過ぎ
2. 筋力の低下
3. 姿勢不良
ここでは、それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
1.食べ過ぎ
1つ目が、食べ過ぎによるものです。食べ過ぎによって摂取カロリーが消費カロリーを超えると、その過剰分は脂肪として下腹部に蓄積されます。とくにお腹まわりは脂肪がつきやすい部位でもあり、皮下脂肪は1度つくとなかなか落としにくいのが難点です。食べ過ぎは肥満の原因にもなり、そこからさまざまな生活習慣病を引き起こす恐れもあります。
2.筋力の低下
2つ目が、筋力の低下です。お腹まわりに限らず、筋力が衰えると「基礎代謝」が低下し、太りやすい体質になります。基礎代謝とは、人が生きるうえで必要な最低限のエネルギー消費量のことです。
筋肉量と基礎代謝は相関関係にあります。そのため、筋肉の衰えにともなって基礎代謝が低下し、エネルギー消費量が下がるのです。基礎代謝が低下すると食事によって脂肪がつきやすくなり、下っ腹のたるみにつながります。普段から運動不足の方は、筋力の衰えに注意する必要があります。
3.姿勢不良
3つ目が、姿勢不良です。姿勢が悪いとお腹の筋肉を適切に使えなくなり、結果として筋力の衰えを引き起こします。これにより、基礎代謝の低下にともなって消費エネルギーが下がり、下腹部のたるみが進行するのです。
例として、猫背の方は背中が丸くなるので、お腹の筋肉が縮んで正しく使えない状態になります。座り姿勢で身体が丸くなってしまう方も、同様のことがいえます。これらに心当たりがある方は、姿勢不良がぽっこりお腹の原因かもしれません。
下腹部の主要な筋肉は?
下腹部の主要な筋肉には、以下の3つがあげられます。
● 腹直筋(下部)
● 腹斜筋
● 腹横筋
これらの筋肉は、それぞれついている部分は異なるものの、体幹の安定性を保つ役割があります。まず、腹直筋はシックスパックを作っている筋肉で、上体を前に倒すのがおもな作用です。腹斜筋は脇腹についている筋肉で、上体をひねったり、横に曲げたりする働きがあります。
腹横筋はお腹の奥深くについている筋肉で、身体の安定性に関わっています。これらの筋肉によって、体幹の安定性を高めて、正しい姿勢をキープしているのです。
下腹部の筋トレをするメリット
下腹部の筋トレには、見た目の改善だけでなく、健康面でも多くのメリットがあります。継続的に下腹部の筋トレを行うことで、理想的なボディラインの獲得や体調の向上が期待できます。
下腹部の筋トレをするメリットとしては、以下のとおりです。
● シックスパックの形成
● 基礎代謝の向上
● 姿勢改善
腹直筋を鍛えることでシックスパックが強調され、引き締まった印象的な腹部を手に入れられます。下腹部の筋肉量が増えれば、基礎代謝が高まってエネルギー消費量が増加します。そのため、痩せやすく太りにくい体質につながるのです。
さらに、腹筋が強化されることで姿勢が改善され、体幹の安定性向上が期待できます。このように、下腹部の筋トレにはさまざまなメリットがあることがわかるでしょう。
下っ腹を引き締めるおすすめの筋トレメニュー
ここでは、下っ腹を引き締めるためのおすすめの筋トレメニューをご紹介します。
ドローイン
ドローインはあお向けの状態でお腹に力を入れるトレーニングです。腹横筋をはじめとした体幹のインナーマッスルを鍛えられます。
【ドローインのやり方】
1. あお向けになって両膝を立てる
2. 息を吸う
3. お腹に力を入れながらへこませながら口でゆっくり吐く
4. 息を吐ききったら、再び2〜4の手順10回×2〜3セット行う
腰の下にタオルを敷いて、息を吐くときに下に押し付けるイメージで行うと、お腹に力を入れやすくなります。
プランク
プランクは、うつ伏せの状態で行うトレーニングです。腹筋や背筋などの体幹全体の筋肉を鍛えられます。
【プランクのやり方】
1. うつ伏せになり、両肘と腕を床につける
2. 両腕と両足で身体を浮かせる
3. 上半身と下半身を一直線にした状態を20〜30秒ほどキープする
4. ゆっくりと元に戻る
5. 2〜4の手順を2〜3セット行う
プランク中は身体を曲げないように、まっすぐの状態を意識しましょう。また、呼吸を止めないように注意してください。
クランチ
クランチはあお向けの状態で腹筋を鍛えるトレーニングです。
【クランチのやり方】
1. あお向けになる
2. 足を上げて股関節と膝を90度に曲げる
3. おへそに向かって上体を起こす
4. できるだけ上体を起こしたら、ゆっくりと戻る
5. 3〜4の手順を10〜15回×2〜3セット行う
トレーニング中は頭を床につけないようにすると、持続的に腹筋に刺激を入れられます。
レッグレイズ
レッグレイズはあお向けの状態で足を上げるトレーニングです。腹筋だけでなく、足の筋肉も同時に鍛えられます。
【レッグレイズのやり方】
1. あお向けになって両足を伸ばす
2. 両足をまっすぐ伸ばしたまま高く上げる
3. 上げきったらゆっくりと戻る
4. 2〜3の手順を10〜15回×2〜3セット行う
トレーニング中は足を床につけずに行うことで、持続的に腹筋を鍛えられます。
バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、捻りながら上体を起こすトレーニングです。腹斜筋や腹直筋に強い刺激を入れられるのが大きな特徴です。
【バイシクルクランチのやり方】
1. あお向けになって両手を頭の後ろにまわす
2. 片膝を曲げつつ、上体をひねって反対側の肘と近づける
3. 自転車を漕ぐようなイメージで交互に行う
4. 2〜3の手順を15〜20回×2〜3セット行う
筋トレ以外で下腹部を引き締める方法
筋トレ以外でも、下腹部を引き締める方法はあります。ここでは、筋トレと並行して行うべきポイントについて解説します。
有酸素運動を組み合わせる
下腹部の筋トレと同時に、有酸素運動を組み合わせてみましょう。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動には高い脂肪燃焼効果があり、即時的なカロリー消費が期待できます。
そのため、両方を行うことでさらに下腹部を引き締められます。
どちらも行う場合は、筋トレの後に有酸素運動を行うのがおすすめです。筋トレを最初に行うことで身体の代謝が高まり、カロリーを消費しやすい状態を作れます。実施時間としては、脂肪燃焼効果が高まりやすい20分以上を目安にするとよいでしょう。ぽっこりお腹をすぐに解消したい方は、ぜひ有酸素運動も行ってみてください。
食事管理をする
お腹を引き締めるためには、筋トレや有酸素運動だけでなく食事管理も重要です。いくら運動をしていても、普段から食べ過ぎているのなら脂肪の蓄積は止められません。カロリーコントロールするためには、まずは1日の適切な摂取量を把握しておく必要があります。
その方の年齢や活動量によっても異なりますが、成人の摂取カロリーの目安は以下のとおりです。
● 成人男性:2,100〜2,700kcal/日
● 成人女性:1,650〜2,050kcal/日
また、栄養バランスを整えることも大切です。とくにたんぱく質は筋肉を作るうえで欠かせない栄養素です。筋トレの効果を高めるためにも、肉や魚などのたんぱく質が豊富に含まれている食べ物を積極的にとりましょう。
下腹部の筋トレでお腹のぽっこりを解消しよう!
下腹部がぽっこりする原因としては、食べ過ぎや筋力低下、姿勢不良などがあげられます。下腹部の筋肉である腹直筋や腹斜筋、腹横筋などを鍛えることで、基礎代謝が高まり、スッキリとしたお腹まわりにつながります。また、有酸素運動や食事管理をすることで、さらにお腹の脂肪解消につながるでしょう。ぜひ今回の記事を参考にして、まずは筋トレを実践してみましょう。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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