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ダンベルベンチプレスのやり方は?重量やポイントを徹底解説!

公開日:2024.12.28

ダンベルベンチプレスのやり方は?重量やポイントを徹底解説!

文:柴田 太資(トレーニング指導者 大分高校・中学校サッカー部トレーナー)

「分厚い胸板、たくましい二の腕に憧れてトレーニングを初めたけど、効果が感じられない。」「胸トレの王道ベンチプレスではあまり変化がなく心が折れそう。」そんなお悩みにおすすめのトレーニングが、ダンベルベンチプレスです。

ダンベルベンチプレスを導入すると、トレーニングの幅が広がり、目的やコンディションに合わせた多角的なトレーニングが実現できます。正しいダンベルベンチプレスのやり方を習得して、理想の体を目指しましょう。

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ダンベルベンチプレスとは?どこに効く?

ダンベルベンチプレスは、ダンベルを使用して上半身の筋肉を鍛えるトレーニングです。メインは胸(大胸筋)ですが、正しいフォームで実践すれば、同時に肩(三角筋)・腕(上腕三頭筋)なども鍛えることができます。分厚い胸板、広い肩幅、たくましい二の腕を目指す人には大変効率的です。

ダンベルベンチプレスの効果3選

ダンベルベンチプレスは、上半身のボリュームアップや柔軟性の向上、肩関節の安定性の向上など複数の効果が期待できます。詳しくみていきましょう。

上半身の筋肉のボリュームアップ

ダンベルベンチプレスは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を同時に鍛えることができ、上半身のボリュームアップに効果的です。ダンベルは重さや可動域を調整しやすく、自分の体力やコンディションに合わせて、トレーニングをカスタマイズすることができます。

「ひねり」を取り入れたトレーニングなども可能となるため、バリエーションが増やしやすいことも魅力です。

柔軟性の向上

ダンベルベンチプレスは、バーベルを使用する通常のベンチプレスと比較すると、可動域を広く使ってトレーニングすることができます。

無理は禁物ですが、可動域を適度に広く使うことで、大胸筋により大きなストレッチと収縮をかけやすく、柔軟性と筋力の両方を同時に高められます。

肩関節の安定性向上

ダンベルベンチプレスは、肩関節や肩甲骨周りの筋肉にも働くため、肩関節の安定性の向上が期待できます。

通常のベンチプレスでもこれらの筋肉は働きますが、左右別々で片方の腕ごとにダンベルを支えることで、違った効果が望めます。

より分厚い胸板を目指すためには、高重量でトレーニングを重ねることが必要です。高重量でのトレーニングを行うためには、肩関節や肩甲骨周りの安定性は非常に重要なポイントです。

ダンベルベンチプレスの正しいやり方・フォーム

ダンベルベンチプレスのやり方は?重量やポイントを徹底解説!

ダンベルベンチプレスの正しいやり方やフォームを習得して、安全かつ効果的にトレーニングを実施しましょう。

1. ダンベルを両ひざの上に乗せて、ベンチの端に座る。

2. ひざに乗せたダンベルを片脚ずつひざで蹴り上げながら、あおむけに寝る。

3. ダンベルをゆっくりと押し上げながら腕を伸ばしきり、肩の真上で静止させる。このとき頭・背中・お尻をベンチに、両足は地面に着ける。

4. 肩甲骨は寄せて下げながら、腰を軽く反る。

5. 脇を60度〜75度に開いてひじを曲げながら、ゆっくりとダンベルを下ろす。

6. 胸がしっかりと伸びる感覚がある位置までダンベルを下ろし、同じ軌道を通って再度ダンベルを上げる。

※前腕が常に床に対して垂直であること、肩甲骨を寄せて下げることに注意しながら、上記を繰り返す。

ダンベルベンチプレスの重量・回数

ダンベルベンチプレスのやり方は?重量やポイントを徹底解説!

トレーニングで使用するダンベルの重量や回数設定は、目的によって変わります。

ここではダンベルベンチプレスで筋肉量(筋肉のボリューム)を増やしたい場合と、筋力(筋肉が1回の収縮で発揮する力)を高めたい場合に分けて説明していきます。

筋肉量アップが目的の場合

1セットあたり10回を3セット以上
「筋肉量アップ」が目的の場合は、1セットあたり8回〜12回がギリギリ上げられる重さでのトレーニングが効果的です。8回〜12回がギリギリ上がる重さは、言い換えると13回目が上げられない重さということです。

セット数が増えると、上げられる回数は徐々に落ちていくので、それを見越してまずは10回がギリギリ上げられる重さ(11回目が上がらない重さ)でスタートしてみましょう。2セット目以降、多少の回数が減っても、ある程度の回数が反復できるはずです。

セット数に関しては、3セットを目安に、体力に合わせて増減させましょう。

筋力アップが目的の場合

1セットあたり6回を3〜5セット
「筋力アップ」が目的の場合は、1セットあたり6回がギリギリ上げられる重さ(7回目が挙上できない重さ)が効果的です。1セット6回、セット数は3〜5セットを目安にトレーニングしましょう。

「筋肉量アップを」目指してある程度トレーニングを継続すると、必ずと言って良いほど、重量が伸びない停滞期を経験するはずです。そんなときに、この6回がギリギリの重さでトレーニングをして停滞期を打破できれば、停滞していた「筋肉量アップ」のトレーニングを効果的に進めることができるはずです。

ハードなトレーニングになりますが、うまく取り入れることで効果的な体づくりが可能となります。

ダンベルベンチプレスを行う際の注意点

ダンベルベンチプレスのやり方は?重量やポイントを徹底解説!

ダンベルベンチプレスを実施する際は、安全管理に注意が必要です。以下の3点に気をつけましょう。

頭、背中、お尻、足をベンチや床から離さない

ダンベルベンチプレスはきつくなってくると、頭や足を上げたり、腰を過剰に反らせて背中やお尻をベンチから離してしまうことがあります。

頭を上げたり左右に振ってしまうと、ダンベルの軌道が不安定になり、危険を伴います。また本来体に備わっている機能が制限されてパワーが十分に発揮できず、トレーニングの効果が得られにくくなってしまいます。

腰の過剰な反りは、腰の背骨や筋肉、靭帯などに負担をかけてしまいます。地面から足を離すとバランスを崩しやすくなり、ベンチから落下するなどの事故につながるおそれがあります。

上記のような危険を回避するためにも、頭、背中、お尻はベンチから、足は地面から離さないように注意しましょう。

前腕は常に地面に対して垂直を保つ

ダンベルベンチプレスを実施中は、最初から最後まで常に前腕を地面に対して垂直になるように保ちましょう。前腕が垂直を保てずに傾くと、前腕や肘、手首などに負担がかかり、トレーニング効果が落ちたりけがにつながるおそれがあります。

前腕の傾きを自分で確認することは難しいため、トレーナーやトレーニングパートナーに見てもらったり、スマホで撮影するなどしてチェックしましょう。

反動を使わない

反動を使うとダンベルのコントロールが難しくなり、自分の顔にぶつける、ダンベルを落下させるなどの事故につながる可能性があります。また反動を使ったトレーニングは、動作を切り返す際に筋肉や靭帯、関節に過度な負担をかけてしまいます。

反動を使ったトレーニングはパワーが発揮されやすく、中上級者向けのトレーニングになり、初心者は行わないことがベターです。

ダンベルを上げ下げするスピードは「ダンベルを4秒かけて下ろして一度止めて、2秒かけて上げる」を目安に行いましょう。

ダンベルベンチプレスとベンチプレスの違いについて

ダンベルベンチプレスとベンチプレスは、扱うウエイトがダンベルかバーベルかの違いです。1つのウエイトを両手で保持するバーベルと、片手で1つずつ保持するダンベルでは、トレーニング効果に違いが現れます。主な違いは以下の3つです。

可動域を広くとれる

ベンチプレスは胸の位置より低くバーベルを下ろすことはできませんが、ダンベルベンチプレスは胸よりさらに低い位置までダンベルを下ろすことができます。ダンベルベンチプレスは、ダンベルを低い位置まで下ろせる分可動域を広く使えるため、より柔軟性の向上や筋力アップ、筋肉量アップの効果が期待できます。

左右差の確認ができる

ダンベルベンチプレスは左右別々にダンベルを保持するため、トレーニング中に左右の筋力差や柔軟性の差、左右の動きの違いなど様々な差やくせを確認できます。

左右差を改善することは、けがの予防や筋力アップ、筋肉量アップにも大切なポイントです。

「ひねり」を加えてバリエーションが増やせる

ダンベルベンチプレスは左右の手を独立して動かせるため、ダンベルを上げる際に 「ひねり」 を入れることができます。

通常のベンチプレスでは、腕は常に自分から手の甲が見える状態で保持します。一方でダンベルベンチプレスは手のひら側が見える状態からスタートし、内向きにひねりながらダンベルを上げる「ツイスティングダンベルプレス」などの種目が可能となります。バーベルベンチプレスと比べると応用がききやすく、バリエーションが豊富です。

ただし通常のベンチプレスの方が、使用できる重量が大きいという特徴があります。ベンチプレスとダンベルベンチプレスは、お互いのトレーニングを補完する関係にあるため、双方のトレーニングのメリットを確認して取り入れると良いでしょう。

まとめ

ダンベルベンチプレスは大胸筋をはじめ、三角筋、上腕三頭筋など、上半身の筋肉を広範囲に鍛えられます。分厚い胸板、広い肩幅、たくましい二の腕など、上半身の筋肉をボリュームアップさせたい人に大変効果的なトレーニングです。

また「ひねり」を加えるなどの豊富なバリエーションで、マンネリ化しにくく、目的やコンディションに合わせた多角的なトレーニングが可能です。

今回お伝えした正しいやり方や注意点を意識することで、けがなどのリスクを抑えながら、効率的に上半身を鍛えることができます。日々のトレーニングにダンベルベンチプレスを取り入れて、理想の体づくりを成功させましょう。

<参考文献>
ストレングス&コンディショニング 著:Thomas R.Baechle / Roger W.Earle
ホリスティックコンディショニング1 著:矢野雅知
パーソナルトレーナーズバイブル 企画・構成:阿部良仁 / 岩間徹
科学的に正しい筋トレ 最強の教科書 著:庵野拓将

柴田 太資

柴田 太資

プロアスリートのトレーニング指導、放課後等デイサービスセンターや学童保育など子どもの運動指導、健康増進のためのパーソナルトレーニングなど、幼児から高齢者まで幅広い世代を対象にトレーニングを指導する。専属契約する大分高校サッカー部はプロ選手も多数輩出する全国大会常連の強豪校。パーソナルトレーニングジムの経営や24時間型フィットネスクラブの運営にも携わる。

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