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サイドプランクのやり方は?どこに効くの?効果やポイントを解説!

公開日:2024.12.27

サイドプランクのやり方は?どこに効くの?効果やポイントを解説!

文:和田 拓巳(スポーツトレーナー)

サイドプランクは手軽に体幹部を鍛え、姿勢改善や腰痛予防などのメリットを得られるエクササイズです。しかし、やり方を間違えると効果が得られず、体を痛めることもあります。今回は、サイドプランクの効果を最大限に引き出すためのポイントを紹介します。

サイドプランクは、トレーニング器具が不要で、筋トレ初心者でも手軽に取り組めるエクササイズの1つです。しかし、正しいフォームで行えていない人も多く、なかなか効果を実感できない…という人も多いのではないでしょうか。サイドプランクの効果を最大限に引き出すためには、守るべきポイントがあるのです。

今回は、「サイドプランク」について、得られる効果や正しく行うポイントを解説していきます。

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サイドプランクとは?鍛えられる部位

サイドプランクのやり方は?どこに効くの?効果やポイントを解説!

サイドプランクは、横向きに寝そべって、肘と足で体を支える体幹トレーニングの一種です。体幹を多方向から刺激できるため、効率的に体幹を鍛えられます。とくに、体の側面にある筋肉や背骨を支える腰部の筋力アップに効果的です。

特別な器具を使わずにトレーニングできるため、自宅でも手軽に始められます。また、ひざを床につけるなど、難易度を調整できるため、運動初心者でも取り組みやすいです。

サイドプランクで鍛えられる主な筋肉は以下のようなものがあります。

腹筋群

サイドプランクは、体幹部に効率良く刺激を与えることができます。とくにわき腹にある「外腹斜筋」や「内腹斜筋」、コルセットのように腹部を覆うようについている「腹横筋」などの腹筋群を鍛えるのにおすすめです。

腰部の筋肉

まっすぐな姿勢をキープしてトレーニングすることで、腰部の筋肉である「脊柱起立筋」も鍛えられます。脊柱起立筋は背骨を支えて体をまっすぐに保つ役割をもつ長い筋肉で、そのなかでも鍛えるのが難しい腰骨回りの筋肉に効果的です。

股関節周辺筋群

サイドプランクでは、腰を浮かせた状態をキープするため、おしりの筋肉である「大臀筋」や、その深部にある「中臀筋」も刺激されます。中臀筋が鍛えられることで、骨盤をしっかり支えられるようになります。

その他

体幹を安定させるための肩関節周辺の筋肉や、脚の筋肉にも効果的です。左右の筋肉に対して別々に負荷をかけてトレーニングできるため、左右の筋力差を無くしたい場合にも適しています。

サイドプランクの効果4選

サイドプランクを行うことで、どのような効果を得ることができるのでしょうか。

ウエストを引き締める

サイドプランクは、とくにウエスト部分の引き締めに効果的です。ウエスト部分についている外腹斜筋・内腹斜筋を重点的に刺激し、わき腹を引き締めて、くびれをつくり出します。また、体幹部を鍛えることで腹圧を高められます。腹圧が高まると姿勢が良くなり、体全体のボディラインをすっきりと見せることができます。

体の安定性を高める

サイドプランクは体幹部を鍛えるイメージが強い方も多いかもしれませんが、体幹部だけでなく全身を刺激することができるエクササイズです。

肩関節や股関節まわりにあるインナーマッスルと呼ばれる深部にある小さい筋肉も同時に刺激することができます。関節まわりの筋肉を鍛えられるため、関節を固定したり、関節をスムーズに動かしたりすることにつながり、その結果、体勢をくずしにくく、体勢をくずしても瞬時に立て直すことができるようになるなど、バランス感覚の向上が期待できます。

バランス感覚が向上するとスポーツ競技でのパフォーマンスアップのみならず、日常生活でも、電車で立っている際や片足立ち、足元が滑ったりつまづいた際など、不安定な場面でも体勢をくずすことが少なくなります。

運動のパフォーマンス向上

全身の筋肉を同時に刺激することで、筋肉間の協調性や連動性を高めることができ、運動のパフォーマンス向上にもつながります。

スポーツにおいて、パフォーマンスの発揮は主に地面からの反動で生み出された力から始まります。たとえば、野球のピッチングやサッカーのシュート、そしてバスケットボールやバレーボールのジャンプなど、これらの動作の始まりは足元です。

地面からの反動で生まれた力が体幹へ伝達され、最終的に力を発揮する腕や脚を経て、パフォーマンスとして現れます。この力の伝達がスムーズに行われないと、足元から生み出したパワーを大幅にロスしてしまい、パフォーマンスが低下してしまいます。その力の伝達をスムーズに行うのが、筋肉の協調性や連動制なのです。

これは、重いものを持ち上げる、階段を駆け上がる、物を引っ張るなど、日常生活でも同じことがいえます。力の伝達がスムーズになることで、強い力を発揮できたり、素早く動くことができるようになるのです。

腰痛の予防・改善

サイドプランクは、体幹部のなかでもとくに腹筋と背筋が大きく刺激されます。しかも、それらの筋肉が同時に刺激されるので、筋肉のバランスを整えやすく、それにより腰痛の予防・改善が期待できます。

また、腹筋群が強化されることで腹圧が高まり、腰部への負担を減らすことにもつながります。重いものを持ち上げたり、荷物を運ぶなどの大きい力を発揮する場面など、日常生活のさまざまな場面でも腰部を守ってくれるでしょう。

サイドプランクのやり方

では、サイドプランクの正しいやり方を確認してみましょう。

1.横向きに寝て、肘を曲げて床につきます。肩の真下に肘がくるようにしましょう。両脚を伸ばして重ねます。
2.前腕部と足で体を支えるようにして、腰を床から浮かせます。正面から見て頭・胸・腰・かかとのラインが一直線になるのが正しい姿勢です。このとき、下腿部が床につかないように気を付けましょう。
3.体のラインを一直線に保ったまま、姿勢をキープします。
4.体の向きを変え、反対側も同様に行います。

サイドプランクの回数やポイント

サイドプランクは、どのくらい行えばいいのでしょうか。ここではサイドプランクを行う回数やポイントについて解説します。

回数・時間

サイドプランクの回数は、20秒間キープ×3セットを目安に行ってみましょう。

サイドプランクは、長時間キープすれば効果が高い、という訳ではありません。1分間も2分間も続けられるようであれば、姿勢が間違っている可能性があります。まずは、時間を目安にするよりも、正しい姿勢で行うことを意識して取り組んでみてください。

また、サイドプランクは筋肉痛を起こすほどの負荷はないため、無理のない範囲で継続すると良いでしょう。

意識するポイント

姿勢をキープする際に、ただキープするだけでなく、腹筋やおしり、肩まわりに意識して力を入れることで、負荷が高まり効果が増します。

まずは正しい姿勢ができるように姿勢を意識することから始め、慣れてきたら腹筋や股関節まわり、肩関節まわりといった体幹の筋肉にグッと力を入れることを意識しながら徐々に負荷を高めていきましょう。

サイドプランクを行う際の注意点

最後に、サイドプランクを行う際の注意点を説明していきます。

間違ったフォームを続けない

サイドプランクで重要なのは、正しい姿勢で行うことです。正しい姿勢とは、腰を持ち上げた際、正面から見て頭・胸・腰・かかとが一直線であることです。

トレーニング中に疲れてくると以下のように姿勢がくずれてしまうことがあります。

●腰が下がってしまう
●顔が下がってしまう
●脚(下腿部)が地面についてしまう

このような場合は、本来鍛えるべき腹筋群や腰回り以外の部位に負荷がかかり、期待した効果が得られません。むずかしい場合は10秒間からスタートするなど、間違ったフォームを続けないように注意しましょう。

上から見ても一直線になるように意識する

正面からだけでなく、上から見て、頭・肩・腰・ひざ・かかとが一直線であることも、しっかりチェックする必要があります。

体を上から見て、

●顔が前に出る
●腰がくの字に曲がっている
●体が前にかぶさっている

などの姿勢のくずれがあれば、しっかり直すようにしましょう。

はじめのうちは、姿勢が正しいかどうか自分ではわかりません。そのため、鏡を見たり、ほかの人に姿勢をチェックしてもらいながら行うと、正しいフォームを維持しやすくなります。

自分に合った負荷を見つける

はじめてサイドプランクに取り組む人は、20秒間をキープするのも難しいでしょう。しかし、心配しなくても大丈夫です。短い時間でも正しい姿勢で行えていれば、筋肉はしっかり刺激されています。
逆に、正しい姿勢で長時間キープできるのであれば、負荷が低すぎるということです。床についた肘を手のひらに変えたり、片足を上げたりして負荷を高める工夫が必要になるでしょう。個人的には、腹筋を最大限意識して行えば、10秒間でも限界を迎えることができます。

まとめ

今回は、サイドプランクの効果や、効果的に行う方法を解説しました。サイドプランクを効果的に行うことで、体の安定性が高まり、バランス感覚の向上や腰痛予防、ウエストの引き締めといったさまざまなメリットを得ることができます。トレーニングを行う際は、回数や長さではなく「正しい姿勢で行えているか」を常に意識しながら取り組むことが大切です。

今回紹介したポイントをしっかりと頭に入れて、サイドプランクに取り組んでみてください!

和田 拓巳

和田 拓巳

スポーツ選手やオリンピック候補選手、アーティストのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院や競技チーム帯同で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。
医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会もしており、講師業にも力を入れている。テレビや雑誌など各種メディアに出演およびトレーニング監修を行う。
著書に「見るだけ筋トレ」(青春出版社)がある。

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