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腸腰筋の効果的な筋トレをご紹介!鍛えるメリットやポイントも解説

公開日:2025.01.14

腸腰筋の効果的な筋トレをご紹介!鍛えるメリットやポイントも解説

文:内藤 かいせい(理学療法士)

腸腰筋とはどんな筋肉なのか、どんな筋トレをすればいいのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。腸腰筋は足を動かすだけでなく、姿勢にも関係する重要な筋肉といえます。

この記事では、腸腰筋を鍛えるメリットやおすすめの筋トレメニューをご紹介します。筋トレのポイントを把握することで、より効率的に筋肉を鍛えられるでしょう。

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腸腰筋はどんな筋肉?

腸腰筋の効果的な筋トレをご紹介!鍛えるメリットやポイントも解説

腸腰筋は大腿骨から骨盤、背骨にかけてついているインナーマッスル(深層筋)で、以下の3つの筋肉で構成されています。

・大腰筋(だいようきん)
・小腰筋(しょうようきん)
・腸骨筋(ちょうこつきん)

腸腰筋は足を上げる作用があり、歩行をはじめとした動作に関わっています。

また、姿勢の維持にも重要な役割を果たしているのも大きな特徴です。そのため、腸腰筋が衰えると足が上げにくくなるだけでなく、バランスが悪くなって転倒のリスクが高まる恐れがあります。

腸腰筋を鍛える3つのメリット

腸腰筋を鍛えるメリットには、おもに以下の3つがあげられます。

1. 歩行改善
2. 姿勢の安定化
3. 基礎代謝の向上

ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。

1.歩行改善

1つ目のメリットは、歩行改善につながる点です。腸腰筋を鍛えることで足を振りやすくなり、歩行がよりスムーズになります。そして歩行中に足が地面に引っかかりにくくなるので、転倒リスクの低下も期待できるでしょう。

スポーツをしている人にとっても、パフォーマンスの向上につながることもあります。たとえば、ランニングのピッチが上がる、ジャンプ力が向上するなどが考えられます。このように、腸腰筋は年齢に関わらず、誰もが意識して鍛えるべき重要な筋肉といえるでしょう。

2.姿勢の安定化

2つ目のメリットは、姿勢が安定することです。腸腰筋は足を動かすだけでなく、体幹を支える役割も担っています。腸腰筋を鍛えることで、キレイな姿勢を維持しやすくなります。

姿勢が安定すれば、見た目の印象がよくなるだけでなく、腰痛や肩こりなどの身体の不調改善にもつながるでしょう。姿勢を改善したい方にとっても、腸腰筋の筋トレはおすすめといえます。

3.基礎代謝の向上

3つ目のメリットは、基礎代謝が向上することです。基礎代謝とは、「生きるために必要な最低限のエネルギー消費量」を指します。つまり、何もしていない状態でも消費されるエネルギー量のことです。

基礎代謝を決める大きな要素が、筋肉量とされています。そのため、腸腰筋の筋トレをすることでエネルギー消費量が増えて、痩せやすい身体を作れるのです。腸腰筋だけでなく、ほかの筋肉も満遍なく鍛えることで、さらに基礎代謝が上がりやすくなります。

腸腰筋を鍛えるおすすめ筋トレメニュー

腸腰筋の効果的な筋トレをご紹介!鍛えるメリットやポイントも解説

ここでは、腸腰筋を鍛えるためのおすすめ筋トレメニューをご紹介します。器具を使用せず自宅で行えるので、ぜひ気軽に行ってみましょう。

ランジ

ランジは、足を前方に踏み込んで体重を乗せるトレーニングです。腸腰筋以外にも、太ももの筋肉である大腿四頭筋やハムストリングスなども鍛えられます。

ランジのやり方

1. 両脚を肩幅程度に開いて立つ
2. 片脚を前方に踏み込んで体重を乗せる
3. 踏み込んだ側の膝を90度ほど曲げたら、ゆっくりと足を戻す
4. 2〜3の手順を左右の足で10〜15回×2〜3セット行う

レッグレイズ

レッグレイズは、あお向けの状態で両足を上げるトレーニングです。腸腰筋のほかに、腹筋も同時に鍛えられます。

レッグレイズのやり方

1. あお向けになって両足を伸ばす
2. 両足をまっすぐ伸ばしたまま、できるだけ高く上げる
3. 上げきったらゆっくりと下す
4. 2〜3の手順を10〜15回×2〜3セット行う

トレーニング中は足を床につけない状態を維持することで、腹筋を持続的に鍛えられます。

ニーレイズ

ニーレイズは、あお向けの状態で膝を曲げたまま足を上げるトレーニングです。レッグレイズが難しい場合は、こちらの筋トレを先に行ってみましょう。

ニーレイズのやり方

1. あお向けになって両膝を曲げる
2. 膝を曲げながら両足を上げる
3. お尻が浮くまで上げたらゆっくりと下す
4. 2〜3の手順を10〜15回×2〜3セット行う

バイシクルクランチ

バイシクルクランチは、あお向けの状態で上体を左右にひねるトレーニングです。腸腰筋と腹斜筋・腹直筋などの腹筋を鍛えられます。

バイシクルクランチのやり方

1. あお向けになって両手を頭の後ろにつける
2. 両足を上げて股関節と膝を90度程度に曲げる
3. 上体を上げつつ左方向にひねり、右肘と左膝を近づける
4. 上体を右方向にひねり、左肘と右膝を近づける
5. 3〜4の手順を15〜20回×2〜3セット行う

腸腰筋の鍛え方のポイント

腸腰筋の効果的な筋トレをご紹介!鍛えるメリットやポイントも解説

腸腰筋を効率的に鍛えるには、いくつかのポイントをおさえる必要があります。ここでは、腸腰筋を鍛えるポイントを詳しく解説します。

ストレッチを取り入れる

腸腰筋の筋トレだけでなく、ストレッチを取り入れることも重要です。ストレッチを行うことで腸腰筋の柔軟性が高まり、筋トレ時のケガ防止や疲労軽減につながります。腸腰筋が硬くなると股関節の動きに支障をきたしやすくなるので、ストレッチを習慣づけてみましょう。

腸腰筋のストレッチのやり方

1. 姿勢をまっすぐにして、膝立ちになる
2. 片足を前に大きく出して片膝立ちになる
3. 前に重心を移動させて、その状態を20秒ほどキープする
4. 反対の足で行う

重心を前に移動させる際は、片膝立ちになっている側の骨盤を前に寄せるようなイメージで行ってみてください。

筋トレはゆっくり行う

腸腰筋の筋トレをする際は、ゆっくりと動作を行いましょう。早く動かすと腸腰筋をはじめとしたインナーマッスルよりも、アウターマッスルが優先的に働きやすくなるからです。アウターマッスルとは、以下のような身体の表面についている大きな筋肉のことです。

・大腿四頭筋(太ももの筋肉)
・大殿筋(お尻の筋肉)
・腹直筋

アウターマッスルは、身体をダイナミックに動かす際に働きます。そのため、ゆっくりとした筋トレをすればアウターマッスルの働きがおさえられ、インナーマッスルが効きやすくなるのです。筋トレのスピードに注意して、効率的に腸腰筋を鍛えましょう。

腸腰筋の筋トレでキレイな姿勢を作ろう!

腸腰筋を鍛えることで、歩行の安定化や姿勢改善などのさまざまなメリットが得られます。腸腰筋を効率的に鍛えるには、ストレッチを取り入れたり、ゆっくりとした動きで筋トレをしたりすることが重要です。

自宅で気軽にできるような自重トレーニングの種類もたくさんあるので、ぜひ自分にあった筋トレを実践してみましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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