サイドランジの正しいやり方は?効果や鍛えられる部位について解説!
公開日:2025.02.09
文:町田 晋一(お腹痩せトレーナー)
太腿痩せやヒップアップなどに有効なサイドランジ。しかし「サイドランジを行っても太腿やおしりへの効果が感じられない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方でもちょっとしたコツをつかむだけで、サイドランジで太腿やおしりへの効果が感じられるようになります。
そこで今回は、パーソナルトレーニング指導歴20年以上のトレーナーがサイドランジの正しいやり方や効果的に行うコツをわかりやすくお伝えします。引き締まった体を目指す方は、ぜひご参考にしてください。
目次
サイドランジとは?鍛えられる部位
「サイドランジ」とは足を横に踏み込む動作を繰り返すエクササイズです。鍛えられる筋肉として、以下の3つが挙げられます。
2. 大殿筋
3. ハムストリングス
それぞれの筋肉の役割と、鍛えることで得られる効果をお伝えします。
1.股関節内転筋群
股関節内転筋群とは内腿の筋肉のことで、「恥骨筋」「短内転筋」「長内転筋」「大内転筋」「薄筋」の5つの筋肉から構成されています。これらは太腿を閉じる際に機能します。これらの筋肉を鍛えることで太腿引き締め効果やO脚改善効果などが期待できます。
■関連記事
内転筋を鍛えるメリットは?おもな役割やおすすめ筋トレメニューを解説
大殿筋
大殿筋はおしりを覆っているもっとも大きな筋肉で、股関節を伸ばす際に機能します。この筋肉を鍛えることでヒップアップや基礎代謝アップなどといった効果が得られます。
■関連記事
スクワットの正しいやり方は?姿勢や動作を徹底解説!
ハムストリングス
ハムストリングスとは太腿の裏側にある筋肉のことで、「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」の3つの筋肉から構成されています。
これらは股関節を伸ばしたりひざを曲げたりする働きがあります。これらの筋肉を鍛えることで太腿引き締め効果やヒップアップ効果などが期待できます。
■関連記事
ハムストリングスを鍛えるには?おすすめの筋トレメニューと鍛え方のポイントを解説
ヒップリフトはどこに効く?正しいやり方・効果を徹底解説!
「サイドランジ」と「サイドスクワット」の違い
「サイドランジ」とよく混同されるのが「サイドスクワット」です。ここでは、サイドランジとサイドスクワットの違いについてわかりやすく解説します。
この2つの違いを簡単に説明すると、「足を横に踏み込むか踏み込まないかの違い」です。
足を横に踏み込む動作を繰り返すサイドランジに対して、サイドスクワットは足を横に踏み込む動作は行いません。
サイドスクワットは、足幅を大きく広げて足の位置はそのままで上半身だけを横へ動かしてしゃがみ込む動作を左右交互に繰り返します。
サイドランジは横へ足を踏み込む動きが加わる分、体幹の安定性なども要求されます。一方、サイドスクワットは足を横へ踏み込む動きがない分、より筋肉に集中して刺激を与えることができます。
サイドランジの効果3選
サイドランジを行うことで得られる主な効果として、以下の3つがあります。
2. おなか痩せ効果
3. ヒップアップ効果
1つずつ詳しくお伝えします。
1.太腿引き締め効果
サイドランジでは股関節内転筋群やハムストリングスが鍛えられるので、太腿のたるみを軽減でき、太腿引き締め効果が期待できます。そのため美脚を手に入れたい方や、デニムパンツなどをおしゃれに穿きこなしたい方にお勧めです。
2.おなか痩せ効果
サイドランジで股関節内転筋群を鍛えることで「ぽっこりおなか」の原因にもなる骨盤の開きを改善することができるので、おなか痩せにも効果的と言えます。そのためおなかまわりを引き締めたい方にもお勧めできるエクササイズです。
3.ヒップアップ効果
サイドランジを行うことで大殿筋とハムストリングスも鍛えられるので、ヒップアップ効果も期待できます。そのため垂れしりが気になる方や、魅力的なヒップラインを手に入れたい方にもお勧めです。
サイドランジの効果的なやり方
サイドランジによる効果をしっかりと得るためには、正しいフォームとやり方で行う必要があります。ここからは、サイドランジの効果的なやり方について詳しくお伝えしていきます。
1. 腰幅程度に足幅を広げてつま先とひざは正面に向けて立ちます。両腕を胸の前に組んで背すじをまっすぐに伸ばします。
2. 息を吸いながら片足を真横へ踏み込み、着地と同時に上半身を真下に下ろします。
3. 太腿のラインが床と平行になるまで上半身を下ろしたら、息を吐きながら踏み込んだ足の裏で床を押し蹴り、元の位置へ戻す動作を繰り返します。
左右それぞれ10回を、3セット行いましょう。
サイドランジをより効果的に行うポイント
サイドランジをより効果的に行うには、3つのポイントを踏まえておく必要があります。
ポイント1:足を真横に踏み込む際はつま先とひざをやや外側に向ける
つま先とひざをやや外側に向けることにより、ひざへの負担も少なくなるうえ、股関節内転筋群がより大きく伸縮されるようになります。そのため足を真横に踏み込む際は、つま先とひざをやや外側に向けるように意識しましょう。
ポイント2:上半身はやや前傾させる
上半身を軽く前傾させることで股関節の動きが強調され、大殿筋やハムストリングスへの効果がより大きく感じられるようになります。おしりを後ろに引き、胸を前に軽く突き出すようにして、前傾姿勢をキープしましょう。
ポイント3:股関節の「開いて閉じる」の動きを意識する
サイドランジで太腿を引き締めたりおなか痩せしたりするには、股関節内転筋群に効かせることが重要です。そのためには、股関節(太腿)の「開いて閉じる」の動きを意識して行うようにしましょう。具体的には、足を真横に踏み込む際は股関節が開き、元の位置に戻す際は股関節が閉じているかを確認しながら行いましょう。
サイドランジを行っても効果が感じられない場合の解決策
「サイドランジを行っても内腿やおしりの筋肉に効かない」という場合、原因として次の2つが考えられます。
2. 上半身が前傾していない
では、それぞれについて詳しくお伝えします。
1.つま先とひざがやや外側に向いていない
サイドランジを行っても内腿の筋肉に効かない場合、足を真横に踏み込む際につま先とひざがやや外側に向いていないことが考えられます。そうなると「股関節を開いて閉じる」の動きがスムーズに行えません。その結果、内腿の筋肉である股関節内転筋群に十分に効かず、トレーニング効果を感じにくくなってしまいます。
足を真横に踏み込む際は、つま先とひざをやや外側に向けるように意識してみましょう。それにより股関節の動きがスムーズになり、内腿の筋肉に効かせることができます。
2.上半身が前傾していない
おしりの筋肉への効果が感じられない場合は、上半身が前傾していないことが原因かもしれません。
上半身が前傾していないと股関節の動きが弱くなり、おしりの筋肉である大殿筋への効果がダウンしてしまいます。この場合はおしりを軽く後ろに突き出し、そのおしりを真下に下ろしていくことを意識して行いましょう。そうすることで上半身を前傾させることができ、おしりの筋肉への効果をしっかり感じられるようになります。
サイドランジを行う際の3つの注意点
間違った方法でサイドランジを行ったり無理をしたりすると、効果が得られないだけでなくけがにつながるリスクがあります。ここでは、サイドランジを行う際に注意すべき点を3つお伝えします。
1:ひざがつま先に対して内側や外側に入らないようにする
動作中、ひざがつま先に対して内側や外側に入ってしまうとひざへの負担が大きくなり、ひざを痛めてしまう可能性が高くなります。ひざへの負担を軽減させるために、サイドランジの動作中は常にひざがつま先の真上に位置するように心がけましょう。
2:背中を丸めたり反らさないようにする
背中を丸めたり反らせてしまうと、効果が得られないだけでなく腰への負担が大きくなってしまいます。動作中は背すじをまっすぐに伸ばした体勢を維持しましょう。胸を張るようにすると、背すじをまっすぐに伸ばした体勢を保ちやすくなります。
3:ひざや腰などに痛みや違和感があればすぐに中止すること
サイドランジの動作中にひざや腰などに痛みや違和感があればすぐに中止しましょう。そのまま続けてしまうと痛みがますます強くなってしまい、症状が悪化してけがにつながるおそれがあります。無理をせず、安全を最優先に考えましょう。
まとめ
今回は、サイドランジの正しいやり方や効果的に行うコツをお伝えしました。
改めてサイドランジを効果的に行うポイントをまとめておきます。
● 上半身はやや前傾させること
● 股関節の「開いて閉じる」の動きを意識すること
いくら効果的なサイドランジを行っても、続けなければ効果は期待できません。週に1回でも、継続して行うことで徐々に効果が現れるようになります。ぜひこの記事を参考に効果的なサイドランジを継続的に行い、理想の体を目指してくださいね。

町田 晋一
トレーニングモデルをしていた頃に、禁酒と食事制限でリバウンドを繰り返し、ダイエットに失敗した経験から、無理な食事制限をせず継続できるダイエットを指導。「姿勢改善」「筋肉量アップ」「脂肪燃焼」という3つのアプローチからなる独自のお腹瘦せメソッドを提唱し、ぽっこりお腹に悩む女性をサポートしている。「2ヶ月で平均−5.6cm」を実現するお腹痩せメソッドは、40代・50代女性を中心に多くの支持を獲得。現在は、東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで活動するほか、セミナー講師、美容サイトの公式アンバサダー、フィットネスライターなど幅広く活動している。パーソナルトレーニング指導歴24年。
他の記事も読む
- 腰方形筋とは?おもな作用やストレッチ・筋トレの方法をご紹介
- 腓腹筋とはどんな筋肉?特徴や作用をおさえてリハビリに活かそう!
- 腹横筋の知識を深めよう!おもな作用やトレーニング方法をご紹介
- 梨状筋の作用や筋トレ方法は?梨状筋症候群の原因についても解説
- 胸鎖乳突筋とは?おもな作用やストレッチ方法、鍛え方について解説
- 大殿筋を鍛える最強のトレーニング4選!鍛えるメリットや筋トレ効率を上げる方法も解説!
- バーベルカールの正しいやり方は?効果を上げるポイントや鍛えられる部位について解説!
- ルーマニアンデッドリフトの正しいやり方は?効果や鍛えられる部位について解説!
- ダンベルデッドリフトの正しいやり方は?効果や鍛えられる部位について解説!
- 【大人になっても諦めない】身長を伸ばす秘訣&ストレッチ方法を紹介!
- 【あなたはどのタイプ?】巻き肩矯正ストレッチをパターン別に紹介!
- 【小顔・首すっきり】胸鎖乳突筋のストレッチ&トレーニングを紹介!
- 【肩の盛り上がりをなくしたい】僧帽筋ストレッチ&トレーニング方法を解説!
- 【お尻ガチガチ解消】梨状筋ストレッチ&トレーニング方法を解説!
- 【動くのが怖い方必見】ぎっくり腰を楽にするストレッチ&再発予防法を解説!
- 【簡単にできる】広背筋ストレッチ&セルフチェック方法を解説!
- 【前屈硬い方必見】身体がぐっと柔らかくなるストレッチを紹介!
- 【筋肉別】ガチガチなお尻をほぐすストレッチ方法を解剖学的に解説!
- 寝違えた時のストレッチ 3選!辛い痛みを楽にする対処法も合わせて解説!
- 【運動嫌いでも続けられる】自宅で簡単にできる痩せるストレッチを紹介!