筋肉痛を解消したい!効果的なストレッチ方法と予防法を徹底解説
公開日:2025.04.10

文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)
「筋肉痛を早く治したい」「筋肉痛になった時はどのように過ごしたら良いの?」と疑問をお持ちではないでしょうか。
大人になって久しぶりに運動をすると、翌日の動きに支障をきたすほど筋肉痛になってしまう方もいらっしゃいます。
また、予防できるならその方法も知りたいですよね。そこで今回は筋肉痛になった時におすすめのストレッチ方法と予防法を合わせて紹介します。
ぜひあなたの悩みを解決するためにお役立ていただけますと幸いです。
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目次
意外と知らない筋肉痛について解説
筋肉痛は、主に運動後24〜48時間に現れる筋肉の痛みを指し、「遅発性筋肉痛(DOMS)」と言います。
遅発性筋肉痛は、筋肉の線維の微細な損傷が原因とされ、普段行わないような運動をしたり、強度の高い運動をした際に起こります。
また、筋疲労による炎症が引き起こすとも言われるのです。
筋肉痛をストレッチで解消することはできるの?
結論からお伝えすると、筋肉痛を完全に解消したい場合には、ストレッチ単体では限界があります。
なぜなら筋肉痛は筋肉の損傷によるものですが、ストレッチには筋肉の損傷を直接的に回復させる働きがないからです。
ただし、ストレッチをすることで、筋肉の柔軟性を高めたり筋肉痛の回復をサポートする可能性はあります。
筋肉痛を早く楽にするための対処法を紹介
筋肉痛の解消にストレッチだけでは不十分と言われると、どうしたら良いのか迷ってしまいますよね。
筋肉痛を早く楽にするためのポイントは、炎症を抑え、筋肉の損傷を早期に回復させるということです。それでは実際に、自宅でも行える対処法を解説します。
冷やす
運動後に冷やすことで筋肉痛の強度を軽減できる可能性があると言われています。1)
冷やすことにより血流が制限され、炎症が抑制されます。その結果、筋肉の痛みや腫れを軽減させるのです。
また冷やすことで、代謝活動を抑制し損傷部位の回復を早めたり、神経の伝達を遅らせることで、痛みの感覚を軽減させる可能性もあります。
具体的には、氷嚢や冷却シートなどを使い、筋肉痛のある部分を冷やすと良いでしょう。冷やす時間は10〜20分程度が推奨されています。2) 20分以上に渡って冷やしてしまうと、神経や筋肉を損傷させてしまう可能性があるため注意が必要です。
マッサージ
マッサージをすることで、血行が改善し、筋肉へ酸素や栄養素が供給されることで、回復が促進されると言われています。3)
マッサージの方法はいくつかありますが、筋肉痛のある部分を優しく圧をかけ、ほぐしていく方法は簡単に行える方法です。筋肉を軽く揉んだり圧力をかけることで、血行を促進し、筋肉の緊張を軽減します。
できそうな方は、指や肘を使い奥の筋肉まで圧を加えることができると、より筋肉の緊張が軽減し、筋肉痛の軽減に繋がります。
ご自身で難しい場合には、近くの専門家に頼ることもおすすめです。
軽い運動
意外かもしれませんが、筋肉痛には軽い運動を行うことも有効です。軽い運動をすることで、筋肉の血流を促進し、乳酸などの代謝産物を早期に除去します。
また軽い運動は、筋肉の伸張性や可動性を保ちます。そのため、過度に筋肉が硬くなることを予防することができるのです。
具体的には、ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどが挙げられます。時間は、
20〜40分程度が効果的だと言われています。3)
タンパク質を摂る
筋肉が損傷を受けた後、タンパク質を摂取することで、筋肉の回復を促進し、筋肉痛を軽減させる可能性があります。
タンパク質の多く含まれた食品を摂ることはもちろんオススメです。
もし筋トレを普段から沢山される方はプロテインを飲まれている方も多いかもしれません。
その場合には、ホエイプロテインを飲むことで、筋肉の回復を早めると言われているためおすすめです。
筋肉痛をすぐに解消したい時のストレッチ&マッサージを解説
「筋肉痛が辛くて日常生活が困っている」「なんとかしてすぐに解消できるストレッチはないの?」と思う方も多いでしょう。
そんな方に向けて少しでも早く解消するためのストレッチ&マッサージ方法を紹介します。ただしストレッチなどをしたらすぐに治るという訳ではありませんのでご了承ください。
フォームローラーを使ったセルフマッサージ
フォームローラーを使用したセルフマッサージは、筋肉内の血流を改善する効果があると言われています。5)
筋肉痛の回復には血流の促進が重要となるため、フォームローラーを使ってセルフマッサージをすることで、疲労や痛みが和らぐ可能性があります。


ダウンドッグ
一部の研究では、筋肉痛の軽減に静的ストレッチが効果的だと言われています。静的ストレッチとは、20〜30秒程度ゆっくりと伸ばすようなストレッチの方法です。
ここでは、筋肉痛になりやすい腿裏のハムストリングスとふくらはぎの下腿三頭筋を同時にストレッチできる方法を紹介します。



ただし、この方法はストレッチ直後に痛みが解消する訳ではありません。長期的に行うことで筋肉痛の予防や症状軽減に繋がる可能性があります。
筋肉痛を予防することはできるの?
結論からお伝えすると、完全に予防することは難しいです。しかし、なるべく抑えることはできます。
そのためには、ウォーミングアップとクールダウンをしっかり取り入れることや、運動の負荷を意識することなどが重要です。
またストレッチをする際には、軽く動かしながら行う動的ストレッチを行うことで、予防に繋がる可能性があるとも言われています。ここでは筋肉痛予防のための動的ストレッチを紹介します。
レッグスイング(前後)
太ももの前側の大腿四頭筋や股関節の前側の腸腰筋、腿裏のハムストリングスなどの動的ストレッチを紹介します。
- 1. 立った姿勢で片足を前後に大きく振ります。バランスを崩さないように注意して行いましょう。不安な方は、壁を持ちながら行います。
- 2. 足を前に振った時には、腿裏の筋肉が伸びるのを感じます。


レッグスイング(左右)
太ももの内側の内転筋や太ももの外側の大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)、中臀筋などの動的ストレッチを紹介します。
- 1. 立った姿勢で片足を左右に大きく振ります。バランスを崩さないように注意して行いましょう。不安な方は、壁を持ちながら行います。
- 2. 足を内側に振った時には、腿の外側の筋肉が伸びるのを感じます。


アームストレッチ
現代の生活では胸周りの筋肉を使う機会が少なく、運動後に筋肉痛になる方が多いです。特に肩甲骨周りの筋肉や胸の前の大胸筋などを動かしていきましょう。


まとめ
今回は筋肉痛を即効で解消したい方に向けた対処法を紹介しました。「筋肉痛になるとストレッチをした方が良いのでは?」と感じる方も多いかもしれません。しかしストレッチは、筋肉痛を解消する効果は限定的だと言われています。
筋肉痛になってしまった時には、炎症を抑えたり血流を促進するなどして筋肉の回復を早めることが重要です。そのため、冷やしたり軽い運動をすることなどが有効です。またマッサージをしたり、タンパク質を摂ることも良いでしょう。
普段からストレッチをすることで、筋肉痛を予防する可能性はあります。また運動の負荷や種類を調整することで、筋肉痛の程度を抑えられるケースもあります。
筋肉痛になってしまうと日常生活に支障をきたすこともありますので、ぜひ普段から少しずつ体を動かせると良いですね。ぜひ当記事が筋肉痛を解消したい方のお悩み改善に繋がれば幸いです。
参考文献
1)Weerapong, P., Hume, P. A., & Kolt, G. S. (2005). The mechanisms of massage and effects on performance, muscle recovery and injury prevention. Sports Medicine, 35(3), 235-256.
2) Bleakley, C. M., et al. (2012). The Use of Cryotherapy in the Management of Acute Soft Tissue Injury. Journal of Sports Sciences, 30(13), 1199-1213.
3)Crawford, D., & Green, S. (2013). Effects of massage on muscle soreness and recovery: A systematic review of randomized controlled trials. Journal of Sports Rehabilitation, 22(4), 367-375.
4)Roberts, M. P., & Cooper, L. R. (2018). Effectiveness of active recovery in decreasing delayed onset muscle soreness. Sports Medicine, 48(8), 1769-1777.
5)MacDonald, G. Z., et al. (2014). The effect of foam rolling on arterial function. Journal of Strength and Conditioning Research, 28(1), 88–97

服部 恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_
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