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大腿二頭筋とは?特徴や位置、鍛え方・ストレッチ法など徹底解説!

公開日:2025.04.20

大腿二頭筋とは?特徴や位置、鍛え方・ストレッチ法など徹底解説!

文:原田ゆうか/理学療法士

「大腿二頭筋(だいたいにとうきん)」と聞いて、どんな筋肉なのか、またどのような筋トレを行えば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。大腿二頭筋は太ももの後面につく筋肉で、「走る」「跳ぶ」などの動作に関与します。

今回の記事では、大腿二頭筋の特徴や鍛えるメリット、筋トレ・ストレッチ方法などについて紹介します。適切な筋トレ・ストレッチ方法を把握することで、効率よくトレーニングを進められるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

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大腿二頭筋とは

大腿二頭筋は太ももの後面につく筋肉で、ハムストリングスを形成する筋肉の1つです。ハムストリングスは大腿二頭筋のほか、半腱様筋(はんけんようきん)・半膜様筋(はんまくようきん)という2つの筋肉で形成されており、それぞれが異なる役割を担っています。

大腿二頭筋は「短頭」と「長頭」で構成されています。長頭は股関節からひざ関節まで二関節筋(2つの関節にまたがる筋)で、ひざを伸ばす動きに加えて、股関節を曲げる動きにも関与しています。

ここからは、大腿二頭筋の位置関係と機能について、詳しく解説していきます。

大腿二頭筋の位置

大腿二頭筋とは?特徴や位置、鍛え方・ストレッチ法など徹底解説!

先述した通り、大腿二頭筋は短頭と長頭という2つの起始(筋肉の付着点)があるのが特徴です。それぞれ「大腿骨粗面(だいたいこつそめん)の一部」と「坐骨結節(ざこつけっせつ)」からなり、「腓骨頭(ひこつとう)」についています。

大腿二頭筋はひざの外側につく筋肉です。ハムストリングスを形成するそのほかの筋肉「半腱様筋」や「半膜様筋」は、ひざの内側についています。

大腿二頭筋の機能

大腿二頭筋の主な働きは、以下の3つが挙げられます。

● ひざを伸ばす
● 股関節を曲げる
● ひざを安定させる

これらの動きはウォーキングやランニング、階段の上り下りなど、日常生活のさまざまな動作に必要不可欠です。

また大腿二頭筋は、股関節とひざ関節を開いたり閉じたりする、回旋動作にも影響しています。半腱様筋や半膜様筋の働きをサポートする筋肉としての役割もあります。

下半身の健康と機能を維持するためには、大腿二頭筋をバランス良く鍛えることが重要です。

大腿二頭筋を鍛えるメリット

大腿二頭筋は、ひざ関節と股関節を使う動きに深くかかわりがあります。大腿二頭筋を鍛えるメリットは、おもに以下の4つです。

1. 基礎代謝の向上
2. 運動パフォーマンスの向上
3. 下半身全体の安定
4. ヒップアップや美脚効果

それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。

1.基礎代謝の向上

基礎代謝とは、人が生きているだけで消費されるエネルギー量のことです。筋肉量が高い人ほど基礎代謝量も高いとされていて、同じ運動量でもより多くのエネルギー量を消費できます。

大腿二頭筋を含むハムストリングスは、体の中で3番目に大きな筋肉です。

トレーニングにより効率よく筋肉量を増やすことで、基礎代謝量の向上につながります。太りにくく痩せやすい体に導きダイエット効果が期待できるでしょう。

2.運動パフォーマンスの向上

大腿二頭筋や大腿四頭筋をはじめ、太ももやひざ周囲につく筋肉は、さまざまな動きにおいて重要な役割を担っています。そのため、鍛えることで運動パフォーマンスの向上が期待できます。

とくに「走る」「跳ぶ」「蹴る」などの動きを含むスポーツや、瞬発力・持久力が重要なスポーツにおいて、大腿二頭筋を鍛えることはパフォーマンスアップに直結しやすいといえるでしょう。

また「投げる」「打つ」などの上半身の動きを使うスポーツにおいても、体幹の安定や持久力の向上のために、下半身のトレーニングは欠かせません。

3.下半身全体の安定

大腿二頭筋を鍛えることで、下半身全体の安定につながります。とくにバランス能力の向上により、動きを止めるストップ動作時にふらつきが軽減し、けがのリスクを抑えられます。

動きのレベルと安定性が増し、階段の上り下りや物を持つ動作、家事など日常生活の動きも楽になるはずです。

また下半身が安定することで効率的に筋力を出力できるようになり、筋トレの効果を高める効果も期待できます。

4.ヒップアップや美脚効果

大腿二頭筋を含むハムストリングスは、おしりにつく「大殿筋(だいでんきん)」をサポートする働きがあるため、鍛えることでヒップアップ効果につながります。

また女性は、大腿二頭筋のトレーニングをすることで、基礎代謝が向上して太もも周辺の脂肪が燃焼しやすくなります。すっきりと引き締まった脚を手に入れたい方にも有効です。

大腿二頭筋を鍛える筋トレ3選

ここからは、大腿二頭筋を鍛えられるおすすめのトレーニングを紹介します。

1.スクワット

スクワットは、おもに大腿二頭筋や大腿四頭筋をはじめとしたハムストリングに効果的なトレーニングです。

太もも全体を効率的に鍛えられるため、太ももをたくましく鍛えたい方はもちろん、足全体を引き締めたい方にもおすすめです。

【スクワットのやり方】

①足を肩幅程度に開く
②つま先はひざと同じ方向に向ける
③足裏全体に体重をかけたまま、おしりを後方に引いて腰を落とす
④ ひざの角度が90度になったら、ゆっくりと元に戻る
⑤③~④を繰り返し行う

トレーニング中は、背中が丸まらないように気を付けましょう。無理のない範囲で、10~20回行ってください。

2.ヒップリフト

大腿二頭筋とは?特徴や位置、鍛え方・ストレッチ法など徹底解説!

ヒップリフトは、大腿二頭筋と、おしりにつく大殿筋を鍛えられるトレーニングです。寝たままの状態で実施できるので、なかなか筋トレが続かないという方にも向いています。

【ヒップリフトのやり方】

①あおむけの状態に寝て、両ひざを90度に立てる
②両手を体の横について、ひざから頭までが一直線になるまでおしりを上げる
③ゆっくりと元に戻る
④②~③を繰り返し行う

おしりから太ももの裏の筋肉を意識しながら行いましょう。20回を目安に取り組んでみてください。

3.プローンレッグレイズ

大腿二頭筋とは?特徴や位置、鍛え方・ストレッチ法など徹底解説!

一般的なレッグレイズとは異なり、うつぶせの状態で足を上げるトレーニングです。大腿二頭筋をはじめとするハムストリングスを効率的に鍛えられます。

【プローンレッグレイズのやり方】

①うつぶせの状態で、両手を顎の下に重ねる
②かかとで天井を押すように意識しながら足を上げる
③ゆっくりと足先が床につかない高さまで下ろす
④②~③を繰り返し行う

骨盤が動きすぎると、腰を痛めるリスクがあるので注意が必要です。左右各20回を目安に取り組みましょう。

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大腿二頭筋のストレッチ方法

筋トレ前後にストレッチを行うことで、柔軟性を高め、けがの予防や疲労回復につながります。ここからは、大腿二頭筋のストレッチ方法を紹介します。

ハムストリングスストレッチ

ハムストリングスストレッチは、大腿二頭筋をはじめとするハムストリングスを伸ばすストレッチです。テーブルなどつかまる場所があれば、立ったまま手軽に実践できるので、ぜひ普段の習慣に取り入れてみてください。

【ハムストリングスストレッチ】

①テーブルなどに両手をつき、ひざを軽く曲げて、おしりを後ろに引きます
②背筋はまっすぐの状態で、ゆっくりとひざを伸ばしましょう
③背中が丸まらないところまでひざを伸ばし、20秒キープします

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まとめ

今回は、大腿二頭筋の特徴や鍛えるメリット、筋トレ方法について紹介しました。大腿二頭筋を鍛えることで、運動パフォーマンスの向上やヒップアップ、美脚効果など、複数のメリットが期待できます。

トレーニング方法はさまざまですが、十分な効果を得るためには、目的に合ったトレーニングを実践することが大切です。

また、トレーニングの前後にストレッチを行うことで、けがの予防や疲労回復につながります。

ぜひ今回の記事を参考にして、大腿二頭筋を効率的に鍛えていきましょう。

原田ゆうか

原田ゆうか

医療系の学校で解剖生理学や運動学をはじめとする専門知識を学び、理学療法士資格を取得。その後、総合病院や介護施設などでリハビリテーションを担当。現在は今までの経験と知識をいかしてライターとして活動中。より多くの人が健康について興味がもてるよう、わかりやすい言葉での発信を心がけている。

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