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黒豆茶の驚きの効果とは?成分・効能や飲む際の注意点を解説

公開日:2025.05.01 更新日:2025.05.07

黒豆茶の驚きの効果とは?成分・効能や飲む際の注意点を解説

文:高木みなこ/管理栄養士

「最近、体の調子がすぐれない」「美容に気を遣いたいけど、何から始めれば良いかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。日々の忙しさの中で、自分のケアはつい後回しになってしまいがちですよね。

そんな悩みを持つ方におすすめの飲み物が「黒豆茶」です。古くから健康に良いとされてきた黒豆茶ですが、具体的にどのような効果・効能があるのでしょうか。

本記事では黒豆茶とは何か、成分や効果・効能、飲む際の注意点を詳しく紹介します。ぜひ最後まで読んで、日々の健康、美容対策の参考にしてみてください。

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黒豆茶とは

黒豆茶の驚きの効果とは?成分・効能や飲む際の注意点を解説

黒豆茶は、大豆の一種である黒大豆(黒豆)を焙煎してつくられるお茶です。黒大豆の特徴である黒い皮には、アントシアニンというポリフェノールの一種が含まれ、さまざまな健康効果が期待できます。

黒豆茶には、次の2つのタイプがあります。

タイプ 特徴
炒り豆タイプ ・炒った黒豆を使用
・お湯で煮出す、または急須に入れてお湯を注いで作る
・黒豆本来の風味や栄養を丸ごと摂取できる
・煮出した後の黒豆も、調理に活用できる(黒豆ごはんなど)
ティーバックタイプ ・粉砕した黒豆がティーバッグに入っている
・お湯を注ぐだけで、手軽に黒豆茶を楽しめる
・忙しい方や、職場などで手軽に飲みたい方におすすめ

どちらのタイプもカフェインレスです。カフェインが気になる方や妊娠中の方、子どもでも飲むことができます。黒豆茶は、香ばしい香りとほのかな甘みを感じる風味です。リラックスタイムや、就寝前の1杯としてもおすすめです。

黒豆茶の成分と効果・効能

黒豆茶の驚きの効果とは?成分・効能や飲む際の注意点を解説

黒豆茶には、健康と美容に嬉しい成分が含まれています。代表的な成分と、期待できる効果・効能を詳しく見ていきましょう。

アントシアニン

黒豆の黒い皮には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。アントシアニンには高い抗酸化作用があり、活性酸素の除去に有効だと考えられています。活性酸素とは、細胞を傷つけ、老化や病気の原因となる可能性がある物質です。

アントシアニンを取ることで、老化や生活習慣病の予防、血糖値の改善、目の健康を維持するなど、あらゆる効果が期待できます。

大豆イソフラボン

エストロゲンは、女性の健康と美容に深く関わるホルモンです。大豆イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」と類似した化学構造を持ち、体内で女性ホルモンと似た働きをします。

大豆イソフラボンは、更年期障害の緩和や美肌効果、骨粗しょう症の予防、月経前症候群(PMS)の緩和などに役立つ成分として知られています。ホットフラッシュやイライラ、不眠などの症状がある方や、肌のハリや弾力を保ちたい方など、女性の健康と美容のサポートにおすすめしたい成分です。

大豆サポニン

大豆サポニンは、大豆特有の苦味や渋みのもととなる成分です。コレステロール値の改善や肝機能サポート、免疫力アップ、便秘改善など、さまざまな健康効果が期待できます。

● コレステロール値の改善:血中のLDLコレステロールを分解する酵素を活性化させ、血中コレステロール値を改善する。
● 肥満予防:脂肪の蓄積を抑制して、肥満を予防する。
● 肝機能のサポート:肝臓での脂質代謝を促進し、過酸化脂質の生成を抑え、肝臓への負担を軽減する。
● 免疫力の向上:NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化し、免疫力を高める。
● 便秘改善:腸のぜん動運動を活発にして、便通を改善。

カリウム

カリウムは健康的な体を維持するのに役立つミネラルの一種で、体内で過剰になったナトリウム(塩分)を排出しやすくする作用があり、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要な役割を果たしています。

カリウムには、体の水分バランスを整え、むくみを予防する効果が期待できます。また血圧を正常に保つ働きもあるため、血圧が気になる方には欠かせません。

さらに筋肉の収縮と弛緩(しかん)に深く関わっており、正常な筋肉の動きをサポートします。不足すると、筋肉のけいれんや脱力感、こむら返りなどが起こりやすくなります。

食物繊維・オリゴ糖

食物繊維とオリゴ糖は、腸内環境を整え、便秘解消に役立つ成分です。

食物繊維は水を含むとスポンジのようにふくらみ、便に水分と適度なやわらかさを与えることで、腸のぜん動運動を促進します。一方オリゴ糖は、ビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となって善玉菌を増やし、腸内環境を整えるのに効果的です。さらに食物繊維とオリゴ糖は、血糖値の急上昇を抑えたり、満腹感を持続させる効果も期待できます。つい食べ過ぎてしまう方のダイエットサポートとしても役立つ成分です。

黒豆茶を飲む際の注意点

毎日の健康維持のために取り入れたい黒豆茶ですが、注意すべき点もあります。ここでは、黒豆茶を飲む際に気をつけたいポイントを紹介します。

大豆アレルギーの方は注意

大豆アレルギーの方は、十分な注意が必要です。黒豆は大豆の一種なので、飲むことでアレルギー反応が出る可能性があります。じんましんやかゆみ、呼吸困難などの症状が出た場合はすぐに中止して、医師に相談してください。

初めて飲む場合はごく少量から試し、体調に異変がないか確認すると良いでしょう。

カリウムの利尿作用

黒豆茶に含まれるカリウムの利尿作用にも、注意が必要です。カリウムはむくみの解消に有効ですが、夜間などトイレが近くなって困るときは、飲むタイミングや量を調整しましょう。

特に腎臓機能が低下している方は、カリウムの排出がうまくいかない場合があるため、医師に相談してから飲むようにしてください。

過剰摂取に注意

黒豆茶には健康維持に魅力的な成分が含まれていますが、過剰に摂取すると、かえって体調を崩してしまうことがあります。黒豆茶に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをするため、取りすぎるとホルモンバランスが乱れることがあります。また食物繊維は取り過ぎることで、おなかが張ったり、ゆるくなったりする可能性があります。

黒豆茶は過剰摂取に注意して、適量を守って飲用することが大切です。気になる方は、少量から始めて徐々に量を増やしたり、体調に合わせて飲む量を調整しましょう。

まとめ

今回は、黒豆茶の特徴や効果・効能、飲む際の注意点を紹介しました。

黒豆茶は、日々の健康や美容の悩みをサポートしてくれる「健康茶」と言えます。これまで「健康茶は苦くて飲みにくい…」と敬遠していた方も、香ばしくてくせのない黒豆茶なら、毎日無理なく続けられるはずです。しかし飲み過ぎはかえって健康を害することもあるため、適量を守って飲用しましょう。

「最近、体の調子がすぐれない」「美容に気を遣いたい」と感じている方は、ぜひ今日から黒豆茶を取り入れてみてください。美味しく続けて、体の中からきれいと元気を手に入れましょう。

<参考文献>
生理活性植物因子アントシアニンの色と構造
活性酸素と抗酸化物質の化学
肝障害に及ぼす大豆サポニンの作用
大豆の新規機能性成分の開発: 黒大豆種皮ポリフェノールとピニトール
カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
高血圧 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
乳酸菌 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

【書籍】
・秋津壽男『血管が若返る!黒豆茶健康法』(ナツメ社)2016
・野崎豊、小池澄子『「黒豆」健康生活』(青春出版社)2004
・生活実用シリーズ NHK生活ほっとモーニング『黒豆健康活用術』(NHK出版)2005

高木みなこ

高木みなこ

管理栄養士の資格取得後、特別養護老人ホームで調理や献立作成、栄養管理などを経験。現在はフリーランスライターとして、医療・美容に関するコラム記事・取材記事執筆などを行っている。

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