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鵞足炎はストレッチで治るの?早く治す方法を徹底解説!

公開日:2025.06.07

鵞足炎はストレッチで治るの?早く治す方法を徹底解説!

文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)

あなたは「膝の内側が痛くて悩んでいる」「鵞足炎と診断されたけど、ストレッチなどをした方が早く治るの?」そんなお悩みや疑問はありませんか。

膝の内側に痛みが起こる鵞足炎は、スポーツをしている方に起こりやすい症状です。鵞足炎は、炎症による痛みなので、基本的に直後は安静にし、冷やすなどのRICE処置を推奨します。しかし炎症が落ち着いてきたら、ストレッチやトレーニングで再発予防に努めることは重要です。

そのため当記事では、鵞足炎を早く治すための対処法とストレッチ方法を紹介します。

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鵞足炎とは?

鵞足(がそく)とは、膝の内側に位置し、縫工筋・薄筋・半腱様筋の三つの筋肉の腱が停止する部位を指します。この鵞足部に炎症が生じる状態を鵞足炎と呼びます。
鵞足炎は、スポーツ障害や変形性膝関節症の合併症として代表的な疾患の一つです。臨床的な特徴としては、鵞足部の圧痛や動作時の痛みが挙げられます。

鵞足炎を引き起こす要因

鵞足炎の病態は、鵞足構成筋の停止腱に加わる過剰な伸長ストレスが原因となる腱症と、停止腱間の摩擦(圧迫)が原因となる鵞足包炎の二つがあるとされています。特に、筋肉のアンバランスや骨のアライメントが不良な状態で、ランニングなど負荷が掛かると起こりやすい傾向です。下記で具体的な要因について解説していきます。

急激な過負荷

膝に過剰に負荷が掛かる場合、鵞足炎を引き起こす可能性があります。ランニングのように長時間に渡り、膝に荷重が掛かったり、サッカーやバスケのように膝の曲げ伸ばしやジャンプを頻回に行うと、急激に負荷が掛かる可能性があるのです。

スポーツだけでなく、仕事で重労働をされる方や、産後の女性で急に床での生活が増えたことがきっかけで起こるケースもあります。

筋のアンバランスや柔軟性低下

鵞足炎50症例に対して本テストを実施した結果、最も多く同定されたのは薄筋単独で68%、次いで縫工筋と薄筋の合併が16%、縫工筋単独8%となったという報告があり、特に薄筋の単独の影響が大きいことがわかります。1)

下肢のアライメント不良

鵞足炎を引き起こす要因として、下肢のアライメント不良が考えられます。具体的には、年代や個人によっても異なりますが、スポーツ時に発症している方の場合、knee in-toe out(膝が内側に入り、つま先が外にねじれる)となっていることが多いです。下腿外旋となり鵞足部の負荷が高まりやすいため、鵞足炎に繋がってしまうのです。

一方で鵞足炎は、変形性膝関節症(膝OA)の方にも多い症状です。膝OAの場合は、knee out-toe inアライメントが一般的なので、鵞足腱は弛緩するように思われます。しかし膝OAの場合、荷重時に大腿骨の内側への移動量が大きくなることで、鵞足構成筋に伸張ストレスが生じ、鵞足炎が発症したと考えられています。2)

鵞足炎を早く治すための対処法

鵞足炎になってしまった時に、今までと変わらず運動などを行うと悪化する場合があります。そのため状況に応じて安静にしたり、テーピングをするなど膝に負担の掛からないように対処することが重要です。具体的な対処法を下記で解説します。

痛みが強い場合は安静に

痛みが強い場合は、無理にスポーツなどを継続せず安静にすることも一つの方法です。しばらく安静にしていても痛みが引かない場合は、整形外科を受診することを推奨します。鵞足炎だと思っていてもなかには別の病気や怪我だったという可能性もありますので、痛みが強い場合は、自己判断せず専門家の指示に従いましょう。

運動後はアイシングを行う

炎症が起こっている時は、アイシングを行いましょう。特に運動後は、15〜20分程度、氷嚢などで冷やすことをオススメします。

テーピングを行う

鵞足炎に対しキネシオテープを用いることで、疼痛軽減効果があると言われています。3)
鵞足構成筋に沿って、テープを貼っていくことで、負荷を軽減させる効果があります。

例えば、原因になりやすい薄筋の場合は、恥骨から大腿骨内側上顆を通り、鵞足に向かって貼ると良いでしょう。

鵞足炎を予防するストレッチやトレーニング方法を徹底解説!

鵞足炎はスポーツ時に起こることも多いため、運動前後のストレッチや適切な体の使い方などが重要になります。

そこで鵞足炎の予防や症状緩和のためにオススメなストレッチやトレーニングを紹介します。全ての方が同じ症状や体の状態ではないため、無理のない範囲で行いましょう。

また症状が強い方や長引いている方は、近くの専門家に見てもらうことを推奨します。

薄筋のストレッチ

鵞足の一つであり、痛みの原因にもなりやすい「薄筋(はっきん)」のストレッチを行います。股関節を外転・内旋、膝関節は伸展位で行うことで、薄筋が伸びます。

⒈両足を広げて座ります。膝を内側へねじりましょう。鵞足炎はストレッチで治るの?早く治す方法を徹底解説!

⒉可能な方は、骨盤を立てて体を前に倒します。

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縫工筋のストレッチ

縫工筋も、鵞足のうちの一つです。タオルを使用し、簡単に行える方法を紹介します。

⒈ベッドの上にうつ伏せで寝ましょう。太ももの下に丸めたタオルを入れます。⒉膝を曲げて、股関節を内旋させます。可能な方は、手で抑えることでさらに内旋を強めます。骨格特性により個人差がありますので、無理に抵抗を加えすぎないように注意しましょう。

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クラムシェル

knee in-toe outアライメントとなっている場合、下腿外旋となり鵞足炎に繋がります。股関節外旋筋が弱く、knee inしやすい方が多いので、ここでは股関節外旋筋を鍛えるエクササイズを紹介します。

⒈横向きに寝て、股・膝関節を曲げていきます。鵞足炎はストレッチで治るの?早く治す方法を徹底解説!

⒉上側の腰を下に下げ、左右の骨盤の位置を揃えましょう。

⒊踵同士はつけたまま、膝を開き股関節を外旋していきます。

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⒋骨盤が開かないように注意しながら行いましょう。

ショルダーブリッジ

現代の多くの方は、生活スタイルなどが影響し、腿裏の筋肉や内腿の筋肉が弱くなっている方が多いです。そういった筋肉のバランスは、太ももと膝下の骨がねじれいている状態(下腿外旋症候群)を引き起こしやすく、鵞足部に負担をかけているのです。そのような筋肉のバランスを整えていく運動を紹介します。

⒈仰向けになり、足の幅は拳1個分にしましょう。⒉骨盤を自分の方に傾けます。

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⒊背骨が少しずつ床から離れるように、お尻を上げていきましょう。

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⒋脚が開きたくなる方は内転筋が使えてないケースが多いです。膝の間にボールを挟み、落ちないように意識してみましょう。

⒌つま先と膝を一直線に保つことがポイントです。

ランジ

最後に、膝のアライメントを調整するエクササイズを紹介します。運動中に膝が内側に入ることで鵞足に負担がかかっている方も多いので、体の使い方を学習していきます。

⒈片足を前に出してつま先を正面に向けていきましょう。⒉頭からお尻まで一直線を意識し、体を前に傾けます。前に出した足の踵に全体重を預けます。

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⒊この時、膝が内側に入らないように意識しましょう。

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⒋体をゆっくりと起こします。股関節から動かす意識で繰り返します。

⒌さらに行える方は体を前に傾けたまま、膝の曲げ伸ばしを行いましょう。

正確にはつま先の向きは、個々の大腿骨の角度によって異なります。可能であればお近くの専門家に見てもらうことを推奨します。

まとめ

今回は、鵞足炎の対処法について詳しく解説しました。

鵞足炎は、筋肉の硬さやアンバランスなどが関係していることも多いので、ストレッチをすることで症状が緩和したり、予防に繋がる可能性は大きいです。

しかし、ご自身の症状や発症からの時期などによって対処法は異なります。今回は、ストレッチやトレーニング以外の対処法も合わせて解説をしました。

痛みを我慢することでさらに悪化させてしまい、回復が遅れることもあります。そのため、ぜひ当記事を参考にしてアプローチしていただき、症状やお悩みの早期改善に繋がれば幸いです。

参考文献
1)赤羽根良和, 林典雄:鵞足炎におけるトリガー 筋の鑑別検査,理学療法ジャーナル.2012; 46 (2): 175-179.

2) 斉藤正佳, 赤羽根良和, 永田敏貢, 栗林純. 内側型変形性膝関節症に合併した鵞足炎の発生機序. 東海北陸理学療法学術大会誌. 2011;27:100-103.

3)Homayouni, K., Zeynali, L., & Mianehsaz, E. (2016). Comparison between Kinesio taping and physiotherapy in the treatment of de Quervain’s disease. Journal of Musculoskeletal Research, 19(3), 1650019.

服部恵実

服部 恵実

大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_

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