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タンパク質の1日の必要量は?1度に吸収できる量や摂取するポイントとは

公開日:2025.07.17

タンパク質の1日の必要量は?1度に吸収できる量や摂取するポイントとは

文:石川 桃子/管理栄養士

「自分に合ったタンパク質の量を摂りたい」
「タンパク質がどんな食材に多く含まれているかわからない」

リハビリや介護の現場で、タンパク質の重要性は語られます。とはいえ、実際どのくらい食べればよいかわからない方も多いかも知れません。
この記事では、タンパク質の働きから、推奨量、摂取のポイント、タンパク質が多く含まれる食品などを、詳しく解説します。ぜひご自身の健康管理にお役立てください。

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タンパク質とは

タンパク質の1日の必要量は?1度に吸収できる量や摂取するポイントとは

タンパク質は筋肉や内臓、皮膚、髪、酵素やホルモンなど、体を構成し、機能するのに欠かせない栄養素です。食事から摂取したタンパク質は、胃や十二指腸で分解されてペプチドやアミノ酸に分解されます。その後、小腸から吸収され、さまざまな役割を果たします。

タンパク質の働き

タンパク質は、筋肉、臓器、皮膚、髪の毛、爪など体を構成する主要な成分です。。ほかにも、酵素やホルモン、抗体、神経伝達物質など生理機能の調節にも関わっています。さらに、炭水化物や脂質不足している場合にはエネルギーとしても利用することも可能です。このように、タンパク質は私たちが生きていくのに欠かせない栄養成分として働いています。

タンパク質は「アミノ酸」で構成されている

ひとくちにタンパク質といっても、それぞれの構造や性状、働きはさまざまです。ですが、どのタンパク質もすべて基本となる20種類のアミノ酸で構成されています。ひとつでも不足するとタンパク質を合成することはできません。

この20種類のうち、以下の9種類は体内で合成できず「必須アミノ酸」と呼ばれます。

●バリン
●ロイシン
●イソロイシン
●スレオニン
●メチオニン
●リジン
●フェニルアラニン
●トリプトファン
●ヒスチジン

必須アミノ酸」は体内で合成できないので食事から摂取する必要があります。とはいえ、通常の食事をしていれば、必須アミノ酸が不足することはありません。

必須アミノ酸以外のアミノ酸は「非必須アミノ酸」と呼ばれ、糖質や脂質から体内で合成できます。

●グリシン
●アラニン
●グルタミン酸
●グルタミン
●セリン
●アスパラギン酸
●アスパラギン
●チロシン
●システイン
●アルギニン
●プロリン

これら20種類のアミノ酸がどのように組み合わされるかによって、体内での利用効率が異なります。利用効率の高いものは「良質なタンパク質」と呼ばれ、肉・魚・大豆・卵などに多く含まれています。

タンパク質の1日の推奨量

タンパク質の1日の必要量は?1度に吸収できる量や摂取するポイントとは

タンパク質の1日の推奨量は、性別と年齢によって異なります。まずは、自分が1日にどのくらいのタンパク質を摂取すればよいかを確認してみましょう。

性別・年齢別1日のタンパク質推奨量

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、性別と年齢別に1日に推奨されているタンパク質の必要量は以下の通りです。

なお、妊娠期や授乳期には、胎児や乳児の発育に必要な栄養をまかなうため通常より多くのタンパク質が必要とされています。

参考:厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書
性別 男性 女性
年齢 推奨量(g/日) 推奨量(g/日)
18~29歳 65 50
30~49歳 65 50
50~64歳 65 50
65~74歳 60 50
75歳以上 60 50
妊娠(初期) +0
妊娠(中期) +5
妊娠(後期) +25
授乳期 +20

タンパク質が不足すると、成長障害や筋力や体力が落ちたり、免疫機能が低下したりするおそれがあります。

タンパク質はしっかり取っているつもりでも、食事内容や摂り方によっては、必要量に届いていないこともある栄養素です。いくつかのポイントを知っておけば、推奨されているタンパク質の量を摂取しやすくなります。ポイントを確認していきましょう。

タンパク質を摂取するポイント

自分に必要なタンパク質を、しっかり取るためにおさえておきたいポイントを3つ解説します。

1、朝昼晩の三食をしっかり食べる

朝食をコーヒーや菓子パンなどですませたり、忙しくて朝食を抜いてしまったりしていませんか?食事を一食抜くと、その分だけ、1日に必要な栄養が不足しやすくなります。

1日のタンパク質の推奨量を三食に分けると、成人男性は約21g、成人女性は約13gが目安となります。まずは、三食しっかり食べることを基本に、毎食タンパク質を食べるように意識しましょう。

2、手軽に準備できるタンパク質を利用する

忙しい朝や自炊が苦手な方でも、手軽にタンパク質を準備できるよう工夫すると安心です。

・飲み物に牛乳や豆乳を加える
・調理が不要な卵や納豆、豆腐、チーズ、ツナやサバなどの缶詰を常備する
・汁物に豆腐や油揚げ、卵を入れる

これらの工夫を1つでも覚えておくと、毎日食事を準備するのも楽になるのでおすすめです。

3、おやつでタンパク質を取る

タンパク質をきちんと摂取するには1日三食しっかり食べることが基本です。しかし、1回の食事量が少なかったり忙しくて食事をする時間がなかったりする場合は、間食であるおやつにタンパク質の多い食品を選ぶようにしましょう。コンビニエンスストアでも手に入りやすいチーズやゆで卵、魚肉ソーセージ、ヨーグルトなどがおすすめです。

タンパク質が多く含まれている食材

自分に合ったタンパク質量を摂取するにあたって、食品ごとにタンパク質がどのくらい入っている食品なのか知っておくことも大切です。タンパク質は肉、魚、豆、卵、乳製品に多く含まれています。それぞれの特徴を、ひとつずつ解説します。

肉類

肉類はタンパク質を豊富に含んでいます。
以下は、主な肉類100g当たりのタンパク質量です。

100g当たりのタンパク質量
タンパク質量
牛 / バラ 11.0g
牛 / 肩ロース 17.9g
豚 / バラ 14.4g
豚 / 肩ロース 17.1g
豚 / ヒレ 22.2g
鶏 / ムネ 21.3g
鶏 / モモ 16.6g
鶏 / ささみ 23.9g

肉の脂には飽和脂肪酸が多く含まれ、取りすぎると悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールの血中濃度が増加しやすくなります。その結果、動脈硬化が進行し、放置すると心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高くなります。そのため、脂身の多い肉類を食べる際には、量や頻度に注意が必要です。ヒレ肉や鶏肉の胸肉、ささみなどは脂質が少なく、タンパク質が豊富です。タンパク質を効率的に取るには、おすすめの食材といえるでしょう。

魚介類

魚介類にもタンパク質が豊富に含まれています。
以下は、主な魚介類100g当たりのタンパク質量をまとめました。

100g当たりのタンパク質量
タンパク質量
マアジ 19.7g
カタクチイワシ 18.2g
カツオ 25.8g
ベニザケ 22.5g
マサバ 20.6g
メジマグロ 25.2g
スルメイカ 17.9g
マダコ 16.1g
魚肉ソーセージ 11.5g

カツオ、サケ、サバ、マグロには100g当たり20g以上のタンパク質が含まれています。また、魚の脂質にはDHAやEPAなどのn-3系脂肪酸が含まれています。これらの脂肪酸は体内で合成できない栄養素なので食事から摂取する必要があります。普段、あまり魚を食べることが少ない方は、意識して魚を選んでみてはいかがでしょうか。

豆類

豆類、特に大豆製品はタンパク質を豊富に含んでおり、
「畑の肉」とも呼ばれるほど、良質なタンパク源として知られています。以下は、主な大豆食品100g当たりのタンパク質量です。

100g当たりのタンパク質量
タンパク質量
黄大豆 / ゆで 14.8g
木綿豆腐 7.0g
絹ごし豆腐 5.3g
糸引き納豆 16.5g
豆乳 3.6g

大豆やその製品は肉に比べ脂質が少なく、低カロリーなのが特徴です。普段、脂っぽい食事が続きやすい方や体重管理をしたい方は、意識して食事に取り入れることをおすすめします。

卵類

卵は「完全栄養食品」とも言われており、ビタミンCと食物繊維を除くほとんどの栄養素がバランスよく含まれています。
以下は、卵の部位別100g当たりのタンパク質量です。

100g当たりのタンパク質量
タンパク質量
鶏卵 / 全卵 12.2g
鶏卵 / 卵黄 16.5g
鶏卵 / 卵白 10.1g

卵は良質なタンパク質を摂取できる、積極的に摂取したい食品の1つです。しかし、卵にはコレステロールが多く含まれています。栄養価が高く手軽だからと食べすぎてしまうと、体質や食生活によってはLDLコレステロールの上昇につながる可能性があるため、食べる量には注意が必要です。

乳製品

乳製品も、タンパク質を含む身近な食品の1つです。
以下は、主な乳製品100g当たりのタンパク質量を表にしています。

100g当たりのタンパク質量
タンパク質量
普通牛乳 3.3g
ヨーグルト 3.6g
プロセスチーズ 22.7g

乳製品の中でもチーズは、調理不要で食べることができ、手軽にタンパク質を摂取しやすい食品です。また骨の健康に必要なカルシウムも豊富に含まれておりおすすめの食品です。

まとめ

ここまでタンパク質について解説してきました。自分に合った1日のタンパク質量をしっかり摂取することは、筋力や体力、免疫機能の維持にもつながります。まずは、1日三食しっかりと食べて、タンパク質が豊富な食品を摂取するよう心がけてみましょう。肉・魚・卵・豆・乳製品などの中から、ご自分が手軽に準備できるものから、はじめてみてくださいね。

<参考文献>
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf

厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「タンパク質」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-044

厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「アミノ酸」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-001

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html

石川 桃子

石川 桃子

「歯の健康は、全身の健康につながる」その信条のもと、歯科医院で栄養指導に取り組む。
また、日々の食事から心と体を整えるサポートができればと願い、コラム執筆・監修、食育講演、セミナー講師などとしても活動中。そのほかにコラム執筆・監修、食育講演、セミナー講師など幅広く活動している。

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