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コーヒーは1日何杯飲んでいい?カフェインの摂取量目安と健康効果が期待できる飲み方とは

公開日:2025.07.20

コーヒーは1日何杯飲んでいい?カフェインの摂取量目安と健康効果が期待できる飲み方とは

文:中村 友也/管理栄養士

コーヒーを飲みすぎているかもしれないと、心配になったことはありませんか?
コーヒーの飲みすぎは、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
しかし、飲み方を工夫することで、コーヒーは健康をサポートする存在になります。
この記事では、コーヒーに含まれる成分やカフェイン摂取量の目安、健康的に楽しむ方法、飲みすぎたときの対処法まで、管理栄養士がわかりやすく解説します。

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コーヒーに含まれる主な成分

コーヒーは1日何杯飲んでいい?カフェインの摂取量目安と健康効果が期待できる飲み方とは

コーヒーに含まれる代表的な成分にカフェインとポリフェノールがあります。それぞれ解説します。

カフェイン

カフェインは、アデノシンと呼ばれる神経を落ち着かせる物質と形が似ています。カフェインがアデノシンの働きを阻害することで神経が興奮し、覚醒作用を発揮します*1*2。

適量の摂取であれば、カフェインは眠気覚ましや集中力の向上に役立ちます。一方で、カフェインを取りすぎると動悸や興奮、不安、下痢、吐き気、不眠などの原因になるため、摂取量には注意が必要です。ほかにも、カフェインには代謝の亢進や利尿作用があります。*1*2。

ポリフェノール

コーヒーには、クロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用にすぐれ、動脈硬化の予防に役立ちます。また、小腸での糖の吸収や、肝臓での糖の利用を抑え、脂肪肝や糖尿病のリスクを下げる効果も示唆されています*1。

コーヒーは1日何杯まで?カフェイン摂取量の目安とは

カフェインの感受性は人によって大きく異なるため、1日の摂取許容量は明確には示されていません*3。コーヒー1杯(150ml)には、約100mgのカフェインが含まれています。WHOやカナダ保健省の発表では、1日当たりのカフェインの摂取量を400mg(マグカップ3~4杯)までとするよう注意喚起がなされています*3*4。

また、カフェインは胎児の成長に影響を与える可能性が示唆されています。そのため、妊娠中の方のカフェイン摂取量は、1日200mg以下(コーヒーをマグカップで2杯程度)が望ましいでしょう*3*2。

カフェインの許容量は個人差が大きい!とくに女性は注意

最近の研究で、日本人の4人に1人はカフェインを摂取すると不安になりやすい遺伝子を保有していることが明らかになりました。150mg程度(コーヒー2杯程度、紅茶ペットボトル1本程度)のカフェイン摂取でも、心が不安定になるというという報告もあります*5。

また、カフェインには鉄分やマグネシウム、カルシウムなどのミネラルの吸収を妨害したり、排出を促したりする作用があります。鉄分やマグネシウム、カルシウムは女性のコンディションに大きく影響します。鉄分不足は貧血や冷え性、不安定な精神状態を招きます。また、マグネシウムは便秘や疲労、 ストレスとの関係が深く、カルシウムは骨の形成と維持に必要な栄養素です。過度なカフェイン摂取が生理痛やPMS(月経前症候群)、骨粗しょう症、心身のコンディションの低下に影響を及ぼしている可能性が指摘されています*3*5。

コーヒーをはじめカフェインを含む飲み物を摂取したときに不調を感じるなら、飲む量を制限したり、ノンカフェイン飲料に切り替えたりすることで症状の改善を促すことができます。

健康効果が期待できるコーヒーの飲み方

コーヒーは1日何杯飲んでいい?カフェインの摂取量目安と健康効果が期待できる飲み方とは

コーヒーの健康効果を得られる、おすすめの飲み方を紹介します。

集中したいときに飲む

カフェインには覚醒作用があり、集中力を高める効果が期待できます。集中したいときにコーヒーを飲むことで、より目の前の物事に専念できます。また、カフェインは眠気覚ましにも効果的です。朝起きて1杯のコーヒーを飲むと、すっきりとした気分で1日をはじめることができます。

食後に飲む

コーヒーに含まれるポリフェノールには、糖の吸収抑制作用や肝臓での糖の量を抑える作用があります。食後にコーヒーを飲むことで、血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できます。

一方で、カフェインには胃酸の分泌を促進する作用があります。空腹時にコーヒーを飲むと胃の粘膜を刺激し、胃もたれや胃痛を起こす可能性があります。胃の負担を軽減するためにも、コーヒーは食後に飲むのがおすすめです。

夕方以降の摂取は避ける

コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があるため、夜に飲むと入眠を妨げるおそれがあります。また、カフェインの利尿作用により、夜間のトイレの回数が増えて睡眠不足に陥る可能性もあります。

カフェインは1時間程度で吸収され、その後3~7時間かけて半減します。たとえば、深夜0時に就寝するのであれば、7時間前の夕方5時以降はカフェインの摂取は控えましょう。

ただし、1日に摂取するカフェインの総量が多ければ多いほど、飲む時間に関係なく睡眠にさまざまな影響を及ぼします*6。深い眠りを得たいなら、1日を通してコーヒーの飲みすぎに注意しましょう。

コーヒーを飲みすぎてしまったときの対処法

1日のコーヒーの摂取量は、4杯までが理想的です。ここでは、コーヒーを飲みすぎた時の対処法を解説します。

水分をしっかり取る

コーヒーを飲みすぎた場合は、できるだけ多くの水分を取りましょう。

コーヒーを多飲すると、そのぶんカフェインも多く摂取することになります。カフェインの利尿作用により、尿の排泄量が増えて脱水のリスクが高まります。水分をたくさん摂取することで脱水を予防し、同時に体内のカフェイン濃度を下げることにも役立ちます。

「カフェインには利尿作用があり、脱水のリスクがある」ということをしっかり意識し、飲みすぎた際には水分を摂取するという意識をもつことが重要です。

不調が出たら安静にする

コーヒーを飲みすぎると、カフェインの過剰摂取によりさまざまな不調を誘発する可能性があります。めまいや動悸などの症状が現れた場合は、症状がおさまるまで安静にしましょう。

また、しっかりと水分を摂取してカフェインの排泄を促進すると、症状の緩和に役立ちます。

コーヒー以外にカフェインを含むもの

カフェインを含む飲料=コーヒーというイメージですが、紅茶や緑茶、エナジードリンクにもカフェインが含まれます。

<飲料別のカフェイン含有量>*3

飲料名 カフェイン含有量(150ml当たり)
緑茶(玉露) 240mg
紅茶 45mg
エナジードリンク 45mg~450mg(商品により異なる)

とくに、玉露はコーヒーよりも多くのカフェインを含むため、飲む量や時間帯に注意しましょう。

また、エナジードリンクのなかには、非常に高濃度のカフェインが含まれる商品も展開されています。

エナジードリンクによるカフェインの過剰摂取は、国から注意喚起が行われています。カフェインの過剰摂取による健康被害も確認されているため、*2*3*7エナジードリンクの常飲は控えましょう。

まとめ

今回は、1日当たりのカフェイン摂取量の目安や、健康的なコーヒーの飲み方を管理栄養士の視点で紹介しました。

カフェインは適量なら集中力アップや代謝促進といった、さまざまなメリットを得られます。しかし、カフェインの取りすぎはかえって体の負担になります。コーヒーを健康的に楽しむには、1日の目安量を守りながら、飲むタイミングや体調にも気を配ることが大切です。また、コーヒー以外にもカフェインを含む飲料は存在するため、知らず知らずのうちに過剰摂取にならないように注意しましょう。

ぜひ、この記事を参考に、無理なくコーヒーを取り入れて、毎日の生活の質を高めていきましょう。

<参考文献>
*1 独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院「コーヒーは健康に良い?悪い?」

https://osaka.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2023/10/column_20230815.pdf

*2 農林水産省 「カフェインの過剰摂取について」

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html

*3 食品安全委員会 「食品中のカフェイン」

https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

*4 厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html

*5 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト カフェイン・アルコールの影響について」

https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/column-16.html

*6 厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」2024年11月版

https://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/guide-sleep.pdf?1741399691513

*7 国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所「エナジードリンク」

https://hfnet.nibiohn.go.jp/column/detail3942/

中村 友也

中村 友也

高度急性期病院にて管理栄養士として栄養指導と相談を担当。現在は高齢者施設で働きながら、ライターとしても活動。食、栄養、健康に関するテーマを中心に執筆をしている。書籍監修やレシピ開発、講師業なども多岐にわたって活動中

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