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【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

公開日:2025.08.23

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)

「体がカチカチ」「体が冷えやすく重だるい」というお悩みはないでしょうか。全身の筋肉が硬くなると、血流が悪化し不調に繋がったり、姿勢が悪化し肩こりや頭痛を引き起こす可能性があります。そのため、座っている時間が長く体が硬くなっているという方は、毎日少しずつでも良いのでストレッチを取り入れることがオススメです。
そこで当記事では、基本の全身ストレッチを紹介します。また体が硬い方や初心者向けの方用のストレッチも紹介しているので、ご自身のペースに合わせながら行ってみてください。ぜひあなたの悩みを解決するためにお役立ていただけますと幸いです。

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ストレッチの効果

ストレッチには、ただ筋肉を伸ばすだけでなく、私たちの体と心にさまざまな良い影響を与えます。毎日数分でもストレッチを続けることで、柔軟性の向上はもちろん、血流の促進やリラックス効果、運動前のケガ予防など、多くのメリットが期待できるのです。
ここでは、ストレッチによって得られる主な効果について、科学的な根拠も交えながらわかりやすくご紹介します。

柔軟性の向上

ストレッチを習慣にすることで、筋肉や腱がやわらかくなり、可動域が広がります。特に、デスクワークや運動不足で体が硬くなっている方には、ストレッチによる柔軟性の改善が効果的です。
実際に、週に数回、静的ストレッチ(じっと伸ばしてキープするストレッチ)を行った人は、太ももの裏の筋肉であるハムストリングスの柔軟性が明らかに改善したという研究結果も報告されています1)。
柔軟性が高まると、日常の動作がスムーズになり、ちょっとした動きで筋肉を痛めるリスクも減ります。また、姿勢の改善にもつながるため、腰痛や肩こりの予防にも効果があると言われているのです。

リラクゼーション効果

ストレッチはただ筋肉を伸ばすだけでなく、心を落ち着けるリラックス効果も持っています。特に、呼吸に合わせてゆっくりと動くストレッチは、自律神経のバランスを整える効果があるとされています。
たとえば後ほど紹介するヨガのポーズの一つであるキャットアンドカウのように、呼吸と動きを連動させるストレッチでは、副交感神経(リラックスモードの際に優位に働く神経)が優位になり、ストレスや緊張を和らげてくれるのです2)。

筋温の上昇

ストレッチは、ウォーミングアップとしても非常に重要です。筋肉を動かすことで血流が促進され、筋肉の温度が上がっていきます。筋温が高くなると、筋肉が柔らかくなり、パフォーマンスが向上するだけでなく、ケガの予防にもつながります。
ある研究では、ストレッチを行った後には皮膚表面の温度が上昇し、それに伴い深部の筋肉の温度も上がることが確認されています6)7)。このように、ストレッチによる筋温上昇は、スポーツ前の体づくりにも非常に効果的なのです。
特に運動前は、じわっと伸ばす静的ストレッチではなく、関節を動かしながらストレッチをする動的ストレッチが推奨されています。

毎日続けたい基本のストレッチ5選

安全かつ効果的に継続できる基本のストレッチを5つピックアップして紹介します。それぞれのストレッチは、日常生活や筋トレ前後にも取り入れやすい内容です。ぜひ一緒に取り組んでみてください。

運動に慣れていない方や体が硬くて行えない方のために、初心者でも行えるストレッチを次に載せています。もしここで紹介したストレッチが難しい方は次の項目まで読み進めてみてください。

マーメイド

体側と股関節のストレッチです。デスクワークで硬くなりやすい胸郭や肩周りを整えることで、不調の予防や呼吸を深め自律神経の調整にも繋がります。

⒈横座りになりましょう。右足を前に出し、左足を横にします。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒉左手を持ち上げ、体を右へ倒します。お腹が潰れないように、縦に伸びる意識を持ち続けて行いましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊ゆっくり元の位置へ戻ります。
⒋次に左へ倒します。
⒌元の位置へ戻りましょう。

キャットアンドカウ

呼吸に合わせ背骨や骨盤周りを動かします。交感神経と副交感神経のバランスを整えたり、インナーユニット(体幹部分)を使いやすい状態に調整しやすくなります。

⒈四つ這いの姿勢になりましょう。肩の下に手首、股関節の下に膝がくるようにセットします。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒉背骨を丸めていきます。お尻の穴を下に向け、腰骨、鳩尾の順に丸めていきます。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊次に背骨を反らします。お尻の穴を上に向け、胸を上に向けていく意識です。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒋できる方は呼吸にも意識を向けていきましょう。息を吸いながら反らし、吐きながら丸めていきます。

ダウンドッグ

ヨガのポーズの一つで、腿裏やふくらはぎのストレッチや、姿勢を整える働き、内臓の位置を調整する働きなどを持ちます。完全な形をとろうとすると最初は難しいポーズです。そのため、まずは膝が曲がっても良いので、股関節から折り曲げて、お尻を突き出すような意識で行なってみましょう。

⒈四つ這いの姿勢になりましょう。肩の下に手首、股関節の下に膝がくるようにセットします
⒉お尻を踵に近づけ、膝を浮かし、お尻を天井に向けて持ち上げていきましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊上半身、下半身、床で三角形をつくるイメージです。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒋踵を上げたり下げたりすることでふくらはぎのストレッチも行えます。

ツイストストレッチ

デスクワークの方で硬くなりやすい、股関節や太ももの前側、胸の背骨のストレッチを紹介します。一つの動きで普段硬くなりやすい部分を一度に伸ばすことができ、とても効率の良いストレッチです。

⒈四つ這いの姿勢になりましょう。そこから右足を右手の外に一歩出します。⒉左膝を床から浮かし、左腿の前が伸びるように意識します。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊右手を持ち上げ、右に体を捻りましょう。右手の指先は天井に向かって伸ばします。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒋元の姿勢に戻ります。繰り返し実施しましょう。

大殿筋ストレッチ

お尻の筋肉である大殿筋は、普段座っている時間が長いととても硬くなりやすい筋肉です。骨盤の傾きにも影響を与えるので、しっかりとストレッチしていきましょう。

⒈四つ這いから右足を一歩前に出し、スネを横に倒します。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒉左手を右前に伸ばしましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊ねじるようにしながらお尻の筋肉を伸ばします。

体が硬い人や初心者向けメニュー

基本のストレッチを5つ紹介しましたが、元々運動やストレッチなどを行なっていなかった方や、体が硬いとお悩みの方には難しいストレッチもあったと思います。

最終的には、上記で紹介したストレッチを行うことができると、体のコンディションが整いやすい。しかし、まずは今から紹介するストレッチを行っていただけると毎日継続しやすいので、ぜひこちらに取り組んでみてください。

胸の前ストレッチ

デスクワークや家事をしていると、猫背で前かがみの姿勢となり、胸の前の胸筋群が硬くなります。そこで仕事や日々の生活の合間で座りながら行えるストレッチを紹介します。

⒈座って手を後ろで組みましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒉背筋を伸ばし、手を後ろへ引きます。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊呼吸を胸の前面に届け、伸びを感じながら行いましょう。

お尻のストレッチ

日中の隙間時間でも取り組みやすいお尻のストレッチです。背骨を伸ばしながら行うとしっかりとお尻が伸びます。

⒈椅子に座り片足を反対の足の上にのせましょう。

写真14

⒉背筋を伸ばし、ゆっくりと体を前に倒します。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊お尻の伸びを感じながら行いましょう。⒋元の姿勢に戻ります。

背中のストレッチ

背中の大きな筋肉である広背筋も、日頃のデスクワークで硬くなりやすい筋肉です。広背筋が硬くなると、肩を内側にねじる傾向が強まったり、腰やお尻の硬さを引き起こす可能性もあります。少しの工夫で簡単に伸ばせる方法を紹介します。

⒈四つ這いの姿勢になり、肘を床につけましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊右手を伸ばし、左手の前に置きます。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒋右手は左斜め前に伸ばしたまま、右のお尻を右踵に近づけるように下げていきます。⒌右の脇から背中にかけて伸びている感覚を持ちながら行いましょう。

STEP6:腿裏(ハムストリングス )ストレッチ

台やローラーを使ったストレッチを紹介します。股関節を引き込み、骨盤が後ろに倒れないよう意識しながら行うことで、しっかりとハムストリングスが伸びます。

⒈まずは股関節を曲げ、お尻を後ろに突き出します。手は机や棚、ローラーなどにつきましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒉ゆっくりと膝を伸ばし、腿裏が伸びるのを感じましょう。

【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選

⒊腿裏が伸びるのを感じましょう。

まとめ

今回は全身のストレッチ方法を紹介しました。効果的に全身をストレッチする基本のものと体が硬い方や初心者向けの2パターンを紹介しましたので、ご自身のペースに合わせて行ってみてください。

ストレッチを行うことで柔軟性を向上させ、怪我をしにくい体を作ったり、動脈硬化の予防にも繋がる可能性があります。また血流を促進させ全身の巡りを促したり、リラクゼーション効果もあります。

継続していくことが重要ですので、まずは一つからでも始めてみてください。当記事を参考にしていただき、あなたのお悩みを解決し、健康な身体を維持するためにお役に立てれば幸いです。

参考文献
1)Nelson, R. T., Bandy, W. D., & Sargent, B. (2005). The effect of static stretching on the flexibility of the hamstring muscles. Journal of Strength and Conditioning Research, 19(2), 299-303.
2)Streeter, C. C., Gerbarg, P. L., Saper, R. B., Ciraulo, D. A., & Brown, R. P. (2012). Effects of yoga on the autonomic nervous system, gamma-aminobutyric-acid, and allostasis in epilepsy, depression, and post-traumatic stress disorder. Medical Hypotheses, 78(5), 571-579.
3)Field, T. (2011). Yoga clinical research review. Complementary Therapies in Clinical Practice, 17(1), 1-8.
4)Fradkin, A. J., Zazryn, T. R., & Smoliga, J. M. (2010). Effects of warming-up on physical performance: a systematic review with meta-analysis. Journal of Strength and Conditioning Research, 24(1), 140-148.
5)McGowan, C. J., Pyne, D. B., Thompson, K. G., & Rattray, B. (2015). Warm-up strategies for sport and exercise: mechanisms and applications. Sports Medicine, 45(11), 1523-1546.

EMI

EMI

大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_

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