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セラピストのマスク着用について

公開日:2020.09.17

セラピストにとっては身近な存在だった「マスク」が、新型コロナウイルス感染症の拡大により、今や一般の人にとっても必需品となりました。冬場のインフルエンザ対策や、春先の花粉症対策とは異なり、暑い夏にも欠かせなくなったマスク。今回は「マスク」について、いろいろな角度から、お役立ち情報をご紹介します。

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マスクの種類と特徴

一時期の品薄状態から一転、現在ではドラッグストアだけではなくスーパーや衣料品店などの小売店でも、さまざまなタイプのマスクを入手することができるようになりました。素材や形状の違いによる特徴を踏まえ、TPOに合わせてマスク選びを行いましょう。

・素材(フィルター部分)

ガーゼタイプ 不織布タイプ 高機能素材タイプ
素材 天然素材である綿織物 不織布※ 高機能素材
特徴 保湿効果 粒子捕集性や通気性に優れている。値段が安い 優れた吸湿速乾性や通気性、UV効果・冷感接触など
使用 洗濯して繰り返し使用可能 使い捨てが前提 洗濯して繰り返し使用可能

※糸などを織らずに、熱・機械・化学的作用により接着またはからみ合わせた薄いシート状の布

・形状

平型 プリーツ型 立体型
特徴 高い保湿性と保温性があり、乾燥から喉を守るのに役立つ 粒子捕集性や通気性に優れている。顔にフィットし圧迫感がないプリーツ状のため、口の動きにも柔軟に対応可能で話をしてもずれにくい。プリーツを上下に広げて装着するとマスクと口の間に空間が生まれ、呼吸も楽に行える 人間の顔の形に合わせてデザインされており、隙間なくフィットする。マスクと口元の間に空間ができるため、装着時の息苦しさや話しにくさは大幅に緩和。女性にとっては口紅うつりなどが少ないのも大きな魅力
使用場面 睡眠時やエアコンの効いたオフィスなど 人と話すときなど 人と話すとき、スポーツをするときなど

参照:一般社団法人 日本衛生材料工業連合会

快適に使用するための工夫

表の通り「高機能素材を用いた立体型マスク」であれば、夏でもある程度快適に使用できそうです。それでは、セラピストにとって大切な「身だしなみ」と「快適さ」を両立するための工夫をご紹介します。

・メイク崩れ防止
マスク着用による汗や蒸れ、マスクとの接触でいつも以上に崩れやすいメイク。アイメイクはいつも通りでも、ベースメイクは下地・コンシーラー・パウダーなどで薄めに仕上げます。口紅は塗ったあとに油分をしっかりティッシュペーパーでオフし、最後に顔全体にメイクキープ用スプレーやミストを一吹きしておくと、マスクへの色うつりも軽減できます。
・前髪崩れ防止
マスクの中の自分の呼気による湿気で、せっかくセットした前髪も崩れがちになりますよね。前髪をすっきり上げておでこを出してしまうのも、一つの手です。おろす場合はハードスプレーで固める他に、おでこにベビーパウダーなどをはたいておくとサラサラ感が続きます。
・マスクスプレー
長時間着用しているとマスク内側の匂いが気になるもの。ミントや柑橘系の香りのマスクスプレーでリフレッシュしましょう。抗菌・除菌などを目的としたものも多数販売されていますので、気分や用途に合わせて使い分けましょう。

マスク着用での患者さん対応時の留意点

接客業において、マスク着用で表情が見えにくいためかスタッフの「目が怖い」、「話が聞き取りづらい」などのクレームが増えているそうです。マスクをしていても好印象に見えるように、患者さんに対応時するときの留意点について見ていきましょう。

・表情
マスクをしていると顔の半分以上が隠れてしまい、表情がよく見えません。特に口元が見えないため、笑顔は目元で表現しましょう。口角(口と口の端)だけではなく、頬から上げるイメージで笑顔を作りましょう! マスクをしていても笑顔になっているかどうか、鏡を見ながら自分でも確認してみてくださいね。
・話し方
口の前にたった1枚薄い布があるだけで、声がこもりがちになります。いつも以上に口の開きを大きくし、ハキハキと話すよう意識します。笑顔で話すと自然と口の中の空間が広がり明瞭で聞き取りやすい声が出ます。聞き取りやすい話し方はボリュームだけではなく、滑舌や話すスピードも重要です。

NGなマナー

マナーは相手に対する思いやりを形にしたもの。大切な患者さんが不快に感じるような行為には特に気をつけたいものです。

・マスクを顎にかける
飲食をするときや顔の汗を拭くときなど、マスクを顎にかけたままの方をときどき見かけますが、やはり見た目の印象はよくありません。マスクについた菌が顎に付着(あるいはその逆)してしまうのではと不安にもなります。セラピストは清潔感が第一。面倒でも一旦外し、飲食が終わったあとにまたつけ直すようにしましょう。
・鼻を出して着用する
マスクを長時間着用していると息苦しくなったり、眼鏡が曇ったりすることがあります。だからといって「鼻を出して着用する」とマスク本来の役割が果たせません。セラピストという「医療のプロ」が誤った着用をしていると信用にも関わりかねません。常に患者さんのお手本を目指しましょう。
・マスクを何度も触る
話しているうちにマスクの位置がずれてしまい、元に戻すために何度もマスクに触れてしまいがちです。すると、マスク表面についた菌がその手に付着するのではないかと不安になり、患者さんも落ち着きません。マスクは話してもずれないサイズの合ったものや、耳にかけるヒモを調節できるものを選びましょう。

外したときの取扱い

マスクを外したとき、その取扱いに戸惑うことがありますよね。側にいる患者さんを不快にさせず、衛生的に扱う方法を確認しましょう。

・置き方
一時的に外す場合も、できるだけ人の目に触れないところに置きましょう。マスクの表面を下にするのか上にするのか(机との設置面)は賛否が分かれるところですが、ティッシュペーパーなどでくるんでから置くと良いでしょう。
・マスクケース
食事中など比較的長い時間外す場合は、制服のポケットや鞄の中に直接入れずに、市販の「マスクケース」やジッパーつき小分け袋などにしまいましょう。帰ったら、マスクを入れていた容器や袋は消毒も忘れずに。

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人見 玲子(ひとみ れいこ)
株式会社コントレール代表
ビジネスマナー研修講師・キャリアコンサルタント
航空会社のグランドスタッフとして10年勤務。金融機関の研修企画・運営・臨店指導を経て2013年11月に独立起業。登壇回数は1,500回以上、受講者数は2万5千人を超える。
現在は法人・自治体向けビジネスマナー研修登壇を中心にキャリアコンサルティング、覆面調査、執筆活動を行う。今春は「オンライン新入社員研修」も数多く経験。
HP http://contrail-hrd.com/
Facebook https://www.facebook.com/contrail20131107/

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