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いつも汗だく……ご家族を交えたカンファレンスでうまく話せない|セラピストのお悩み相談室

公開日:2025.12.04

いつも汗だく……ご家族を交えたカンファレンスでうまく話せない|セラピストのお悩み相談室

文:鈴木康峻(理学療法士)

日常生活や仕事の中で、心の中にモヤモヤや不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?友人や家族には話しづらい悩みも、専門家に相談することで新たな気づきや解決策が見つかることがあります。

「セラピストのお悩み相談室」では豊富な経験を持つセラピストが、あなたの悩みに真摯に向き合い、具体的なアドバイスをお届けします。

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お悩み|いつも汗だく……ご家族を交えたカンファレンスでうまく話せない

ご家族を交えたカンファレンスでうまく話せる方法を教えてください。

お悩みの詳細

新人理学療法士です。入職して数か月、患者さんとのリハビリは少しずつ順調に進むようになりましたが、ご家族に対してリハビリの進捗や今後の見通しを説明する際、いつも言葉に詰まってしまいます。

専門用語をどの程度使えばよいのかわかりませんし、説明が回りくどくなったり、逆に簡潔すぎて伝わらなかったりもします。ご家族にとってわかりやすく、かつ専門職として適切に説明するためのポイントがあれば教えてください。

回答|ご家族に「患者さんの生活をイメージしてもらうこと」を目的に話すと、伝わりやすくなります。

回答|ご家族に「患者さんの生活をイメージしてもらうこと」を目的に話すと、伝わりやすくなります。

私自身も新人の頃は、何をどう伝えたらよいか整理できず、「えーっと……」を連発して冷や汗をかいた経験があります。

カンファレンスは「情報を一方的に伝える場」ではなく、「ご家族と一緒に患者さんの生活をイメージする場」と考えましょう。ご家族に理解してもらう説明のポイントは、以下の4つです。

1.話す内容を簡潔にメモしておく

まずは「何を話すのか」を明確にしましょう。
カンファレンスに臨む前に、次の内容を整理しておくことをおすすめします。

・現在の心身機能とADLレベル
・退院時の目標
・自宅生活で予想されるリスクや注意点
・ご家族にお願いしたい具体的な支援内容

上記を押さえた簡単なメモは、以下のとおりです。

・はじめは歩けなかったが、リハビリを通して歩行器で50m歩けるようになったため、自宅の移動は歩行器を前提に考えている
・ただし、トイレでの下衣操作はふらつきがあり、退院直後は見守りが必要
・病院と違って自宅には段差や狭い廊下、暗い場所もあるため、最初の1週間程度は特に夜間のトイレ移動を付き添っていただきたい

といった形です。こうしたメモを用意しておけば、脱線せずに要点を押さえて話せます。

2.チーム全体で一貫性を保つ

カンファレンスはリハビリ職だけでなく、多職種が参加します。そこで重要なのは「誰が話しても内容がちぐはぐにならないこと」です。

たとえば、リハビリの目標と看護計画が食い違っていれば、ご家族は不安を覚えてしまいます。そうならないために、事前に看護師やOT、ソーシャルワーカーと「今日はこんな内容を話す予定です」と軽く打ち合わせをしておきましょう。

医師の診断や多職種の方針とリハビリの説明が噛み合っていれば、カンファレンスが一貫性をもって進みます。

3.ご家族の理解レベルに合わせた言葉を使う

「TKA」や「廃用症候群」など、専門的な言葉を使うことは少ないと思いますが、「起居動作」や「移乗」などは、「これくらいわかるだろう」と思い、つい口にしがちです。

意味がまったく通じないわけではありませんが、より一般的な表現に言い換えたほうが誤解が少なく、理解もスムーズです。

【言い換えの例】
・起居動作→寝たり起きたり、立ったり座ったり
・移乗→ベッドから車椅子への乗り移り
・端座位→腰かけて座ること
・関節可動域→関節の硬さ

もしうっかり専門用語を使ってしまったら、「つまり〜という意味です」と補足してください。ご家族の表情を観察しながら、理解度に応じて言葉を選ぶことが大切です。

4.リハビリの効果と生活場面を関連付けて伝える

ご家族が本当に知りたいのは、「どのくらい改善したか」という数値そのものではなく、「生活の中でどのような意味をもつのか」です。

・悪い例:「5mしか歩けていませんでしたが、今は100m歩けるようになりました」
・良い例:「100m歩けるようになったので、ご自宅のトイレの行き来はもちろん、コンビニで買い物できるくらいの体力もつきました」

このように、生活に直結する変化を具体的に示すと、ご家族も退院後の暮らしをイメージしやすくなります。

経験を重ねればうまく話せるようになります。

慣れないうちはメモを見ながらでも構いません。経験を重ねれば必ず慣れていきますので、焦らずに伝えたいことを整理し、生活に結びつけて説明するように取り組んでみてください。

鈴木康峻(理学療法士)

鈴木康峻(理学療法士)

2008年に理学療法士の免許を取得。介護老人保健施設にて入所・通所・訪問リハビリに携わる。介護認定調査員、介護認定審査員、自立支援型個別地域ケア会議の委員なども経験。リハビリテーション業務のかたわら、医療・介護ライターとして高齢者の疾患や制度などのさまざまな記事を執筆している。理学療法士の現場で働いているからこそ得られる一次情報を強みに、読者の悩みに寄り添った執筆を心がけている。

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