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PT・OT養成、総単位数を増加へ 「画像評価」を必修化、厚労省検討会が報告書2018.02.27

セラピストプラス編集部からのコメント

理学療法士や作業療法士の養成校などで、現在93単位以上の履修単位が101単位以上に変更になります。臨床実習時間が増え、そのほかエックス線画像の読み取りの画像評価が必修に。管理・倫理などに関する科目も追加されます。

厚生労働省の「理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会」は、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)への教育内容の改正を盛り込んだ報告書を公表した。質の高いPTやOTを養成するための履修総単位数の増加や、エックス線画像などの読み方を習得できるようにする「画像評価」の必修化などについて記載している。同省では、関連省令を今夏ごろまでに改正する予定で、学校や養成施設での2020年4月からの入学生に対し、一部を除き、見直し後の養成カリキュラムを適用する見通し。【松村秀士】

高齢化の進展に伴う医療需要の増大や地域包括ケアシステム構築の推進などにより、PTやOTの役割や必要な知識が変化しており、教育内容の見直しが求められている。

こうした状況を踏まえ、厚労省は17年6月に同検討会の初会合を開催し、履修の総単位数の改正や臨床実習の在り方、専任教員の要件などについて議論してきた。

報告書によると、より質の高いPTやOTを養成するため、総単位数を現行の「93単位以上」から、「101単位以上」にそれぞれ増やす。カリキュラムの具体的な見直しとしては、より安全で効果的な理学療法や作業療法を提供するため、画像評価を必修とする。また、職場管理や職業倫理などに関する「理学療法管理学」「作業療法管理学」を追加する。

臨床実習については、PTの養成で現行の18単位から20単位に、OTの養成では現行の18単位から22単位にそれぞれ拡充。また、「1単位を40時間以上の実習をもって構成する」とし、実習時間外に行う学習などがある場合は、「その時間も含め45時間以内」とする。

■実習時間の3分の2以上は医療提供施設で

臨床実習施設の要件では、実習時間の3分の2以上は医療提供施設で行うこととした。ただし、医療提供施設での実習の場合、「2分の1以上は病院または診療所で行う」と記載。さらに、訪問リハビリテーションや通所リハビリテーションでの実習を1単位以上行うよう求めている。

臨床実習指導者に関しては、PTやOTの免許を受けた後に5年以上業務に従事し、さらに厚労省が指定した「臨床実習指導者講習会」などの修了を要件とした。

■専任教員の要件、「養成講習会の修了者」を追加へ

専任教員の要件では、現行のPTやOTとして「5年以上業務に従事した者」に、厚労省が指定した専任教員養成講習会の修了者を追加する。ただし、教育に関する科目を大学で4単位以上履修した人は、5年以上業務に従事していれば専任教員になることができ、大学院で4単位以上履修した場合は業務に3年以上従事していれば専任教員になれるとした。

■実習は指導者の監督下の「診療参加型」が望ましい

臨床実習の在り方としては、原則として「見学実習」「評価実習」「総合臨床実習」で構成し、特に評価実習と総合臨床実習について、実習生が診療チームの一員となり、指導者の監督などの下で行う「診療参加型」が望ましいとした。

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出典:医療介護CBニュース

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