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コロナ障害者施設、感染症指定医療機関医師ら調査~厚労省が対応状況を事務連絡、看護師などが巡回も2020.06.19

セラピストプラス編集部からのコメント

6月16日、障害者支援施設における新型コロナウイルス感染症発生時の対応に関する事務連絡が、厚労省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課から各都道府県、指定都市、中核市に向けて出されました。
対応状況例として、4月21日時点で利用者や職員、職員の家族など計121人の陽性が判明した北総育成園(千葉県東庄町)における集団感染事例が挙げられており、事務連絡には千葉県健康福祉部がまとめた同園の対応状況が「別紙」として添付されました。

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課は16日、障害者支援施設における新型コロナウイルス感染症発生時の対応に関する事務連絡を、都道府県、指定都市、中核市に出した。利用者や職員、職員の家族など計121人(4月21日時点)の陽性が判明した北総育成園(千葉県東庄町)の対応状況を取り上げ、管内の市町村(特別区を含む)・障害者施設に周知するよう求めている。【新井哉】

厚労省事務連絡別紙の北総育成園新型コロナウイルス感染症対応状況
<労省事務連絡別紙の北総育成園新型コロナウイルス感染症対応状況>

事務連絡では、千葉県健康福祉部がまとめた同園の対応状況を「別紙」として付けた。それによると、3月27日に施設職員1人が検査の結果、陽性と判明。追跡調査を含めて職員40人、利用者60人(通所、ショートステイ利用者を含む)の陽性が確認された。県内の感染症指定医療機関の医師・看護師、国のクラスター対策班、千葉県が合同で調査などを実施。県の健康福祉部次長を本部長とする支援対策本部を同園に設置し、医師による入院決定などが行われた。

 利用者については、「重度の障害を持つ方が多く、環境の変化に適応しにくいため、陽性となった利用者でも入院での治療を必要とする方以外は、施設内で療養することとした」と説明。二次感染を防ぐため、支援対策本部の国立感染症研究所の医師や県病院局の感染管理認定看護師によるゾーニングを実施した。対策本部をクリーンゾーンに設置し、防護服はセミクリーンゾーンで着脱。レッドゾーンは利用者の生活区域とした。

 レッドゾーンとなる利用者の生活区域で支援に当たる看護師や支援員については、PPE(個人防護具)の着用を義務付け、「クリーンゾーンへ出入りする際のPPEの着脱や手指消毒を徹底した」と説明している。

 健康チェックについては、派遣された看護師らにより、毎日、2回(朝・夕)の検温、巡回(1-2回)を実施。施設職員や他の施設などからの応援職員に対しても、感染管理認定看護師がガウンなどの防護具の安全な着脱を指導した。利用者の居室で支援に当たる職員に関しては、「マスク、ガウン、手袋といった衛生用品を身に着け、手指消毒を徹底する等の感染防護を行った」としている。

 県からは、ガウンや手袋など施設が緊急的に必要となった医療用資材などを供給したが、ガウンに関しては「全国的に不足していることもあって、ゴミ袋の加工で代用できる部分は代用して、節約しながら使用した」と説明している。

 PCR検査の実施状況も取り上げており、施設内の利用者については、感染後3週間程度が経過した4月19日から順次検査を行い、全利用者が5月13日までに2回連続で陰性が確認されたという。

 この集団感染を踏まえ、障害福祉施設での新型コロナウイルス感染症の感染防止と発生防止について周知を図るため、「県立病院に勤務する感染管理看護師を施設へ派遣し、施設内のゾーニングの考え方、施設内での消毒方法や手指衛生法、個人防護具の取扱い等について助言指導を行うこととした」としている。

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出典:医療介護CBニュース

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